自然豊かな瀬戸内海に面した岡山県。温暖な気候は美味しい果物などをもたらし、海沿いの地域ではこの土地ならではの絶景を望むこともできます。そんな岡山県のなかで、まず先に思い浮かべるものといえば何でしょう?

本記事ではマイナビニュース会員を対象に、「岡山県と聞いて思い浮かべるもの」についてのアンケート調査を実施。結果をランキングにまとめました。岡山県を訪れるのにおすすめの季節もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

岡山県に行ったことはある?

岡山県出身、または旅行や仕事で岡山県を訪れたことがあるかを聞いたところ、回答は以下のようになりました。

はい…66.2%
いいえ…33.8%

本記事のランキングは「はい」と答えた方からの回答を元に作成しています。

岡山県といえばランキング

次に「岡山県といえば何が有名か」を聞いたところ、以下のような結果になりました。

1位 きびだんご(19.3%)
2位 倉敷美観地区(14.4%)
3位 岡山後楽園(12.9%)
4位 瀬戸大橋(8.9%)
5位 岡山城(5.4%)
6位 白桃(4.5%)
7位 大原美術館(4.0%)
8位 岡山ラーメン(3.5%)
9位 鷲羽山(わしゅうざん)(3.0%)
10位 吉備津(きびつ)神社(2.0%)
10位 備中松山城(2.0%)
10位 水島コンビナート(2.0%)
10位 ままかり寿司(2.0%)
10位 ひるぜん焼そば(2.0%)
15位 倉敷アイビースクエア(1.5%)
15位 日生カキオコ(1.5%)
15位 えびめし(1.5%)
18位 児島ジーンズストリート(1.0%)
18位 美星天文台(1.0%)
18位 伊部の町並み(1.0%)
18位 津山ホルモンうどん(1.0%)
18位 フルーツパフェ(1.0%)
23位 満奇洞(まきどう)(0.5%)
23位 津山城(0.5%)
23位 鬼ノ城(0.5%)
23位 ばら寿司(0.5%)
23位 デミかつ丼(0.5%)
23位 倉敷ぶっかけうどん(0.5%)

ここからは9位までの項目について、おすすめポイントや寄せられたコメントなどをご紹介します。

1位 きびだんご(19.3%)

岡山県といえばランキング、1位は「きびだんご」でした。古くから黍(きび)の栽培が盛んだったという岡山県。黍の実を蒸して作るだんごが起源のようですが、それが江戸末期に黍の代わりにもち米が使われるようになり、お茶席にも用いられる現在の菓子に変化したとされています。

きびだんごは蒸したもち米の粉に砂糖や水あめを加え、練り固めて求肥(ぎゅうひ)を作り、風味付けに黍の粉を加えたものが一般的。メーカーによっては黍を加えないこともあり、また黍の代わりにきな粉、砂糖の代わりに黒糖が使われるなど、きびだんごの種類もさまざまです。

3つのポイント

  • 岡山県の銘菓: かつて「吉備の国」と呼ばれていた岡山県で作られてきた和菓子。
  • 桃太郎伝説: 岡山県発祥の伝説にきびだんごが出るほど、地域に密着した食べ物。
  • やさしい甘み: コロンと丸く、やわらかな求肥の菓子。砂糖の甘みがほんのり広がるやさしい味わいです。

おすすめする理由

「JR岡山駅前にある桃太郎像が印象的で、それから連想されるので」(50歳男性)
「岡山県出身の方から、お土産でよくもらっていたから」(37歳女性)
「岡山県にしかない菓子だと思うから」(53歳男性)

webサイト 岡山観光WEB

2位 倉敷美観地区(14.4%)

2位は「倉敷美観地区」でした。江戸時代からの蔵屋敷や町家が建ち並ぶ、岡山県きっての観光地です。倉敷はかつて年貢などの物資を一時的に保管する役割を担っていたため、白壁の蔵屋敷が多く、商人の町としてにぎわっていたことが今の景観につながっています。

エリアには西洋建築も見られ、倉敷川沿いには柳並木が続くなど、レトロモダンな雰囲気が外国人観光客にも大人気。町家を改装したショップやカフェも充実しており、倉敷帆布や倉敷デニムなどを買うこともできます。ほかにも美術館や伝統工芸の体験ができる文化施設など、見どころはたくさん。

