独身時代はあまり考えていなかった保険。ですが、大切な家族ができたタイミングで入ろうか考えている人も多いはず。今回はそんな夫婦に向けて、保険事情をひも解いていきたいと思います。

保険のことを考えはじめると、ありとあらゆることに備える必要があるように感じてしまいがちです。けれど、あらゆる不安をすべて保険で備えるのは現実的ではありません。自分たちに必要な保障をきちんと選ぶために、まず自分たちのことをしっかり把握することからはじめましょう。

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今回、保険選びはもちろんスムーズな結婚生活を送るためにもやっておきたい3つのことをご紹介します。

1. ライフプランを立てる

あなたはこれからの人生でどんなことを望んでいるのか、夫婦で話し合ったことはありますか? 突然だと話しづらいかもしれませんが、「保険の加入・見直し」というきっかけがあるとお互い話しやすくなるはずです。

・子どもを望んでいるのか?
・(子どもを望む場合)教育費はどこまでサポートするつもりか?
・家は持ち家にこだわりがあるか?
・今後のキャリアプランは?
・将来はどこで暮らしたいのか?
・人生でこれだけはやってみたい! と思うことはあるか?

など、お互いの思いを確認しておきましょう。その後は話し合ったことをライフプラン表として、時系列に表でまとめておくと、後からも振り返りやすくなるのでおすすめです。

もちろん将来のことは現時点ではわからないことも多くありますが、大切なのは、人生を俯瞰して見てみること。長期的な視点でこれからの人生を一緒に思い描くことで、どんな備えが必要になるのかがイメージしやすくなるはずです。

ライフプラン表は、一度書いて終わりではありません。結婚記念日や年末年始など、年に1回程度は夫婦で見直すようにしたいですね。

2. 今持っているものを洗い出す

保険は不足をカバーするために入るものです。不足を知るためには、今あるものを知っておく必要があります。

家計を把握する=家計簿をつける、と思われがちですが、そうではありません。まずは、家計簿ではなく、「財産簿」で今のわが家の体力を知りましょう。

「財産簿」は、資産・負債・純資産という3つで構成されています。

この3つの構成要素を簡単に言い換えると、

資産……お金に換えられるプラスの財産
負債……ローンなどの返す必要のあるマイナスの財産
純資産……プラスの財産からマイナスの財産を引いたもの

となります。

預貯金だけではなく、持ち家や車、貯蓄性のある保険なども資産になります。奨学金やカードローンなど、結婚する前からのマイナスの財産もここでしっかりと把握しておくことが大切です。

パッと見ではわかりにくいわが家の純資産、つまり本当の体力を知ることなくして、わが家に合った保障を選ぶことはできません。

3. わが家の生活費を知る

暮らしを維持するのに、一体どれくらいの費用がかかるかも保障額を考える上で必要な情報になります。

生活費の平均データもありますが、食費や住居費、娯楽費など、どこにお金をかけたいのかは、人によって異なります。収入やお住まいの地域によっても、生活費は変わるため、平均データはわが家の実態と大きくかけ離れてしまうことも。

わが家の実態は家計簿をつけなくても、預貯金残高をチェックすることで簡単に把握できます。家計で管理する口座の通帳をすべて集めて、当月末時点の預貯金残高合計から、前月末時点の預貯金残高合計をひいて、差額を出します。その差額が1カ月の貯蓄額になります。

次に当月の手取り収入から貯蓄額を引けば、1カ月に使ったお金がわかります。通帳やクレジットカードの利用明細から固定費を洗い出し、1カ月に使ったお金から差し引きます。残りは変動費とイレギュラーな支出ということに。

細かい費目毎の支出はわからなくても、固定費や日々の生活費(変動費)がどれくらいなのかは、この方法で十分把握できます。

保険選びは商品選びからではなく、わが家の現状把握から。まずは今回紹介した3つのことからはじめてみてくださいね!