3月28日に「TAKANAWA GATEWAY CITY」(東京都港区)がグランドオープンを迎える。2025年3月にオープンした「THE LINKPILLAR1」と「NEWoMan TAKANAWA」の一部に続いて、「THE LINKPILLAR2」「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」「NEWoMan TAKANAWA MIMURE」が開業することで完成となる。
構想から約20年、ついに完成へ
メディア向け内覧会で、東日本旅客鉄道マーケティング本部まちづくり部門の出川智之氏は「構想から約20年の時を経て、100年先の心豊かな暮らしのためのイノベーションや文化を生み続ける町が完成いたします」と話した。
"構想から20年"という年月も印象的だが、TAKANAWA GATEWAY CITYはSouth・North合わせて 約44,000m2、LUFTBAUMは約8,000m2、MIMURE 約8,000m2=3エリア合計で約60,000m2の広さ。
出川氏によると、総事業費は約6,000億円以上。東日本旅客鉄道単独開発で、敷地面積は約7万4000m2・延べ床面積は84万5000m2で南北約1.3kmに及ぶ"街"となる。さらにショップ数はSouth・North、LUFTBAUM、MIMUREの3エリア合計で187ショップとルミネ史上最大規模となることも驚きだ。
ルミネ ニュウマン高輪店のMIMURエリア担当の加藤真子氏は「『NEWoMan TAKANAWA』は2025年3月28日にブルーボトルコーヒーとニコライバーグマンの2ショップが先行開業し、その約半年後にSouth・North LUFTBAUMの2つのエリアが開業し、本格的に営業がスタートいたしました」と説明。
提供価値として大事にしていることについて、「普遍的であり本質的な価値、それをショップやブランドではなく、商業の枠を超えた体験価値としてデザインすることだと話し、「(1)圧倒的なリアル体験価値、(2)楽しく心地よく社会とつながる体験、(3)町・地域との競争価値」の3つの軸に落とし込み設計をしていると明かした。
「一般的な商業施設と一線を画す、境目のない一体空間」が魅力で、たとえば「翠岩の丘」は施設中央部に位置する約100m2の吹き抜け空間に、真鶴半島から採掘した直径5メートルの岩と全国各地から採取した植物で構成される。1時間に1回、天井から雨のようなシャワーが降り注ぎ、自然本来の姿を身近に感じることができる。
同じく2階フロアにある「微光の苑」は1万個を超える電球を用いた特殊照明を配したコミュニティスペース。トークセッションや音楽イベントなどが行われる予定だ。
文化の実験的ミュージアム
一般財団法人JR東日本文化創造財団 コミュニケーション推進部 部長の清水理三郎氏は文化創造棟「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」について、「文化の担い手の皆様とともに文化をつなげていく場所」「伝統から漫画、そして音楽、宇宙まで、文化の実験的ミュージアム」だと話す。
外装は熊研吾建築都市設計事務所が担当し、木材をふんだんに用いたスパイラル状のデザインは「大地から空へと立ち上がるような回遊構造」で、「過去、現在、未来が重なりながら続く文化の時間を象徴している」という。
施設内には大小様々なイベントスペースがあるが、「展示室」「ホール」といった名称は使用せず、「BOX300」「BOX1500」など、ボックスという単位に平米数を組み合わせた名前で呼ぶ。これはさまざまな使い方や用途、ニーズに応えたいという思いが込められているという。
小川珈琲による12のラボラトリーが揃う新業態
ここからは実際に施設内を見て行こう。まずは「NEWoMan TAKANAWA MIMURE」から。
MIMUREの2階はワンフロア約4,000m2すべてが小川珈琲「OGAWA COFFEE LABORATORY 高輪」で、12のラボラトリーで「コーヒーに留まらない心身を満たす食やモノづくりの過程を体験できる食空間」を提供する。
コーヒーやカカオ豆のロースト、酵母の醸成など、素材の仕込みから全てこの場で行い、製造過程が客席から見える設計を採用。
全周50mのカウンターで堪能する「至高の牛丼」
MIMURE3階中央に位置するのは「牛丼 㐂㐂屋」。使用するのは、常陸牛・米沢牛・神戸牛といった全国各地より厳選された和牛。A5ランクのブランド牛使用した「至高の牛丼」を全周約50mのカウンターで堪能することができる。
東京・等々力で愛され続ける人気パティスリー
同じく3階には東京都世田谷区等々力で人気の「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI」が登場。生菓子や焼き菓子はもちろん、その場で楽しめる焼きたてのクレープやジェラート、ソフトクリームなどが楽しめる。
注目は搾乳からチーズまで一貫して手仕事で行う岡山県の吉田牧場の希少なカマンベールチーズを使用したチーズケーキ。
さらに4月25日からはデセールコースが楽しめるエリアもオープン予定だ。
オイスターバーブランドが手がける新業態レストラン
同じくMIMURE3階にはゼネラル・オイスターによるシーフードレストラン「L’ECAILLER 8TH SEA OYSTER TAKANAWA」がオープンする。特許技術の浄化装置により牡蠣を海洋深層水で浄化し、生食用のカキも高い安全性が担保されるという。
クラフトサケも豊富なお酒の専門店
MIMURE3階の「sakejump takanawa」は、全国90以上の蔵元から厳選した日本酒・クラフトサケを幅広く取り揃える。酒器の販売やバーカウンターでの試飲、蔵元来店企画や体験イベントなども実施予定だ。
創業103年の江戸前寿司店による新業態
MIMURE3階奥にあるのが、築地玉寿司が運営する「鮨 上ル。創業103年を迎えた築地玉寿司が最高級の食材と板前にこだわり、カウンターで鮨を楽しめる空間を提供する。
個室は、2名から予約が可能(1人2万円のコースのみ/4名以下の場合室料あり)。個室では要望に応じ、客も割烹と帽子を着用し板前のレクチャーを受けながら鮨を握る体験も可能だそう。
「MoN Takanawa」をぐるぐる回遊してみた
続いてはMoN Takanawaの内部を見てみよう。外観同様、なかでもぐるぐると回遊できる構造になっており、3階には北欧家具とともにゆったりと過ごせる「MoN Kitchen by Spiral」がある。浅煎りオリジナルブレンドコーヒーに加え、肉料理やパスタなども提供される。
約1000m2のシアター空間「BOX1000」では、デジタル演出による新感覚のライブやパフォーマンスが楽しめる。着席の場合1,048名、スタンディングの場合2,000名まで収容できるサイズだ。
最も大きな展示スペースは「BOX1500」。オープン直後は期間限定で「ぐるぐる展」を開催予定だ。
館内ところどころにあるアートな椅子にも注目。たとえばこれは大阪関西万博の政府の日本館にあったもの。藻類と植物由来のバイオプラスチックを混ぜた素材を原料とし3Dプリンターで製造されたスツールだ。
4階には100畳もの畳スペースがある。和の伝統文化を楽しんだり、テクノロジーを掛け合わさせた様々なプログラムを展開予定だという。
6階の屋上に出てみると「足湯テラス」と「月見テラス」がある。都会のど真ん中でありながら自然豊かで解放感のある足湯は不思議な感覚。「月見テラス」は水面に品川エリアのビル群が写り込むようデザインされたテラス。特に夜景が美しいのだそう。「月見テラス」は「MoN Garden Restaurant “LAUBE”」から眺めることも可能だ。



































