映画『トップガン』から火がつき、90年代前半に空前のブームを巻き起こしたフライトジャケット「MA-1」タイプのブルゾン。ここ数年は秋冬の定番アウターとして人気です。
ところが当時に比べ、「丈感」「フォルム」などのデザインはガラッとリニューアルしているため、当時を懐かしむ40男が戸惑いを覚えるかもしれません。
今回はMA-1ブルゾンを令和っぽく着こなすコツを『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)の著者が解説します。
ブルゾンの丈感にこだわろう
カーキのみならず、シックな色までレパートリーも豊富なMA-1型のブルゾンですが、最近のオーバーサイズ傾向から丈は長め。
短丈を選ぶほど「80~90年代のガチ感」が強いので、お尻が半分隠れる程度でジャケット感覚で着られる昨今のものが合わせやすいはず。
フーディーやセーターを合わせたとき、チラッとインナーが重ね着程度で見える丈感を目安にしてみてください。
例えばインナーのチラ見せが7~8センチで収まる丈感です。だからこそMA-1ブルゾンを選ぶ際は、合わせるインナー着用して試着することをおすすめします。
またデザインが気に入ったものが短丈ならば、パンツとブルゾンの色を近づけることで、丈の短さを悪目立ちさせないはず。
ちょっとした工夫ですが、短丈バランスに違和感があるときは、上下の色を近づけたワントーン配色を心掛けましょう。
パンツはきれいめを選ぼう
加齢とともに生じるシワや毛量の減少から、「中年男性のカジュアルスタイルは、くたびれて見える」と言われがち。
そこでMA-1ブルゾンのようなカジュアル色強いアウターは、色落ちしたインディゴジーンズよりも、きれいめパンツで合わせてみては。
ジーンズやチノパンよりも上品な質感のイージースラックスが合うでしょう。また色落ちの心配がないジョガーパンツもクリーンな印象を醸し出してくれます。
パンツは細身からワイドまで太さやシルエットを気にせず選んでください。最近のMA-1のフォルム自体にボリュームがあるため、たとえ太めパンツであっても悪目立ちすることがないからです。むしろパンツの質感に注意を向けてください。
デニムやチノパンのごわつきは、その無骨さが、80~90年代を連想させる懸念があります。アップデートされたブルゾン丈とフォルムにあったコーディネートで、令和のMA-1ブルゾンを楽しみましょう。