GRASグループが運営する社会人向け英語学習情報メディア「EnglishHub」は2026年9月2日、「仕事の文章作成とAI利用に関する実態調査」の結果を発表した。本調査は、業務でメールまたはチャットを使用している会社員・公務員等340名を対象に、2026年8月にインターネットで実施したもの。

取引先への謝罪文をAIに作らせた経験は46.8%

謝罪・お詫びの文章をAIに作らせた、または下書きさせた経験について聞いたところ、社外の取引先・顧客向けでは46.8%が「よくある」「たまにある」と回答した。そのうち15.3%は「よくある」と答えており、日常的にAIを謝罪文の作成に利用している人もいることが分かった。なお、この46.8%は「送り手の何割にAIを使った経験があるか」を示す数字であり、実際に届く謝罪文のうち何割がAIによって作成されたものかを示すものではない。

  • 謝罪・お詫びの文章をAIに作らせた、または下書きさせた経験について

    謝罪・お詫びの文章をAIに作らせた、または下書きさせた経験について

仕事で書く文章のうち、「気が重い・できれば書きたくない」と感じるものを聞いた質問では、「謝罪・お詫び」が65.9%で最多となった。

  • 仕事で書く文章のうち、「気が重い・できれば書きたくない」と感じるもの

    仕事で書く文章のうち、「気が重い・できれば書きたくない」と感じるもの

社外向けの謝罪文は社内向けよりAI利用が進む

AIの利用経験は、社内の上司・同僚向けでは39.7%だったのに対し、社外の取引先・顧客向けでは46.8%となり、社外向けのほうが高かった。

社外だけでAIを使っている人は43名、社内だけで使っている人は19名だった。また、AIを「使いたいとも思わない」と答えた人では、社内向けだけを拒否した人が21名、社外向けだけを拒否した人が8名となった。

自由回答では、「相手先については使い分けが必要だ。さすがに近しい人や尊敬する人に対してはAI利用ははばかられる。前提として、AIで作成したことがばれるのは困る」「そっけない体温を感じない文章となるため、文章に慣れた者が相手なら見抜かれると思う」といった声が寄せられた。

社外向けでAIを「使いたいとも思わない」と答えた人は14.4%にとどまった。すでに利用している人と「使いたいと思ったことはある」人を合わせると85.6%となった。

課長クラス以上は社外向けと社内向けで20ポイントの差

役職別に見ると、課長クラス以上では社外向けの謝罪文にAIを使った経験が56.7%だったのに対し、社内向けは36.7%となり、20.0ポイントの差があった。

主任・係長クラスでは社外向け57.1%、社内向け55.7%とほぼ差がなく、一般社員では社外向け40.5%、社内向け35.2%で、差は5.2ポイントだった。課長クラス以上では、社外だけにAIを使う人が13名、社内だけに使う人が1名となった。

  • 役職別 謝罪文をAIに作らせた経験がある割合

    役職別 謝罪文をAIに作らせた経験がある割合

また、課長クラス以上で生成AIを「ほぼ毎日」または「週に数回」使う人は80.0%で、一般社員の53.8%を上回った。日常的に生成AIを業務で利用している層ほど、社外への謝罪文にもAIを利用している傾向が見られた。

  • 生成AIの業務利用頻度別 社外への謝罪文をAIに作らせた経験がある割合

    生成AIの業務利用頻度別 社外への謝罪文をAIに作らせた経験がある割合

AIに謝罪文を任せたい理由は「言葉選びや書き方に自信がない」

謝罪の文章をAIに任せたい、または任せた理由では、「言葉選びや書き方に自信がないから」が52.1%で最多となった。次いで「時間を短縮したいから」が25.9%、「書くこと自体が精神的につらいから」が9.7%だった。謝罪文へのAI利用は、単に書く負担を避けるためだけではなく、言葉選びや文章の書き方に対する不安から利用されていることがうかがえる。

  • 謝罪の文章をAIに任せたい、または任せた理由

    謝罪の文章をAIに任せたい、または任せた理由

部下の謝罪文へのAI利用、77.4%が容認

部下や後輩が取引先への謝罪文をAIに作らせていた場合の反応について聞いたところ、「内容を確認していれば問題ない」が67.6%、「問題ない」が9.7%となり、合わせて77.4%が容認する結果となった。一方、「注意する」は6.2%にとどまった。

さらに、自分自身がAIを使っている人では、部下のAI利用に否定的な回答は10.1%だったのに対し、AIを使っていない人では36.4%となった。

  • 部下や後輩が取引先への謝罪文をAIに作らせていた場合の反応

    部下や後輩が取引先への謝罪文をAIに作らせていた場合の反応