「喉に違和感があるものの、体調は悪くない」――そんな状態に心当たりはないでしょうか。“喉のつまり感”は日常生活の中で感じやすい一方で、受診の判断が難しく、つい後回しにしてしまいがちな不調の一つです。

そこで、マイナビニュースでは、20~60歳の男女に喉のつまり感・違和感についてのアンケート調査を実施しました。そのアンケート結果をもとに、どのような症状が多いのか、また多くの人がどのように対処しているのかを見ていきます。さらに、検査では異常が見つからない場合もある喉の違和感について、医師に見解を伺いました。

  • 【イメージ画像】喉を押さえてしかめっ面の女性

    ※画像はイメージです

喉のつまり感・違和感は「たまにある」が最多

まず、「これまでに喉のつまり感・違和感を覚えたことはありますか?」と聞いたところ、「たまにある」と回答した人が54.2%で最多となりました。

  • 【グラフ】Q1. これまでに喉のつまり感・違和感を覚えたことありますか?

次いで、「ほとんどない」が18.3%、「よくある」が16.9%、「ない」が10.6%という結果に。

頻繁ではないものの、多くの人が一度は喉の違和感を経験していることがうかがえます。

最も多い症状は「喉に何か引っかかる感じ」

続いて、喉のつまり感・違和感について「どのような点が気になりましたか」と聞いたところ、最も多かったのは「喉に何か引っかかる感じ」(65.0%)でした。

  • 【グラフ】Q2. これまでの喉のつまり感・違和感でどのような点が気になりましたか?

そのほか、「体調は悪くないのに違和感が続いた」(33.2%)、「飲食物が飲み込みにくい」(21.5%)、「人前で話すときに気になる」(19.6%)、「忙しい・緊張する場面で出やすい」(15.9%)と続いています。

この結果から、喉の違和感は痛みや発熱などの分かりやすい不調がない状態でも現れることがあり、生活や仕事の場面で気になりやすい症状でもあることが分かります。

多くの人が「様子を見る」「セルフケア」で対処

喉のつまり感・違和感を覚えた際の対処について聞いたところ、「水分をとる」(56.5%)が最も多く、次いで「のど飴をなめる」(50.0%)、「様子を見る」(49.5%)と、セルフケアで様子を見る人が多い結果となりました。

  • 【グラフ】Q3. 喉のつまり感・違和感を覚えたとき、どう対処することが多いですか?

一方で、「市販薬を服用する」(17.3%)、「医療機関を受診する」(15.0%)は少数派にとどまっています。

喉の違和感は、日常的な不調として受け止められ、受診には至らないケースが多いことがうかがえます。

「原因が分からない喉の違和感」医師はどう見る?

アンケート結果からは、約7割の人が喉のつまり感・違和感を経験したことがあり、「体調は悪くないのに違和感が続く」と感じている人も一定数いることが分かりました。

実際、医療機関を受診しても、検査では異常が見つからないケースもあります。こうした原因がはっきりしない喉の違和感には、どのように向き合っていけばよいのでしょうか。

そこでここからは、喉の違和感が起こる原因や、日常生活で意識したいポイントについて、医師に話を聞きました。

大津 和弥(おおつ かずや)医師

大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニック 理事長
市立ひらかた病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 音声外科 センター長

“喉の違和感”の主な原因と受診の目安

喉の違和感には、さまざまな原因が考えられます。代表的なものとしては、喉の炎症をはじめ、咽頭・喉頭の腫瘍(良性・悪性を含む)、逆流性食道炎などが挙げられます。また、甲状腺の腫瘍や甲状腺肥大(バセドウ病や橋本病)によって喉に違和感が出ることもあります。そのほか、頸部食道憩室や食道がんなど、消化管の疾患が背景にあるケースもあります。

受診の目安としては、我慢できないほどの痛みがある場合や、声がかれる「嗄声(させい)」が続く場合が挙げられます。嗄声がある場合には、喉頭がんや食道がん、肺がんなどの悪性腫瘍のほか、胸部大動脈瘤などによって声帯を動かす神経が麻痺している可能性も考えられます。そのため、こうした症状が見られる場合には、検査を受けることが必要です。

強い痛みや発熱を伴わない喉の不調に多いケースとは

体調不良がなく、診察や検査でも腫瘍などの明らかな異常が見られない場合には、「咽喉頭神経症」が考えられることもあります。別名「ヒステリーボール」とも呼ばれる状態で、喉に異物感やつかえ感を覚えるのが特徴です。この症状は女性にやや多い傾向があり、精神的な影響が関係しているケースも少なくありません。

また、咽喉頭神経症に関連しますが、ストレスがきっかけとなって喉の不調が現れることは珍しくありません。特に、不調が長く続く人ほど、症状を強く意識しやすい傾向にあります。一方で、「大きな病気でなければ問題ない」と受け止められる人は、そのうち症状が気にならなくなることもあります。

患者さんには、「重箱の隅をつつくようにあら探しをするよりは、柳のように自分の身体症状をいなすぐらいの方が楽ですよ」とお話することがあります。つまり、“必要以上に症状にとらわれすぎない”ことも向き合い方の一つといえるでしょう。

  • メディコレ認証マーク

この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを公開前の段階で専門医がオンライン上で確認する「メディコレWEB」の認証を受けています。