リスクモンスターチャイナは2月12日、「利墨リスモン調べ 第2回中国における日系化学工業の市場動向」を発表した。2025年4月時点で開示されていた法人登記情報において日本企業が出資する中国企業およびグループ企業27,148社のうち、化学工業に分類される984社を対象に実施した。
中国における日系化学工業の実態調査の結果、進出企業数は984社となり、前回調査(2023年3月時点の法人登記情報)の1,036社から減少した。背景には製品価格の下落や環境規制の強化、米中摩擦に伴うサプライチェーン再編といった構造変化がある。
化学工業に属する企業を細分類業種別に集計したところ、「プラスチック製品業」(企業数327社、33.2%)、「ゴム製品業」(133社、13.5%)の2業種が全体の約半数を占めた。一方、「塗料、インク、顔料及び類似製品製造」が前回調査の5位から4位へと上昇し、構成比も8.6%から10.2%へ1.6ポイント上昇した。
親会社別では、「日本ペイントホールディングス」が29社で首位を維持した。対照的に、拠点解散などが影響する「カネカ」(7社)や、偏光板や合成樹脂事業の売却など、事業再構築を進めている「住友化学」(2社)は、企業数を減らしている。
地域別では、江蘇省、上海市を中心とする東部沿岸地域に加えて、広東省、遼寧省などに拠点が集中している。上位10エリアの構成は、前回調査に比べ、大きな順位変動は見られないが、江蘇省、上海市と、上位地域においては企業数・構成比ともに減少傾向となった。中国市場全体の成熟化を背景に、拠点数拡大から効率性重視の事業戦略へ変わり、地域分散と再配置が進められた結果と考えられるという。
直近10年間の新設企業数の推移は、2015年をピークに減少を続けており、2023年にはわずか3社と、過去10年で最低水準まで落ち込んだ。日系企業が中国での化学工業分野への新規投資に対し、慎重になっている様子がうかがえる。



