総合人材サービスのパーソルテンプスタッフは、2026年4月23日、はたらく人を対象に「職場での“傷つき体験”が仕事やパフォーマンス、キャリアに与える影響」に関する調査結果を発表した。本調査は、2026年3月24日〜30日の期間、現在の職場で気持ちが傷ついた経験がある全国の20代から40代の正社員・派遣社員2,000人を対象に、インターネット調査にて実施された。
最多の傷つき理由は「言い方や伝え方」。日常に潜む不公平感や人間関係が負担に
職場で傷ついた経験の内容は、「言い方や伝え方によって傷ついた」(60.8%)が最多となった。次いで「仕事の進め方や役割分担への不公平感」(45.8%)、「チームの雰囲気や人間関係の居づらさ」(42.7%)、「頑張りや成果が十分に認められていないと感じた」(42.1%)と続く。これらは明確なハラスメントとは認識されにくいものの、日常的に積み重なることで大きな精神的負担となっている実態がうかがえる。
7割が意欲低下を経験。上司・同僚とのやり取り直後に落ち込みが最大化
傷ついた経験をした人のうち、約7割が「仕事への意欲が下がった」と回答した。行動面でも「最低限の仕事だけをするようになった」や「発言や提案を控えるようになった」といった変化が3割以上に現れており、“静かな退職”につながるリスクを示唆している。また、落ち込みを感じるタイミングは「上司や同僚とのやり取りの直後」は35.0%で最も多く、「ミスやトラブルが起きたとき」(29.6%)、「業務量が急に増えたとき」(24.3%)という結果になった。
転職意向は3割弱。離職せずとも就業継続の意思が揺らぐ実態
傷つき体験をきっかけとしたキャリア意向の変化では、「他社への転職を検討したい」は28.7%にとどまった。一方で「今の職場で続けたい」は22.1%、「上司や部署が変われば続けたい」は10.4%、「今の職場内で異動したい」は7.4%となった。実際に転職という行動に移していなくても、職場の何気ない言動が現在の環境で働き続けたいという意思を揺るがす大きな要因となっている。
第三者による「否定しない傾聴」が重要。若年層ではAIチャットの活用も
必要な支援としては「気持ちを否定せずに聞いてくれること」(37.0%)が最も多く、次いで「業務内容を理解した上で整理してくれること」(26.5%)となった。対話の場があることは「非常に意味がある」(23%)、「やや意味がある」(44.9%)と約6割が肯定的だ。理解してくれる存在としては「家族・友人などの第三者」(34.0%)が最多で、社内の人間よりも利害関係のない相手が選ばれている。また、20代の14.1%、30代の11.2%が「AIチャット」を理解者として挙げており、若年層ほど活用が進んでいる。
適切な支援があれば前向きになれる可能性が「十分ある」(20.7%)、「ややある」(39.2%)を合わせ約60%に達しており、第三者の介在が回復の鍵となることが示された。
派遣会社が果たす役割について
「派遣会社の営業担当・コーディネーター」を理解者とした人は6.3%だったが、理由は「話しやすい関係性がある」(46.4%)や「問題解決の調整」(39.2%)が上位。派遣会社の第三者的な機能が期待されている。パーソルテンプスタッフでは、感情まで捉える「文脈理解」に基づいた寄り添いを行い、一人で抱え込まずに相談できる伴走者を目指すとしている。





