代表ラストマッチで圧巻の1G2A[写真]=Getty Images

 国際親善試合が現地時間6日に行われ、アルゼンチン代表とベナン代表が対戦した。

 2005年8月18日に行われたハンガリー戦の代表デビュー以降、アルゼンチン代表として積み重ねてきた出場数と得点数は、いずれも同国歴代最多の207試合と125得点。6大会連続出場のワールドカップでは34試合21ゴールで2022年カタール大会では悲願の初優勝。加えて、2度のコパ・アメリカ制覇、2022年のフィナリッシマも制覇した。

 そのサッカー界の“GOAT”が通算208試合目となる今回の一戦でアルビセレステのユニフォームに別れを告げる。

 アルゼンチン最大のスタジアムであるエスタディオ・モヌメンタルで開催された、39歳FWリオネル・メッシの代表ラストマッチとなったベナン戦。

 この試合では2022年カタールW杯決勝でプレーしたメンバーが再集結。すでに代表を退いたアンヘル・ディ・マリアやサスペンションでプレーできないナウエル・モリーナやレアンドロ・パレデスらを除き、盟友ニコラス・オタメンディやクリスティアン・ロメロ、GKエミリアーノ・マルティネス、ニコラス・タグリアフィコ、ロドリゴ・デ・パウル、フリアン・アルバレスらがメッシとともに先発に名を連ねた。

 試合前のイベントの影響で約30分遅れでのキックオフとなったアルゼンチンの伝説のラストダンス。世界最高のレフティの一挙手一投足を見逃すまいと、超満員のモヌメンタルを静寂が包む中、[4-3-3]の右ウイングでスタートしたメッシは開始7分に鋭い左足のミドルシュートで最初の見せ場を作る。

 開始10分には同選手の背番号10にちなんで、これまでの功績を称える盛大な拍手が送られた。

 再開後はボールを保持して押し込むアルゼンチンと、要所で鋭いカウンターを繰り出すベナンという構図の下で少しフレンドリーマッチらしいゆったりとしたリズムでゲームが進んでいく。

 23分にはデ・パウルの浮き球パスでゴール前に飛び出したメッシにチャンスが訪れるが、ややオフサイド気味だったことに加え、肝心のシュートも枠の左に外れる。続く26分にはボックス手前少し距離のある直接FKを背番号10が直接狙うが、枠を捉えたシュートはGKにはじき出される。

 忖度しないベナンが攻守に集中したプレーを見せる一方、アルゼンチンは何とかこの日の主役に見せ場を作るべく奔走。33分にはボックス手前左のラウタロ・マルティネスから絶妙なクロスがゴール前のメッシに送り届けられるが、少し窮屈に放った左足ボレーはわずかに枠の右に。

 その後は少しこう着状態が続いたまま前半は終了。誰もが期待するメッシのゴールは後半へお預けとなった。

 しかし、後半は開始早々に大きな見せ場が訪れる。48分、左CKの場面でキッカーのメッシが正確無比な左足のボールをゴール前に送り込むと、ニアの味方のブロックを利用して中央にフリーで走り込んだオタメンディが右足インサイドのダイレクトシュートでゴールネットを揺らし、メッシのアシストから同じく北中米W杯後に代表引退を表明し、これがラストマッチとなる38歳DFに通算9点目となる代表ラストゴールが生まれた。

 そして、殊勲のベテランDFはこの直後にベンチへ下がり、今季から所属するリーベル・プレートの本拠地でスタンディングオベーションを浴びた。

 この直後には再び好位置で得たFKで枠を捉えたシュートでゴールに迫ったメッシは、61分に次代を担う若手MFのゴールを再び演出。相手陣内右サイドに張ってボールを受けると、内側へ走り込んだ途中出場のニコラス・パスに正確なパスをつなぐと、22歳MFが鋭い左足ミドルシュートをゴール左隅に突き刺した。

 ラストマッチでの勝利は決定的となった中、後半半ばには待望の瞬間が訪れる。68分、ボックス内でアグスティン・ジアイがアフターでファウルを受けてPKを獲得。ここでキッカーはもちろん背番号10。メッシはこのPKをゴール右上隅の完璧なコースに突き刺し、このラストマッチで通算126点目を挙げた。

 この試合最大の目的が達成されたことで、重圧から解き放たれたスタジアムはようやくお祭りムードに。75分には左サイド深くに侵攻したニコラス・ゴンサレスのお膳立てから流れの中でメッシに2点目のチャンスが訪れたが、右足シュートは惜しくも枠の左に。

 その後はレジェンドとの別れを惜しむように感傷的な雰囲気もありながら、時計は刻々と別れの時を刻んでいく。89分にはボックス中央で左足を振り抜くが、これは相手GKの好守とポストに阻まれた。

 そして、3分が加えられたアディショナルタイムもあっという間に過ぎていった中、ラストプレーではペナルティアーク付近の好位置でのFKに。ただ、この最後の見せ場でメッシのシュートはクロスバーを大きく越え、この直後に試合はタイムアップ。世界最高のフットボーラーの代表ラストマッチは3-0の快勝で幕を閉じた。

【スコア】
アルゼンチン代表 3-0 ベナン代表

【得点者】
1-0 48分 ニコラス・オタメンディ(アルゼンチン代表)
2-0 61分 ニコラス・パス(アルゼンチン代表)
3-0 61分 リオネル・メッシ(PK/アルゼンチン代表)

【ハイライト動画】メッシの一挙手一投足に注目