
今回の放送は、ゲストに三浦大知(みうら・だいち)さんをお迎えし、最新シングル「Crave(クレイヴ)」の魅力を徹底解剖しました。
(左から)しらスタ、三浦大知さん、YOSUKE
◆初対談で明かされる「初めて買ったCD」と運命のルーツ
しらスタ:初めまして。お会いできて嬉しいです!
三浦:いや、こちらこそです。ありがとうございます。
YOSUKE:おしらさんはYouTube(しらスタ【歌唱力向上委員会】)で……
しらスタ:はい! 三浦大知さんが出演した「THE FIRST TAKE」での「飛行船」などの解説をさせていただいたり。
三浦:拝見してすごく嬉しかったです。
しらスタ:ありがとうございます。お会いするのは初めてで本当に嬉しいです。よろしくお願いします!
三浦:こちらこそよろしくお願いします。
YOSUKE:リスナーの皆様も三浦大知さんはご存じだとは思いますが、私からプロフィールの案内をさせていただきます!
三浦:ありがとうございます(笑)。
YOSUKE:1997年にFolderのメインボーカルとしてデビュー。当時、三浦さんは9歳! その後、2005年3月にソロデビュー。天性の歌声、リズム感、そして抜群の歌唱力とダンスで人々を魅了する、日本を代表するエンターテイナーということで!
しらスタ・YOSUKE:(拍手)
三浦:ありがとうございます。
YOSUKE:私は今流れている「EXCITE」(2017年)が、ちょうど僕が「宇宙戦隊キュウレンジャー」(スティンガー/サソリオレンジ役)をやらせていただいていた時に、「仮面ライダーエグゼイド」の主題歌(「EXCITE」)で、同時期で。
しらスタ:ご縁がありますね!
YOSUKE:もうご縁が! 本当にお会いできて嬉しいです!
三浦:こちらこそ。
しらスタ:私はというと、人生で初めて自分のお金で買ったCDがFolder5の「Believe」だったんですよ。
三浦:そうなんですね!
しらスタ:当時のCDって、いろいろ説明とか書いてあって、それを読んでいて、「三浦大知というボーカルが(前身グループ『Folder』)にいたらしい」から辿っていって。「この人は今声変わり中(で活動休止中)なんですか?」みたいな時期に知って。(Folderの)「パラシューター」とか(ジャクソン5の)「I Want You Back」の日本語カバーとか、ああいうパフォーマンスから実は存じ上げていて。
三浦:そうなんですね! ありがとうございます。とても嬉しいです。
YOSUKE:ご縁ですね! そんな三浦大知さんをお迎えして、早速ですが我々恒例の企画、行っちゃいましょうか?
しらスタ:ここからは、こちらの企画をお送りします!「明日カラオケで歌いたくなる! しらスタのソングコメンタリー!!」
ボイストレーナーとして、これまでさまざまなアーティストの歌い方やヒット曲をYouTubeで解説してきた私、しらスタが、アーティストご本人様の前で曲の魅力や凄さを熱く語らせていただこうという企画です。本日は三浦大知さんの「Crave」の魅力をタップリと語りたいと思います!
三浦:ありがとうございます。
◆ソロ20周年を経た新たな一歩、「Crave」に込められた音楽への渇望
YOSUKE:「Crave」は6月22日にデジタルリリースされた三浦さんの最新シングル。作詞は三浦さん、そして作曲は三浦さんとソロデビュー初期から一緒に音楽を作られてきたUTAさんとの共作ということで。この楽曲はどんな楽曲になっておりますか?
三浦:今年の3月の末で三浦大知ソロデビュー20周年みたいなものが終わって、じゃあその次何やるんだというところで、どんな楽曲を作るのがいいのかなと考えていた時に、「今、自分にある感情って何だろう?」と思ったら、やっぱりずっと変わらない音楽への欲望だなっていうのをすごく思って。
音楽に対してあふれてくる自分の渇望する気持ち、もっと知りたい、いろんなことを音楽としてやりたい気持ち、そういう自分の中にあるドロッとした欲望みたいなものを楽曲にギュッと押し込めて作ろうと。それが20周年を経た次の1曲目というのはいいのかなと思って作ってみました。
YOSUKE:ある種リスタートというか。
三浦:そうですね。次のフェーズの1歩目という感じですね。
YOSUKE:おしらさん、最初聴いていかがでしたか?
しらスタ:この曲、すごく音数少ないところから始まるじゃないですか。そこからのラストの流れがエグすぎて、ジェットコースターすぎて(笑)。音数が少ないからこそ大知さんのボーカルの自由度が結構高い曲かなと思っていて、すごくソングコメンタリーしがいがございますので、頑張ります!
