日本海事広報協会と川崎汽船は10月1日、豊橋市内の全小学校の5年生約3,000名を対象に、三河港や海運、船員をテーマとしたオンライン出前授業を実施した。現役の船長が講師をつとめる本授業を通して、児童たちは船による海上輸送や船員の仕事などについて学びを深めた。

船長が「船の種類」「船員の仕事」を紹介

今回の授業は、日本海事広報協会が海事団体と協力して展開する「小学校における副教材等による海事教育の推進」事業の一環として行われたもの。両者は例年、豊橋市で共同の出前授業を実施し、海事教育の浸透を図っている。

  • 出前授業には川崎汽船の2人の船長が登壇。写真左より、出前授業をおこなう村松賢一船長、質問に回答する影山龍生船長

    出前授業には川崎汽船の2人の船長が登壇。写真左より、出前授業をおこなう村松賢一船長、質問に回答する影山龍生船長

今年度は豊橋市立松山小学校を会場校として、オンラインを活用した出前授業を実施。川崎汽船の村松賢一船長が講師を務めた。授業では、「船の種類」「船員の仕事」「三河港」などを紹介。児童たちは、船による海上輸送を通じて世界各国とつながる三河港の姿や、そこで働く船員の仕事について学んだ。

「なぜ船員を目指した?」児童から多数の質問

質疑応答では、「どうして船員を目指そうと思ったのか」「乗船中に最も大変だったことは何か」「これまでに何ヵ国で荷役をしてきたのか」など、児童からさまざまな質問が寄せられ、川崎汽船の影山龍生船長が回答した。

  • 会場校となった松山小学校より、市内全校へ授業映像が配信されている様子

    会場校となった松山小学校より、市内全校へ授業映像が配信されている様子

講師を務めた村松船長は、「普段は身近に感じる機会のない海運や船員について理解を深めてもらうために試行錯誤しました。今年は新しい試みで対面形式とオンライン形式のハイブリッド型でしたが、児童たちを目の前に楽しく授業をさせていただきました。少しでも船員という職業に魅力を感じてくれたらありがたいです」とコメントした。

  • 豊橋市内の全小学校の5年生約3,000名に向け、対面形式とオンライン形式のハイブリッド型で出前授業を実施した

    豊橋市内の全小学校の5年生約3,000名に向け、対面形式とオンライン形式のハイブリッド型で出前授業を実施した

また、豊橋市教育委員会の渡邊指導主事は、「三河港を有する豊橋市で海事産業の重要性を伝えることに大きな意義を感じます。貨物が届くまでにさまざまな工夫や努力を知ることができて良かったです」と語る。また、「質疑応答では、他校の児童がした質問に対する回答を聞いて、勉強になるとともに新鮮な授業スタイルに児童たちも喜んでいました」と、複数の小学校をつないでの講義形式に手ごたえを感じたようだ。

日本海事広報協会では今後も豊橋市において、川崎汽船をはじめとした海事関係者とともに、海事産業の見学会や出前授業などの海事教育を推進していくという。