草彅剛さんが出演する映画『サバカン SABAKAN』(キノフィルムズ)が公開されたことで、サバ缶人気に再び火が付きそうな気がします。
そのまま食べてもよし、炊き込みごはんにしてもよしと、いろんな食べ方が出来るのがサバ缶の強味。缶詰博士の黒川氏も「サバ缶はアレンジがしやすい」と言います。
「炊き込みごはんにするなら、ぜびやってほしい儀式があります。それはサバ缶をよく振ってから使うこと!」
えっ、ちょっと何を言っているのか分かりませんよ。ちゃんと説明してください。
ポイントはオイル漬け
ただの思い付きで作ってみたら、予想以上に美味しく出来た料理ってありますね。今日はそんな料理のひとつ、ビリヤニ風サバ缶炊き込みごはんを紹介したい。
ビリヤニは主にインドで食べられている料理で、具には肉、お米にはバスマティライスという長粒米を使うけど、それをサバ缶&タイ米で代用するのだ。タイ米がない場合は日本のお米でもモーマンタイであります。
ポイントとなるのは、オイル漬けタイプのサバ缶を使うこと。オイルのおかげでごはんがパラパラに仕上がるのですぞ。
罪悪感がすごい
ポイントその2は、サバ缶を開ける前によく振ること。上下左右の方向に、徹底的にシェイクするのだ。そうすることでサバの身がほぐれ、オイルと一体化するので、オイル自体がうまみを含んだダシのようになるわけ。
この"儀式"はおいしさのために必須なんだけど、罪悪感がすごい。ていねいに詰められたサバをあえて崩すなんて、まともな人間のすることじゃない。缶詰メーカーさん、すみません!
好みの香辛料を足すのもアリ
罪悪感を押さえ込みつつ、お米1合を鍋(炊飯器)に入れる。水150mlを加えたら、崩したサバ缶の中身もすべて加える。他に塩小さじ1/2、カレー粉大さじ1を加えて、よく混ぜたら炊飯開始。
鍋で炊く場合は、始めは中火で6分、その後は弱火で10分が目安であります。
なお、今回は手順をミニマルにしたので、調味料は塩とカレー粉だけにしてある。他にガラムマサラとかコリアンダーとか、好みの香辛料を足してスパイシーにするのもアリです。
パラパラの炊きあがり
加熱が終わったら10分蒸らせばOK。黄褐色に染まったごはんは油のおかげでパラパラに炊き上がり、かき混ぜても鍋底にくっつかないから気分がいい。このまま食べても味的には缶璧だ。でも彩りが寂しいので、野菜を加えることにする。
シェイクのおかげで味が染みる
かくのごとし。茹でてあったモロッコインゲンと刻んだトマトをトッピングしたら、いかにもビリヤニっぽい見た目になった。彩り的にもいい缶じだ。
この料理は、何と言ってもごはんが美味しい。サバのうまみが染みこんでいるからだけど、缶詰をシェイクした分、より味が染みてる気がする。
トッピングしたトマトはやや失敗だった。トマトの青臭さがサバの青臭さと合わさって、強めに出てしまうのだ。そこで、トマトにオリーブ油と塩を掛けてみたら、臭みは消えた。よかったよかった。