年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、65歳から年金を受け取りながら年収450万円で68歳まで働いた場合、老齢厚生年金がどのくらい増えるのかについてです。※サムネイル画像:PIXTA

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、65歳から年金を受け取りながら年収450万円で68歳まで働いた場合、老齢厚生年金がどのくらい増えるのかについてです。

◆Q:65歳から年収450万円で68歳まで働くと、年金はどのくらい増えますか?

「現在64歳です。65歳から年金を受け取りながら、68歳まで厚生年金保険料を払いながら働く予定です。年収は450万円くらいです。この場合、年金はどのくらい増えるのでしょうか。65歳から受け取る年金額は月22万円ほどです」(匿名希望)

◆A:年収450万円で3年間厚生年金に加入して働くと、老齢厚生年金は年額で約7万4000円増える目安です

65歳以降も厚生年金に加入して働くと、その分は将来の老齢厚生年金額に反映されます。老齢厚生年金は、加入期間と給与水準によって決まるため、働く期間が延びるほど年金額は増える仕組みです。

今回のケースでは、65歳から68歳までの3年間、年収450万円で働くとのことなので、月収にすると約37万5000円です。この金額をもとに、平成15年4月以降の加入期間に使う計算式で概算すると、増える老齢厚生年金額は次のようになります。

※昭和21年4月1日以前生まれの人については、給付乗率が異なります。経過的加算は考慮していません。

37万5000円×5.481/1000×36カ月=約7万3994円

したがって、3年間厚生年金に加入して働いた場合、老齢厚生年金は年額で約7万4000円増える目安です。月額にすると約6166円の増加になります。

ただし、実際に増える年金額は、これまでの加入記録や標準報酬、経過的加算の有無などによって変わります。そのため、正確な金額を知りたい場合は、ねんきん定期便やねんきんネット、年金事務所で確認するのが確実です。

また、60歳以降に厚生年金に加入しながら老齢厚生年金を受け取る場合は、在職老齢年金制度の対象になることがあります。2026年度の支給停止基準額は65万円で、老齢厚生年金の報酬比例部分の月額と総報酬月額相当額(おおよその給与収入など)の合計がこれを超えると、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止されます。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。

文=All About 編集部