MS&ADインターリスク総研は2026年7月、『災害時の自動車による避難に関する意向やリスクの認識』についてアンケート調査の結果を発表した。同調査は2026年7月2日〜6日、自家用車を保有し日常的に運転する1,000名を対象にインターネットで実施した。

調査対象の災害は大規模な火災、高潮、土砂災害、洪水、津波、地震の6種類で、6種類すべてで自動車による避難をしたいと答えた回答者は全体の約4割に達しており、自動車による避難への強い意向を持つ層が一定数存在していることが浮き彫りになった。

  • 自宅にいるときに災害の情報が伝わり、自宅の外に避難することになったとする。その時に自動車で避難(移動・車中泊)をしたいと思うか

    自宅にいるときに災害の情報が伝わり、自宅の外に避難することになったとする。その時に自動車で避難(移動・車中泊)をしたいと思うか

  • 自動車で避難(移動・車中泊)をしたいと思うか(全体)

    自動車で避難(移動・車中泊)をしたいと思うか(全体)

移動のメリットとしては、徒歩よりも早く遠くへ移動できることや、必要物資を運べることが挙げられた。車中泊のメリットとしては、周囲に気を遣わずプライバシーを確保できることや、エアコン・充電環境を得られることが評価された。

  • 徒歩と比べて、自動車による避難(移動)のメリット

    徒歩と比べて、自動車による避難(移動)のメリット

  • 避難所と比べて、車中泊による避難のメリット

    避難所と比べて、車中泊による避難のメリット

6種類すべての災害で自動車避難をしたいとする回答者(387人)の半数近くは避難先として「避難所」を想定している。これは想定する避難所が車両の受け入れに対応していない場合、混乱の発生が懸念される。また、2割超が避難先を「何も想定していない」としている。

  • 自動車で避難をする場合の避難先はどのようなところを想定しているか

    自動車で避難をする場合の避難先はどのようなところを想定しているか

自動車による避難には、道路の混乱や冠水などで避難が困難になるリスク、車中泊による健康被害(エコノミークラス症候群、熱中症、一酸化炭素中毒等)、緊急車両の通行を妨げるおそれがあることも多くの回答者に認識されていた。しかし回答者のおおむね半数超は、自動車による避難のメリットがこうしたリスクを上回る価値があると考えている。

  • 自動車による避難は、冠水、障害物、視界不良、信号機の故障等、交通状況の混乱により、かえって避難が困難になる可能性があることを知っているか

    自動車による避難は、冠水、障害物、視界不良、信号機の故障等、交通状況の混乱により、かえって避難が困難になる可能性があることを知っているか

  • 自動車での避難のメリットは、避難が困難になるリスクを上回る価値があると思うか

    自動車での避難のメリットは、避難が困難になるリスクを上回る価値があると思うか

  • 車中泊による避難は、車内で過ごすことにより、エコノミークラス症候群、熱中症、一酸化炭素中毒等の被害を発症する可能性があると言われているか

    車中泊による避難は、車内で過ごすことにより、エコノミークラス症候群、熱中症、一酸化炭素中毒等の被害を発症する可能性があると言われているか

  • 車中泊による避難のメリットは、健康リスクを上回る価値があると思うか

    車中泊による避難のメリットは、健康リスクを上回る価値があると思うか

自治体が指定する避難場所・避難所およびそれらへ行くために奨励されている方法について、「確認したことがない」と「今後も確認しないと思う」の回答の合計は48.6%だった。また、自治体が自動車による避難に対してどのような方針をとっているかについて「わからない」の回答が57.3%にのぼった。

  • あなたの住むご自宅の市区町村または地区の避難場所・避難所および奨励されている避難方法について、確認しているか

    あなたの住むご自宅の市区町村または地区の避難場所・避難所および奨励されている避難方法について、確認しているか

  • あなたの住む自治体(市区町村)は、事情に応じて災害時の自動車による避難(移動や車中泊)ができるような措置を取っているか

    あなたの住む自治体(市区町村)は、事情に応じて災害時の自動車による避難(移動や車中泊)ができるような措置を取っているか