3つのポイント

  • 幻想的なライトアップ: 日没後は、東京タワーの照明もデザインした世界的照明デザイナー・石井幹子氏による「夜間照明」が楽しめます。
  • デニムにまつわるグルメ: 国産ジーンズ発祥の地として、青みがかったソフトクリームやドリンク、肉まんなどユニークなものも。
  • くらしき川舟流し: 地区の中心を流れる倉敷川では、観光川舟が運航。船頭さんから歴史的な話を聞くことができます。

おすすめする理由

「小さい頃に訪れたことがあり、最近はSNSでよく見かけるので」(45歳男性)
「倉敷川を下りながら、蔵の町を眺めたことが印象に残っている」(24歳女性)
「落ち着いた町並みがきちんと保存されており、何度訪問しても飽きない」(77歳男性)

住所 〒710-0046 岡山県倉敷市中央1-4-8
webサイト 倉敷観光WEB

3位 岡山後楽園(12.9%)

3位は「岡山後楽園」でした。岡山城の眼下に広がる庭園で、茨城県水戸市の「偕楽園」、石川県金沢市の「兼六園」とともに日本三名園としても知られています。約300年前、岡山藩主の池田綱政によって造られ、その後少しずつ面積を広げ、改良されながら今の姿に。

園内には池や水路、小さな山、田んぼ、森林などがあり、藩主がくつろぐことはもちろん、客人をもてなしたり、時には領民が招待され見学したりすることもあったそう。明治期に岡山県へ譲渡され、市民が自由に出入りできる庭園として管理されています。

3つのポイント

  • 能舞台: 園内には能の舞台があり、藩主の綱政公自らが舞うこともあったのだそう。
  • 小高い山: 綱政の子・継政が造らせた約6メートルの山からは庭園を見渡すことができます。
  • 茶畑や田んぼ: 園内には茶畑があり、「井田(せいでん)」と呼ばれる田んぼも。かつて園内に広がっていた田んぼの名残です。

おすすめする理由

「日本三名園として一度は見ておきたいから」(61歳男性)
「岡山県で初めて訪れたのが後楽園。思い出の地なので、今もふと立ち寄りたくなる」(69歳女性)
「後楽園から岡山城の天守を見上げた様が印象的なので」(73歳男性)

住所 〒703-8257 岡山市北区後楽園1-5
webサイト 岡山後楽園

4位 瀬戸大橋(8.9%)

4位は「瀬戸大橋」でした。1988年に開通した、岡山県と香川県を結ぶ本州四国連絡橋のひとつ。瀬戸内海の島をつなぐ6つの橋の総称が「瀬戸大橋」です。上を道路、下を鉄道が通っており、海峡部分の長さは約9km。世界最大級の併用橋とされています。

6つの橋は構造がさまざまで、吊り橋のほか、軸となる柱から左右にのびたケーブルで橋を支える斜張橋(しゃちょうきょう)、橋桁が三角形の集合体で補強されたトラス橋などがあります。岡山県側の鷲羽山(わしゅうざん)第一展望台は、瀬戸大橋を大パノラマで楽しめる人気のスポットです。

3つのポイント

  • 6つの橋: 地形に合わせて建設された、さまざまな構造をもつ6つの橋の総称。
  • 併用橋: 道路と鉄道が通る併用橋として、世界最大級とされています。
  • 日没後のライトアップ: 土曜日などに限定して、日没後にライトアップを実施。暗い海に浮かび上がる橋の姿が幻想的。

おすすめする理由

「本州、四国間に最初にできた橋だったので、とても印象深い」(61歳男性)
「当時、瀬戸内海の島々をいくつもの橋で結ぶという工事に感心したので」(51歳男性)
「岡山県を旅行した時に、瀬戸大橋を渡って四国にも行った。橋から見た、夕日で輝く海がきれいだった」(66歳男性)
「完成してすぐに電車で通ったことが思い出になっているので」(47歳男性)

住所 岡山県倉敷市児島~香川県坂出市番の州町
webサイト 岡山観光WEB

5位 岡山城(5.4%)

岡山県といえばランキング、5位は「岡山城」でした。豊臣秀吉の家臣・宇喜多秀家が秀吉の命を受け、1597年に築城したとされる城。天守は大阪城と同じように黒い下見板張りが張り巡らされていることから、「烏城(うじょう)」とも呼ばれています。

