【鎌倉 観光スポットレポ】山崎妙法寺 - ウメやアジサイの隠れた名所…

湘南モノレール「富士見町駅」から徒歩8分。天神山のふもとに味わい深い境内が広がっています。今回はこちら山崎の妙法寺(みょうほうじ)の歴史や見どころを紹介。鎌倉観光を楽しむ参考になったら嬉しいです。

※鎌倉市大町の妙法寺(通称:苔寺)とは別なので、ご注意ください。

妙法寺の歴史

『鎌倉市史 社寺編』などによると、そのはじまりは戦国時代の1556年(弘治2年)3月。甲斐国遠光寺(おんこうじ。山梨県甲府市)の末寺として甲斐国内に創建されました。

現在地へ移転したのは1928年(昭和3年)10月。日宝上人(後述)が開山となり、三宝祖師(※)を本尊としてお祀りしています。

現住職の小向宜生(こむかい せんしょう)様は2006年(平成18年)より奉職され、檀家や崇敬者の方々と向き合って来られました。これからも人々の思いに寄り添いながら、仏の教えを広めていかれることでしょう。

(※)三宝祖師(さんぽうそし):日蓮宗と法華宗における本尊で、仏教において最も重んじるべき仏(仏様≒釈迦如来)・法(思想≒法華経)・僧(僧侶≒日蓮)を象徴する。

中興の祖・日宝上人と日光法尼

境内には開山である日宝上人と、その事業を支えた日光法尼の石像があり、台座にはそれぞれの事蹟が刻まれています。

耀光院日宝上人(ようこういん にっぽうしょうにん)

1865年(慶応元年)生~1930年(昭和5年)没

幕末の1865年(慶応元年)、東京の牛込(新宿区)で誕生しました。幼くして上野戦争(戊辰戦争)で肉親を亡くした悲しみから仏道に帰依し、14歳で出家します。

厳しい修行の末に徳を積み、妙蓮寺(千葉県)や本典寺(小田原市)の住職を歴任。1905年(明治38年)には小坂村大船(鎌倉市大船)の地に正法結社教会所(本化道場教会)を設立。仏の教えを人々に広めました。

しかし1923年(大正12年)の関東大震災によって大損害を受けたため、現在地への移転を決意します。そこで山梨県の妙法寺を移転する名目で、1928年(昭和3年)に現在の妙法寺が創建されました。

そして1930年(昭和5年)11月18日、使命を果たして燃え尽きたかのように、数え66歳で世を去ったのです。

妙龍院日光法尼(みょうりゅういん にっこうほうに)

生没年不詳

実名は笠井妙龍(『鎌倉市史 社寺編』)。日宝上人の後継者として、山崎妙法寺の二代目住職を務めました。

寺伝によれば17歳で仏道に帰依し、21歳となってからは35年間にわたる寒中水行を成し遂げたということです。彼女の強い信念に感嘆を禁じ得ません。

その後は日宝上人と共に正法結社教会所の設立や布教に尽力しました。

妙法寺の見どころ

閑静な境内に多くの見どころがあり、今回はその一部を紹介いたします。

季節の花々

初春にはウメ、梅雨ごろにはアジサイの花がきれいなので、参拝された時はぜひ愛でてあげてください。他にも時期によってスイセンやミツマタなども咲いているので、巡り合えたら幸運ですね。

北條秀頼神社

戦国時代ファンなら、後北条氏と豊臣秀頼を連想しそうなほどインパクトの強い名前です。しかし果たして何者なのか、そもそも実在したのか、詳しいことはわかっていません。

表面には「北條秀頼神社/家臣三百五十人 外一名」と刻まれ、裏面には「命日二月十三日/建立昭和十年二月吉日/志主 加藤利喜太郎」と刻まれていました。

2月13日に北條主従が自害または討死でもしたのでしょうか。1935年(昭和10年)に加藤氏が建立したとのことですが、北條秀頼とどのような関係にあるのかも不明です。

御住職によると、家臣350人とは「お狐様」つまり「近隣で祀られていたお稲荷様を合祀した」のではないか、とのお話でした。「外一名」も気になるところ、今後の究明が待たれます。

妙法庚申神社

こちらは妙法(仏教)をもって庚申様(道教など)を御祭神(神道)としてお祀りするという、神仏習合どころか道教や土着の民間信仰までもがミックスされた不思議な神社です。

うっかりすると見落としてしまいそうなくらい小さな石碑が建っているので、参拝された時に探してみてください。もし見つけられたら、その日は多分ラッキーデーになるでしょう。

七面堂

法華経の守護する七面天女(しちめんてんにょ。七面大明神)が祀られ、毎年9月18日に開帳されるとのこと。今後機会を作って、ぜひ拝みたいものですね。

地蔵堂

文字どおりお地蔵様(地蔵菩薩)が祀られているのですが、よく見るとお地蔵様でない石像も一緒にお祀りされていました。

またお地蔵様一人ひとりの表情も異なるため、じっくり観察してみると、より趣き深く味わえるでしょう。

まとめ

今回は鎌倉市山崎の妙法寺について、その歴史や見どころなどを紹介してきました。

いかにも観光向けな派手さや賑やかさはありませんが、だからこそ心身を解放して仏様と向き合い、境内の細やかな魅力を味わえる名刹と言えるのではないでしょうか。

お時間が許すなら、すぐ裏の北野神社(天神山上)と一緒にお参りするのがおすすめです。

山崎妙法寺

基本データ

寺号:宝珠山妙法寺創建:1556年(弘治2年)移転:1928年(昭和3年)宗派:日蓮宗本尊:三宝祖師開山:日宝上人開基:不詳境内:本堂・庫裡(新旧)・七面堂・地蔵堂・山門など

参拝時間

おおむね9:00~17:00(夜間は閉門)

御朱印

あり(御本尊と御題目の2種類)

※代金は志納(お気持ち)

※御首題はなし(御題目の御朱印が相当)

主な祭礼

施餓鬼会(せがきえ) 8月10日(固定)

アクセス

所在地:神奈川県鎌倉市山崎663

湘南モノレール「富士見町駅」から徒歩8分(550m)

駐車場:あり(境内スペースに停められます)

連絡先

電話:0467-44-0650 (10:00~16:00ごろ)

The post 【鎌倉 観光スポットレポ】山崎妙法寺 - ウメやアジサイの隠れた名所で心身を解放 first appeared on 湘南人.