今回紹介するのは、東京・渋谷にあるGMOインターネットグループのコミュニケーションスペース「シナジーカフェGMOYours」。2011年6月にオープンした約100坪150席の広々としたスペースは24時間営業で、ドリンクから、食事、バータイムのお酒まで、すべてが無料。ここに行けば飲食関係すべてまかなえてしまえるという、至れり尽くせりの施設である。

「シナジーカフェGMOYours」。150席の広々としたスペースも、ランチ時には沢山の人で埋まる。24時間開放されており、打ち合わせやイベント等にも活用されている

様々な職種のスタッフが利用できるように

取材日のメニュー一例。チキンとカブのスパイシーカレーや、カボチャグラタン、鶏ササミとゴボウのサラダ等、野菜をたっぷり巧みに使った料理が多い

シナジーカフェGMOYoursは、「お客様に世界一のサービスを提供するために、世界一の"人財"が集まる場」というコンセプトのもと、グループスタッフの中から立候補したプロジェクトメンバーにより、スタッフの要望を可能な限り取り込んで作られた。海外とのやり取りや、深夜のお客様サポート等を担当するスタッフのためにも、と24時間開放されている。安心して食事ができるように、使用食材の産地やカロリー表示を徹底し、栄養バランスにもこだわっている。

ピークはやはり12時から14時のランチタイムで、毎日350~400人が利用する。スペース内に3台のウェブカメラを設置し、デスクから混雑状態を把握できるため、皆タイミングをみながらやってくるという。ランチはビュッフェスタイルで、主菜3品、副菜2品、サラダ、スープ、ごはんやパン系(ライスやパン、ナン等)、デザートが日替わりでずらりと並ぶ。また、アンチエイジング研究で知られる、ハーバード大学医学部教授・根来秀行先生監修による「アンチエイジングプレート」というオススメの組み合わせが紹介されており、その通りに選ぶと、必要な栄養素を確保した上、総カロリーを抑えられるという。

「アンチエイジングプレート」の例に沿ってアイテムを組み合わせると、栄養バランスがとれて、カロリー控えめの内容に

ビネガードリンクも毎日用意。食のトレンドを盛り込んだメニューとなっている

ドリンクメニューでも健康を気遣っており、パイン酢やミックスベリー酢等、ビネガーを使ったヘルシーなドリンクが必ず用意されている。

ホテル監修のパンが、1日3回焼き立てで提供される

その他にも、8時から20時の間には、隣接するセルリアンタワーホテルから1日3回焼きたてのパンが届けられ、さらにはエスプレッソマシンで淹れるコーヒーも提供。金曜日の夜18時半から22時はバータイムとし、お酒も用意される。シャイな人が少なくないエンジニアの人たちも、バータイムには自然と集まってきて、チームやグループの垣根を越えた交流が生まれているという。その結果、開発スピードが上がったり、新たなイベントが生まれたりといった具体的な効果が次々に現れているそう。まさに食事やドリンクをコミュニケーションの媒介にして、スタッフのモチベーションアップに成功しているのである。