「子育てにお金ってどれくらいかかるの?」「東京暮らしと地方暮らしとでは、子育てにかかるお金に違いがあるの?」「教育資金づくりってどんなふうにするの?」「教育費が足りない場合どうしたらいいの?」など、子育て真っ最中の方、またはこれから子育てする方には、こんな疑問や不安がある方も多いのではないでしょうか。
前回につづき、今回も「子育てとお金」をテーマに有益な情報をご紹介していきます。
「出産にかかるお金」「教育費の目安」「教育資金づくりの方法」「教育費を地域別で比較」など、さまざまな角度から、ファイナンシャル・プランナーの高鷲佐織が「子育てとお金」についてお伝えしていきます。
「国の教育ローン」ってなに?
積み立てや保険などを活用して教育資金を事前に貯めていたとしても、子どもの希望進路が急に変更になったり、実際に進学する学校が希望していた学校とは違ったり、さまざまな理由により教育資金が不足してしまうこともあるでしょう。
そのような場合は、公的な教育ローンや民間の教育ローン、奨学金を利用する方法もあります。ただし、奨学金は、原則として実際に借りることができるのは入学後となるため、入学料の支払いに間に合いません。入学料に充てる資金を捻出するために「国の教育ローン」を利用することもひとつの方法です。
「国の教育ローン」とは、財務省所管の持株会社で100%政府出資の政策金融機関「日本政策金融公庫」が扱う教育ローン。今回は公的な教育ローンである「国の教育ローン(教育一般貸付)」についてお伝えいたします。
概要は下表となります。
表 : 国の教育ローンに関する概要
国の教育ローンでは、大学や高等学校等だけでなく、希望する学校に入るために通学する予備校も融資の対象です。
また用途としても、学校に納めるものだけでなく、パソコン代や通学費用としての定期券代など幅広く対応しています。さらに、日本学生支援機構の奨学金とも併用が可能となっています。
次回は奨学金の中でも最も代表的な「日本学生支援機構の奨学金」についてお伝えいたします。