東京23区ほどの広さのシンガポールは、その狭い国土からは想像できないほど国際色豊かな国。マレー系、中国系、西欧系などさまざまな文化が交差している。また、美しい街並みは安定して人気があり、ロマンチックな夜景を求めてシンガポールに訪れる人も多い。そんなシンガポールは3食外食が当たり前で、安くておいしいグルメを楽しむことができる。
定番はあま~いカヤジャムのカヤトースト
朝ごはんも例にもれず外食する人が多く、朝早くから朝食用のメニューを提供しているお店も数多くある。朝の屋台やフードコートは地元の人でにぎわっていて、朝食をテイクアウトしてオフィスで食べることも多いそうだ。
手軽に食べられる定番の朝食として人気なのは「カヤトースト」。薄切りの食パンをカリッとするまで焼き、卵とココナッツミルクから作られる甘い「カヤジャム」とバターを挟んだシンプルなトーストだ。お店によってパンの厚さやバターの量などは違うが、バターの塩味とカヤジャムの甘みが日本人の口にもよく合う。
カヤトーストと温泉卵、それに練乳入りの甘いコーヒーがついたセットが地元の人の定番。温泉卵にはソースとコショウをたっぷりかけて混ぜ、それにトーストをつけて食べるのが本場の食べ方。甘しょっぱい味が絶妙にマッチして、見た目よりボリュームがあるもののペロリと食べられる。
カヤジャムは現地のスーパーでも売られているのでお土産にもオススメ。種類や大きさもさまざまなので、好みのものを選んでみよう。
パワー系朝食ならチキンライスorバクテー!
シンガポールのまさに定番料理、チキンライスは朝にもよく食べられている。「ホーカー」と呼ばれる屋台街には、チキンライスを提供するお店が数えきれないほどある。地元の人には、レストランよりも味のしっかりついたホーカーのチキンライスが人気だ。
シンガポールのチキンライスのもととなったのは、中国の海南島で農家の家庭料理とのこと。移民が故郷の味として伝え、シンガポール風にアレンジし広まったものが現在のチキンライスだ。
ゆでた鶏肉とそのゆで汁で炊いたご飯、それにスープや野菜がつけられたチキンライスのセットが多く食べられている。店舗では「白鶏」(ゆでた鶏肉がトッピングされたもの)と「焼鶏」(蒸し焼きにした鶏肉がトッピングされたもの)から、好みのものを注文できる。
一方、骨付き肉をスパイスの効いたスープで煮込んだ料理「バクテー」は、シンプルで健康的なシンガポールの朝ごはんの定番だ。
シナモンやコリアンダーなどのスパイスや薬膳と、豚肉のダシがよく出ているスープはピリッと効いたコショウがアクセントになっている。箸でほぐれる柔らかい肉とシンプルな味付けは、一度食べたら病み付きになるおいしさ。朝からスパイスの効いたスープとご飯をしっかり食べることで、一年を通して蒸し暑いシンガポールでもエネルギッシュに活動できるのかもしれない。
物価が安く、外食もしやすいシンガポール。朝からホーカーに足を運び、地元の人に混ざっておなかを満たしてみてはいかがだろうか。
※記事中の情報は2016年7月時点のもの
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