三浦:いや、ありがとうございます。嬉しいです。
YOSUKE:さあ、そんな「Crave」を今から頭からかけていきます。そして、おしらさん的に「ここ注目して聴いてほしいよ」というポイントが来ましたら、曲を止めて気になるポイントについて解説をしていただきます。ということで、おしらさん準備オッケーですか?
しらスタ:オッケーです!
YOSUKE:はい! では、早速始めていきましょう。ソングコメンタリー、スタート!!
◆言葉の捉え方とグルーヴが生み出す「3回転の横回転」と「バネのような質感」
しらスタ:……って曲を流す前に、事前にちょっと注目してほしいポイントがあります。「Crave」の歌詞で「今日は何を知るの 身体ごと」のあとに「擽る(くすぐる)息は歌い」っていうところがあるんですけど、この「擽る」が「くーすーぐーるー」という発音はされていなくて。そこら辺にまず注目して聴いていただこうかなと思います!
三浦:なるほど(笑)。全然自分で分からなそうです(笑)。嬉しいです。
しらスタ:それでは、スタート!
――音源再生:『「今日は何を知るの」 身体ごと 擽る息は歌い』
しらスタ:「くーすーぐーるー」じゃないですよね? 「くっすくーる息は歌い」、「く」の後に多分、小さい「っ」が入っていて。
三浦:「くっすくる」……そうですね(笑)。でも自分では全然意識している感じはあまりないので。聴感上、もともとメロディを作っていく中で、デモを取っている段階で、ハマっているやつに気持ちいい日本語何だろう、みたいなので「擽る」がここに来たっていう感じだったと思います。
しらスタ:「擽る」って普通入れられないと思うんですよね。「息は」も「いっ」の後に小さい「っ」が入っていて。「くっすくる息は歌い~♪」という言葉のリズム感や操り方を今日は徹底して伺っていきたいと思います。
三浦:はい、ちょっと恐くなってきましたね(笑)。
しらスタ:この後も「始まりや出逢いはない」「気付く前に」と続くのですが、ここも三浦大知さんがどうやって発音されているのか、リズムを作られているのか良く聴いてください!
――音源再生:『始まりや出逢いはない 気付く前に』
しらスタ:…すごくない(笑)? 私が歌うと、符割り自体は合っているんですけど、大知さんが歌われると、なんか3回転ぐらい横に(笑)。
三浦:本当ですか? ……何なんだろう? でも多分スポットですよね。自分もダンスをやっているので、1つの音符の中でも前のほうで歌うのか、後ろのほうで歌うのかでグルーヴが違ったりするじゃないですか。それこそ久保田利伸さんとか、そういうポケットを自由自在に入れられる方の影響もあるのかもしれないですね。意識している感じではないんですけど。
しらスタ:なんとなく気持ちいいところと言ったらこうなったぐらいの。これ、踊りが見える歌い方だなって。
YOSUKE:だからなのかな? 僕は踊れないからそのグルーヴが全然出せないのかもしれないんですけど。
しらスタ:ここの1行が結構ムズいなと思って。次の「気付く前に」は、私の耳でも追えるんですけど。「始まりや出逢いはない」が。
YOSUKE:確かに(笑)。横回転が入っている感じ。横軸があるという。
三浦:こんなに分解していただくことは、なかなかないので、すごく嬉しいです!
しらスタ:シンクロするまで練習したいなと思ってます。
◆歌詞とトラックが引き寄せ合う奇跡と「ゴーストノート」の秘密
しらスタ:そして、次のパートで「心の襞をなぞる 鮮明に浮かぶ 黒い丸とライン」という歌詞が出てくるのですが、バックで何が流れているかを良く聴いてみてください!
――音源再生:『触れ合っていた脳 心の襞をなぞる 鮮明に浮かぶ 黒い丸とライン~』
しらスタ:美しい……。鍵盤の音なんですか? ティティララララ~って。
三浦:そうですね、ピアノがティティティティティンってなっていますね。
しらスタ:音楽への渇望がテーマとおっしゃっていましたが、だから多分「黒い丸とライン」は五線譜と音符かな?と。裏でそれが流れていて、ここだけピロロロンとなると美しい構成だなと。
三浦:プロデューサーのUTAさんとはもう本当に長くて。一緒にスタジオに入ってスネアの音からゼロでやっていくんですけど、UTAさんのキャッチする能力がすごくて。僕が1言うと100ぐらいのアイデアを出してくれるんです。だからこのピアノもメロディを作っていく中で「あ、ここにはピアノだな」とその場でパパパッと持ってきてくれて。
しらスタ:じゃあその段階では、きっと歌詞があった?
