猛暑や天候の影響で子どもが思いきり体を動かす機会が限られるなか、ボーネルンドは静岡県富士市と連携し、3日間限定の「移動式あそび場」を実施した。応募者は978人にのぼり、屋内あそび場への高いニーズが浮かび上がった。
ボーネルンドは2026年8月19日~21日、静岡県富士市の富士市総合体育館「北里アリーナ富士」で、夏休みのあそび場不足解消を目的とした「移動式あそび場」を開催した。生後6カ月~小学2年生を対象に、プレイリーダーと遊具を地域へ届ける取り組みで、最終応募者は978人(子ども549人、保護者429人)となった。
申し込み開始2日で予定枠が満席、最終応募者は978人
今回の「移動式あそび場」は、申し込み開始からわずか2日で、当初予定していた各回子ども40人の枠が満席に。追加募集を行った結果、最終応募者は978人に達した。会場には、赤ちゃんも楽しめる遊具や磁石ブロック、ダイナミックに体を動かせる大型遊具など約10種類を用意。猛暑や天候に左右されず、親子が安心して遊べる屋内環境を整えた。
遊具だけでなく「あそびのプロ」も地域へ
ボーネルンドの「移動式あそび場」の特徴は、遊具に加えて、あそびの専門家であるプレイリーダーが常駐する点にある。子ども一人ひとりの「やってみたい!」に合わせてあそびを広げ、年齢の離れたきょうだいが一緒に楽しめる方法を提案するなど、自然とあそびが生まれる環境をつくる。会場では、年齢の異なる子ども同士が自然に関わり、一緒に遊びをつくる場面も見られたという。
保護者が重視するのは「見守り・安全確認」
参加者へのアンケートでは、屋内あそび場を安心して利用するために重要なこととして「プレイリーダー等の見守り・安全確認がある」が183件で最多。次いで「柔らかい床など怪我に配慮している」168件、「年齢に合ったエリア分けがなされている」112件となった。ボーネルンドは、見守り・安全確認が重視された背景には、保護者の心理的負担の軽減やトラブル・危険の未然防止に加え、あそびの質の向上が求められていることもあると推察。安全性と年齢に合ったゾーニングの重要性も見えてきたとしている。
また、屋内あそび場に期待することでは、「雨の日でも遊べる」が228件、「暑い日でも遊べる」が227件と突出。「思い切り体を動かせる(走る・跳ぶ)」も158件にのぼり、天候に左右されず体を動かせる環境への期待がうかがえる。
65%が「継続」または「常設」を希望
来年度以降の「屋内遊び場」事業について希望する運営形態を尋ねたところ、「常設(新規に設置)」が43%で最多となり、「常設(既存の施設を活用)」が34%、「今回のように期間限定」が22%だった。「今回のように期間限定」と「常設(新規に設置)」を合わせると65%となった。
利用したい頻度では「月2~3回」が51%で最も多く、「週1回以上」が30%、「月1回」が19%となった。定期的に利用できる屋内あそび場へのニーズの高さが表れている。
既存施設を活用し「あそび」を地域の社会インフラへ
富士市では、体育館や公共施設、廃校・廃園となった建物の跡地など、地域にある既存資源を活用したあそび場の可能性を模索している。ボーネルンドは、新たな施設を整備するだけでなく、既存施設に「あそび」という機能を加える「既存資源×あそび」も、人口減少や施設の有効活用を考えるうえで選択肢の一つになるとしている。
同社は、あそび場を単に遊具を設置する場所ではなく、子どもと大人が地域でつながり、ウェルビーイングを育む社会インフラの一つと位置づける。今後も全国の自治体と連携し、地域ごとの課題やニーズに合わせて「あそび」を届けていく考えだ。
子どもの「あそび場不足」を補う新たな選択肢に
猛暑や天候によって屋外で遊びにくい日が増えるなか、富士市で行われた「移動式あそび場」には、当初の予定枠を大きく上回る応募が集まった。アンケートからも、天候を気にせず遊べることに加え、プレイリーダーによる見守りや安全性、定期的に利用できる環境への期待が見える。既存の公共施設などを活用して必要な地域へあそびを届ける取り組みは、子どものあそび場不足に対する新たな選択肢となりそうだ。









