(左から)中日の髙橋宏斗、広島の小園海斗【写真:産経新聞社】

 

 WBCで存在感を示した若きエース右腕も、今季はまさかの黒星先行スタート。圧倒的な投球を誇った姿が見えず、苦しい序盤戦となっている。[1/6ページ]

 

 

 

3連敗スタートのエース右腕

髙橋宏斗

[caption id="attachment_261880" align="alignnone" width="1200"] 中日ドラゴンズの髙橋宏斗【写真:産経新聞社】[/caption]

 

 

 

・投打:右投右打

・年齢:23歳

・経歴:中京大中京高

・ドラフト:2020年ドラフト1位

・昨季成績:26試合登板、8勝10敗、防御率2.83

 

 若くしてWBCの舞台を経験した髙橋宏斗。苦しむチームと同様に、髙橋も波に乗り切れていない。

 

 中日ドラゴンズからドラフト1位指名を受けた髙橋は、プロ3年目に7勝をマーク。同年は規定投球回をクリアして防御率2.53の数字を残し、安定した投球を披露していた。

 

 そして2023年、第5回WBCにチーム最年少で選出され、決勝戦ではリリーフ登板。1イニングを無失点に抑え、世界一に貢献した。

 

 

 

 2024年は劇的な進化を見せ、21登板で12勝4敗、防御率1.38の成績を残して最優秀防御率を獲得。名実ともに球界のエースへと飛躍を遂げ、今年3月のWBCにも選出された。

 

 2度目のWBCを経験し、シーズン開幕3戦目の広島戦では8回1失点の好投を見せたが、チームは開幕3連敗。

 

 自身もまさかの3連敗スタートだったが、4月26日のヤクルト戦では7回無失点の好投で今季初勝利。ここから勢いをつけていき、チームを押し上げていけるだろうか。

 

 沢村賞右腕としてWBCで期待を背負ったエースも、今季は防御率4点台と不振に苦しむ。安定感を誇った投球が崩れ、復調が待たれる。[2/6ページ]

 

 

 

沢村賞右腕がまさかの不振

伊藤大海

[caption id="attachment_261876" align="alignnone" width="1200"] 北海道日本ハムファイターズの伊藤大海【写真:産経新聞社】[/caption]

 

 

 

・投打:右投左打

・年齢:28歳

・経歴:駒大苫小牧高 - 苫小牧駒沢大

・ドラフト:2020年ドラフト1位

・昨季成績:27試合登板、14勝8敗、防御率2.52

 

 2025年は沢村賞に輝くなど、球界を代表するエースとして君臨する伊藤大海。しかし、今季は開幕から本来の投球ができずにいる。

 

 苫小牧駒沢大からドラフト1位で北海道日本ハムファイターズに入団。プロ1年目から先発ローテーションを守り抜き、10勝9敗、防御率2.90の好成績を残した。翌2022年も10勝を挙げ、チームに欠かせない投手へ成長した。

 

 2023年にはWBCメンバーに選ばれ、錚々たるメンバーとともに世界一を達成。ただ、同年は7勝10敗、防御率3.46とやや成績を落とした。

 

 

 

 それでも2024年、25年は2年連続で14勝をマーク。昨季は2年連続の最多勝に加え、最多奪三振、さらには沢村賞のタイトルを獲得するシーズンを送った。

 

 迎えた今季、WBCでは本来の調子が見られず、シーズン開幕後も苦戦。4月28日時点では5試合登板で2勝しているが、防御率4点台と苦しい状況が続いている。

 

 首位打者としてWBCにも選出された好打者も、今季は打率低迷で苦戦。打撃の柱として期待される中、本来の状態を取り戻せるかが焦点となる。[3/6ページ]

 

 

 

首位打者の深刻な低迷

小園海斗

[caption id="attachment_261877" align="alignnone" width="1200"] 広島東洋カープの小園海斗【写真:産経新聞社】[/caption]

 

 

 

・投打:右投左打

・年齢:25歳

・経歴:報徳学園高

・ドラフト:2018年ドラフト1位

・昨季成績:138試合出場、打率.309、3本塁打、47打点、12盗塁

 

 昨季のセ・リーグ首位打者である小園海斗は、大不振から抜け出すことができていない1人だ。

 

 高校時代から走攻守三拍子揃った内野手として注目を集め、広島東洋カープからドラフト1位指名を受けて入団。プロ2年目にファームで打率.305を残すなど、確かな成長を見せていた。

 

 そしてプロ3年目の2021年、113試合に出場して打率.298をマーク。遊撃手のレギュラーに定着した。2022年、23年は開幕直後の不調に苦しむ時期もあったが、貧打に苦しむチームを支えた。

 

 

 

 2024年には自身初の全試合出場を果たし、打率.280を記録。さらに昨季は飛躍のシーズンを送り、首位打者(.309)と最高出塁率(.365)の二冠に輝いた。

 

 その実績もあり、今年3月に開催されたWBCメンバーに選出。しかし、シーズン開幕から調子が上がらず、打率1割から2割台前半の低空飛行が続いている。

 