天守を真上から見ると、1階の平面部分が不等辺五角形をしています。これは、城が建つ強固な地盤に合わせたためなんだとか。第二次世界大戦で焼失しましたが、1966年に再建。関ヶ原の戦い以前の天守として、貴重な姿を今に伝えています。

3つのポイント

  • 令和の大改修: 2022年11月に、大改修を終えてリニューアルオープン。岡山県の歴史がより分かりやすく展示されています。
  • 天守からの絶景: 最上階からは、堀としての機能も持つ旭川、その先に美しい岡山後楽園を見渡せます。
  • 烏城桃源郷: 期間限定で、天守や城のある公園一帯がライトアップ。同期間に岡山後楽園のライトアップも。

おすすめする理由

「岡山後楽園の近くにあり、他の観光地へのアクセスもしやすいからおすすめ」(32歳男性)
「見た目が格好いいから」(61歳男性)
「姫路城と比べられることが多いが、こちらも印象的なお城」(78歳男性)

住所 〒700-0823 岡山県岡山市北区丸の内2-3-1
webサイト 岡山城

6位 白桃(4.5%)

6位は「白桃」でした。岡山県は桃の生産量はさほど多くはないものの、皮が透き通るように白い「白桃」が有名。これはまだ実が青く、ピンポン玉程度に小さいときに一つひとつていねいに袋がけして、日光を当てないようにしているから。その上品なたたずまいから贈答用として重宝されています。

岡山県の桃の収穫ピークは7~8月上旬。果樹園では桃狩りが行われ、フルーツの直売店にも桃がずらりと並びます。白桃以外の品種にはうっすらピンクに色づいた桃もありますが、どの桃もとろりとした果肉や濃厚な甘みは農家の方の努力のたまもの。

3つのポイント

  • 贈答用: 手間ひまかけて育てられた白桃。上品な見た目から、贈り物として使われることも。
  • 規格外をお得に: 直売所のなかには、味に違いはないものの傷などのある桃を、自宅用としてお得に販売するところも。
  • フルーツパフェの街: 岡山市は「フルーツパフェの街」でもあり、白桃の時期は桃のパフェを楽しむことができます。

おすすめする理由

「みずみずしくて美味しかったから」(46歳女性)
「白桃にかなう桃はないと思うので」(61歳男性)
「白桃のなかでも『清水白桃』という品種の味は、上品な甘みがすばらしいです」(68歳男性)

webサイト 岡山観光WEB

7位 大原美術館(4.0%)

7位は「大原美術館」でした。2位の「倉敷美観地区」のエリアに建つ、ローマ時代のイオニア式の柱を模した正面玄関の柱が特徴的な荘厳な建物が、強い印象を与えます。日本で最初の西洋美術の美術館として、1930年に実業家の大原孫三郎によって建てられました。

作品は画家である児島虎次郎によって収集されたもので、洋画のほか彫刻などが収蔵されています。作品のなかには世界的な名画も含まれ、エル・グレコによる『受胎告知』、クロード・モネによる『睡蓮』などを間近に見ることができるのです。

3つのポイント

  • 荘厳な外観: 江戸の風情あふれる町並みに建つ、ローマ時代の神殿を思わせる建物。
  • 名画を身近に: モネ作『睡蓮』など、誰もが一度は聞いたことのある絵画を見学できます。
  • お土産も人気: ミュージアムショップでは、西洋美術や現代アートによるお土産も人気。

おすすめする理由

「作品が素晴らしく、学生時代に何回か行きました」(28歳男性)
「美術館のインパクトある外観が印象に残っているから」(59歳男性)

住所 〒710-8575 岡山県倉敷市中央1-1-15
webサイト 大原美術館

8位 岡山ラーメン(3.5%)

8位は「岡山ラーメン」でした。岡山ラーメンといっても、決められた定義のようなものはなく、豚骨のこってり系や、スープが透き通ったあっさり系など味わいは色々。なかにはスープが泡状のものや、あぶり肉がトッピングされた個性的な一杯も。

一方、岡山県の西寄りにある笠岡市は「笠岡ラーメン」が名物。鶏ガラベースのしょうゆ味で、トッピングには斜め切りのねぎがたっぷり。豚肉でない鶏肉のチャーシューが特徴的です。