三浦:いや、その時にはまだないです(笑)。
しらスタ:ないんだ!! じゃあ何でこうなるんですか、奇跡が起きてる(笑)!
三浦:自分もそこのピアノを意識したわけじゃないですけど、その歌詞が出てきた感じでしたね。
しらスタ:恐い(笑)!! 全部がハマっているから計画的なのかなと思ったら、偶然が繋がっていく感じなんですね。
三浦:そうですね、繋がりました。
しらスタ:それでは、続き行きます!
――音源再生:『その音 手招く方 戻る気はさらさらない Crave you I don't know why 意味は要らない I crave you now』
しらスタ:美しい……。「Crave you」の前に「アッ」って言ってますか?
三浦:言っていると思います! ちょっとアタック音が入ってる気がしますね。
しらスタ:助走のようなゴーストノートというか。これも気持ちいいところに入れたらこうなった感じですか?
三浦:そうですね。リズム感が見えた方が心地いいなというのが歌っている中にあって、自然発生的にその感じになってたんだと思います。
しらスタ:あと長い音符を歌ってらっしゃるときに音符の中にリズムがあって、前後にバネみたいにあるイメージなんですよね。
三浦:これも結局気持ちなんですよね(笑)。「Crave you」という渇望している感じを表現したい思いが歌い方になってるんだと思います。
しらスタ:ちなみにレコーディングの時ってめちゃめちゃ踊っているわけじゃないと思うんですが、三浦さんが“踊っているのが見える歌”になっているのは、どうなっているんですか?
三浦:でも首の下は結構踊っています(笑)。意外と身体を動かしながら、しなっている感じで歌ったりしますね。
しらスタ:白ポチ(※全音符・二分音符など)に奥行きがあって素晴らしいです。では、視聴者の皆さんも「Crave you」の前の「アッ」が聴き取れるところから行きましょう!
◆複雑なリズムアプローチと加速度を増す狂気のラストスパート
――音源再生:『Crave you I don't know why 意味は要らない I crave you now 「今日は何を話そう」 撫でる鼓動 陶酔のよう くらり』
しらスタ:大知さん、今のパートおかしくないですか(笑)? バックの音楽が3連系から途中で遅くなっていってる?
三浦:いろいろ変わっていますね。ランダムっぽくなってまた戻って、しかもそれを左右に振っているので聞こえが不思議になるというか。
しらスタ:テンポをズラしていて、指標がない中で何を出して歌ってらっしゃるんだろうなと思って(笑)。
三浦:これもダンス的な感覚に近いのかもしれないです。このグルーヴに乗りたい、乗ったら気持ち良さそう、言葉が届きそう、みたいな。
しらスタ:この中のグルーヴが見えてらっしゃるんですね。で、この後半テンポが変わっていくところをぜひ聴いていただきたいので行きましょう!
――音源再生:『戻る気はさらさらない 止める気は最初から~』(※アウトロでテンポアップ)
しらスタ:これを歌う大知さんを早く映像で観たい(笑)! テンポがどんどん速くなる!!
YOSUKE:かっこいいー!!
しらスタ:このパートはどういう発想からつけることになったんですか?
三浦:元々は前半のパートで普通に静かに終わっていたんですよ。でも覚悟みたいなものが最後グッと集約するパートがあったら面白いなと思って「全然違うものに行ってみたい」とUTAさんに相談して、最終的に凄まじい速さになりました。心拍数がギュッと回っていって、エンジン全開で走り抜けていく感じが曲の最後に行ったらいいなと思って、「もっと速くしましょう」と話ししながら作っていきました。
しらスタ:20周年が終わって「三浦大知さんは、さらに走り続けようとしていらっしゃるんだな」というのが、この速度から伝わってきました。これからも応援しております!
三浦:頑張ります!
YOSUKE:今回、おしらさんに「Crave」のソングコメンタリーをしていただきましたが、大知さんいかがでしたでしょうか?
三浦:すごく嬉しかったですね。自分だとあまり言語化しないことが多いので、逆に自分を知ることができました。ありがとうございます!
<番組概要>
番組名:シアーミュージック presents しらスタのボイトレディオ
パーソナリティ:しらスタ、YOSUKE
放送日時:毎週火曜 21:00~21:30
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/f/voitradio/message
番組公式X:@voitradio_tfm