 チームが浮上するためには、小園の復活が欠かせない。

 

 侍ジャパンに選出された左腕エースも、今季はまさかの負傷離脱。チームの柱が戦列を離れ、長期離脱という厳しい状況に直面している。[4/6ページ]

 

 

 

エース左腕が痛恨離脱

宮城大弥

[caption id="attachment_261879" align="alignnone" width="1200"] オリックス・バファローズの宮城大弥【写真:産経新聞社】[/caption]

 

 

 

・投打:左投左打

・年齢:24歳

・経歴:興南高

・ドラフト:2019年ドラフト1位

・昨季成績:23試合登板、7勝3敗、防御率2.39

 

 オリックス・バファローズのエースである宮城大弥。今季はまさかの長期離脱となった。

 

 2019年ドラフト1位でオリックスに入団すると、プロ2年目の2021年にブレイク。規定投球回を達成し、13勝4敗、防御率2.51という見事な成績で新人王を獲得した。

 

 その後も安定した投球を続け、同年から3年連続で2桁勝利をマーク。2024年は規定到達をわずかに逃し、7勝9敗と負け越したものの、自身初の防御率1点台(1.91)を記録した。

 

 

 

 昨季は故障による離脱もありながら、キャリアハイとなる165奪三振を記録。エースの意地を見せ、今年3月のWBCにも出場した。

 

 しかし、今季は開幕戦に登板するも、2回持たず8失点(自責2)で降板。

 

 また、4月9日のロッテ戦ではイニング途中で降板し、その後に左肘内側側副靱帯損傷と診断。自身は無論、チームにとっても痛い離脱となった。

 

 最優秀中継ぎの実績を引っ提げWBCでも登板した右腕だが、今季は本来の安定感を欠く投球が続く。ブルペンの要として、復調が求められている。[5/6ページ]

 

 

 

不調に苦しむ最優秀中継ぎ右腕

松本裕樹

[caption id="attachment_261878" align="alignnone" width="1200"] 福岡ソフトバンクホークスの松本裕樹【写真:産経新聞社】[/caption]

 

 

 

・投打:右投左打

・年齢:30歳

・経歴:盛岡大付高

・ドラフト:2014年ドラフト1位

・昨季成績:51試合登板、5勝2敗39ホールド、防御率1.07

 

 昨季はキャリアハイの成績を収めた松本裕樹も、苦しんでいる1人である。

 

 松本は盛岡大付高からプロ入りを果たし、2017年にプロ初勝利をマーク。ただ、その後は先発として殻を破りきれず、一軍定着には時間を要した。

 

 2020年からリリーフとして登板機会を増やすと、2023年には53試合の登板で27ホールドポイント(2勝2敗25ホールド)、防御率2.68の成績をマーク。また、翌2024年も50試合の登板で防御率2.89の数字を残した。

 

 

 

 すると、昨季は51試合の登板で驚異の防御率1.07を記録。44ホールドポイント(5勝2敗39ホールド)を挙げ、プロ11年目にして、自身初タイトルとなる最優秀中継ぎ投手に輝いた。

 

 日の丸を背負って今年のWBCも戦い抜き、シーズン開幕後からフル回転を見せた松本。

 

 しかし、4月2日の東北楽天ゴールデンイーグルスとの試合では、同点の8回裏に2失点。その他の登板もピリッとせず、未だ本調子とは程遠い状況だ。

 

 WBCで力投を見せた右腕も、度重なる故障に見舞われる展開に。大怪我による長期離脱でチームは無論、本人にとっても苦しい状況となった。[6/6ページ]

 

 

 

主力右腕を襲った大怪我

種市篤暉

[caption id="attachment_261881" align="alignnone" width="1200"] 千葉ロッテマリーンズの種市篤暉【写真:産経新聞社】[/caption]

 

 

 

・投打:右投右打

・年齢:27歳

・経歴:八戸工大一高

・ドラフト:2016年ドラフト6位

・昨季成績:24試合登板、9勝8敗、防御率2.63

 

 WBCで大活躍を見せた種市篤暉は、再び戦線から離脱することになった。

 

 プロ3年目にリリーフ・先発の両方をこなし、同年に8勝2敗、防御率3.24の数字を残した。ただ、2020年は3勝にとどまり、同年9月にトミー・ジョン手術を受けた。

 

 2022年に復帰を果たすと、翌2023年は自身初の2桁勝利となる10勝をマーク。さらに2024年は規定投球回に到達し、23試合の登板で7勝8敗、防御率3.05の成績を残した。

 

 

 

 昨季は9勝を積み重ね、シーズン終盤の9・10月に月間MVPを受賞。今年3月のWBCではリリーフの役割を任されると、3試合に登板。短いイニングで全力を出し切り、次々と三振を奪っていった。

 

 国際試合で鮮烈な投球を見せた一方、肩のコンディション不良によりシーズン開幕には間に合わず。

 

 また、4月25日のソフトバンク戦で左アキレス腱断裂の大怪我を負い、長期離脱が避けられない状況となった。

 

 

【了】