JR西日本は14日、準鉄道記念物として京都鉄道博物館で保存・管理を行っている「マイテ49形2号展望車」について、同日に鉄道記念物へ格上げ指定したと発表した。これに先立ち、10月11日に鉄道記念物指定を記念したセレモニーを開催している。

  • 鉄道記念物に指定された「マイテ49形2号展望車」

    鉄道記念物に指定された「マイテ49形2号展望車」

マイテ49形2号展望車は1938(昭和13)年に製造され、特急「富士」「はと」「つばめ」などの一等展望車として使用。全溶接構造の丸屋根や冷房化に対応した設計など、当時の新しい技術を採用しているという。新製された一等展望車として最後の形式であり、現存する一等展望車は同車両を含めて2両のみ。戦後の接収時やその後の保存・復籍に際しても大きな改造を受けず、高いオリジナル性を保っているとのこと。

1961(昭和36)年に営業運転を終了し、翌1962年、大阪市に開業した交通科学館へ収蔵された。JR西日本発足後、安全対策およびサービス向上の工事を施し、「SLやまぐち号」などの客車として営業運転を実施。2022年に営業運転を終了し、同年10月14日の鉄道開業150周年に合わせ、京都鉄道博物館の収蔵車両となった。2024年10月14日(鉄道の日)、準鉄道記念物に指定。2026年10月、後年に追加された機器類の撤去と内装の復元工事が完了している。

「鉄道記念物」は1958(昭和33)年、日本国有鉄道(国鉄)が制定した制度。日本の鉄道発展においてとくに重要な価値を持つものとして、正式に指定・保存されている鉄道遺産であり、「地上設備その他の建造物、車両、古文書等で、歴史的文化価値の高いもの」「制服、作業用具、看板その他の物件で、諸制度の推移を理解するために欠くことのできないもの」「諸施設の発祥となった地点、伝承地、鉄道の発達に貢献した故人の遺跡(墓碑を含む。)等で、歴史的価値のあるもの」が選ばれている。今回、客車特急の時代を今日に伝える貴重な鉄道遺産として、マイテ49形2号展望車を鉄道記念物に指定した。