【漢方薬剤師が回答】「加齢臭は男性だけ」という思い込みはありませんか? 実は女性でも、更年期以降は女性ホルモンの減少により加齢臭が発生しやすくなります。分かりやすく解説します。(※画像:Shutterstock.com)

◆Q. 「女性ホルモンが減ると加齢臭が強くなる」って本当ですか?

Q. 「『女性ホルモンが減ると加齢臭が強くなる』って本当でしょうか? 更年期に差し掛かってから、自分の体臭が気になることがあります。ホットフラッシュの汗もひどく、まわりから不快に思われていないか心配です。できることがあれば教えてください」

◆A. 女性ホルモンの減少は加齢臭に関係します。無理なく上手に対策を

加齢臭は男性特有のものと思われがちですが、女性にも起こる体臭の変化です。まずは、そのしくみを理解しておきましょう。

加齢臭の主な原因物質として知られているのが「ノネナール」です。ノネナールは、皮脂に含まれる成分が酸化・分解されることで発生しやすくなるにおい物質です。年齢を重ねると、皮脂の状態や酸化の影響などにより、男女を問わず体臭の変化を感じることがあります。

女性の場合、更年期以降に体臭の変化が気になり始める方も少なくありません。これは、ホルモンバランスの変化に加え、汗のかき方、皮脂の状態、生活習慣、ストレスなどが重なることで、においを感じやすくなるためと考えられます。

特に更年期には、ホットフラッシュなどにより、頭や首まわりに急に汗をかくことがあります。汗そのものは強いにおいを持たないことが多いものの、汗や皮脂が皮膚表面に残ると、皮膚常在菌による分解や酸化によって、においが気になりやすくなる場合があります。

そのため、発汗後はこまめに汗を拭き取る、通気性のよい衣類を選ぶ、頭皮や首まわりを清潔に保つといったケアも大切です。

自分でできる対策としては、まず食事や生活習慣を見直すことが基本です。

・ビタミンC・E、カロテン、ポリフェノールなどを含む野菜や果物を意識して取り入れる

・脂質の多い食事や動物性たんぱく質の過剰摂取に偏らないようにする

・海藻類、きのこ類、野菜などから食物繊維を取り入れる

・肉・魚・大豆製品・卵などのたんぱく質、炭水化物、良質な油をバランスよく取る

・十分な睡眠と適度な運動で、ストレスや疲労をためにくい生活を心がける

・糖質や脂質の多い食品、暴飲暴食、味の濃い食事に偏らないようにする

こうした生活習慣は、体臭ケアだけでなく、体調管理や健やかな毎日を保つことにもつながります。加齢臭を過度に気にしすぎる必要はありませんが、食事・睡眠・運動・清潔ケアを少しずつ整えることが、無理のない体臭対策になります。

◇住吉 忍プロフィール

大阪薬科大(現大阪医科薬科)卒業、薬剤師・国際中医専門員。相談薬局で生まれ育ち、調剤薬局、漢方薬局勤務を経て、薬店を開業。西洋医学の不妊治療に適した漢方処方の提案を得意としており、複数の不妊治療専門クリニックで漢方外来を担当。不妊治療、妊活期間の心身の不調をサポートしながら、妊活に関する的確な情報発信を行っている。

文=住吉 忍(薬剤師)