3つのポイント

  • 種類は色々: 岡山ラーメンとして定義付けされたものはなく、味わいはさまざま。
  • ユニークな一杯も: スープが泡状になったユニークなラーメンを提供する店も。
  • 笠岡ラーメン: 岡山県笠岡市は「ラーメンのまち笠岡」としてPRされています。

おすすめする理由

「岡山県で食べた鶏ガラスープのコクが忘れられないから」(65歳男性)

9位 鷲羽山(わしゅうざん)(3.0%)

9位は「鷲羽山」でした。瀬戸大橋のひとつ、岡山県側からかかる「下津井瀬戸大橋」の入口付近に広がる小高い山。「鷲が羽を広げた様子に似ていることからこの名前になった」とされています。日本で初めて国立公園に指定された、瀬戸内海国立公園内に位置しています。

鷲羽山には展望台が何カ所かあり、どの場所からも絶景が望めます。瀬戸内海に点々と浮かぶ島々と、それを結んでのびる瀬戸大橋のコラボレーションは圧巻。ライトアップの日に見られる景色もまた格別です。

3つのポイント

  • 大パノラマ: 複数ある展望台に立つと、美しい瀬戸内海の風景が目前に広がっています。
  • 車でアクセスOK: 頂上付近まで車で行くことができます。
  • 夕陽百選: 瀬戸大橋越しに見る、海に沈む夕陽を眺めることも。

おすすめする理由

「鷲羽山は本当に見晴らしが良いから」(52歳女性)

住所 〒711-0925 岡山県倉敷市下津井田之浦1-1
webサイト 岡山観光WEB

岡山県のおすすめの季節は?

次に、岡山県を訪れるのにおすすめの季節を聞いたところ、多い順に以下のようになりました。

1位 秋(9月~11月)…28.8%
2位 春(3月~5月)…26.8%
2位 年間通しておすすめ…26.8%
4位 夏(6月~8月)…14.6%
5位 冬(12月~2月)…3%

秋(9月~11月)がおすすめの理由

「城と一緒に紅葉が見られたらきれいだと思うから」(45歳男性)
「実りの秋。個人的にはぶどうがおすすめです」(56歳男性)
「紅葉の倉敷は、日本人の美学そのもののような気がするから」(56歳男性)
「岡山城は冬以外にライトアップされますが、紅葉の頃は特に魅力的」(32歳男性)

春(3月~5月)がおすすめの理由

「岡山県を車で北上したことがあるが、途中で桜の名所を通りかかり、静かで穴場のような雰囲気でとても良かったから」(63歳男性)
「鶴山公園の桜が見応えがあったから」(76歳男性)
「気候がちょうど良いので、街歩きをしても疲れにくい」(59歳女性)

年間通しておすすめの理由

「美味しいフルーツもあるし、見るところにも困らないから」(40歳女性)
「岡山県といえば桃太郎。桃太郎にもきびだんごにも季節は関係ないから」(48歳男性)
「四季折々の後楽園の風景が楽しめるから良いと思う」(73歳男性)

夏(6月~8月)がおすすめの理由

「本場の白桃を食べてみたいから」(54歳男性)
「夏の瀬戸内海はさらにきれいだと思う」(58歳女性)
「桃狩りができるのは夏の間だけなので」(68歳男性)

冬(12月~2月)がおすすめの理由

「冬の倉敷の風景は別格だと思うから」(62歳男性)
「観光シーズンを避けたいのと、冬も温暖なイメージがあるから」(56歳男性)

岡山県では、街歩きや海の絶景スポットなどが人気

岡山県といえばランキングをご紹介しました。1位「きびだんご」、2位「倉敷美観地区」、3位「岡山後楽園」という結果になりました。あなたがイメージする岡山県と違いはありましたか?

岡山県と聞くと、やはり「桃太郎伝説」のイメージを抱く方が多い様子。ほかにも瀬戸内海に島がぽつぽつと浮かぶのどかな風景や、江戸時代にタイムスリップしたかのような気分が味わえる倉敷エリアも人気のようです。

今回ご紹介したなかで気になるスポットを見つけた方は、ぜひ次回の旅行の行き先に岡山県を加えてみてくださいね。

調査時期: 2024年6月25日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計305人(男性: 223人、女性: 82人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート