
三菱自動車工業(以下、三菱自動車)は、フィリピンで新型商用車「ヴァーサ バン(VERSA VAN)」を2026年2月6日より販売を開始した。
【画像】これがロングボディ/標準幅/標準ルーフに15人乗りのヴァーサ バン!
このヴァーサ バンは日産からOEM供給されるもので、ボディサイズが全長4710mm×全幅1690mm×全高1990mmなので、キャラバンのロングボディ、標準幅、標準ルーフ仕様がベースとなっているようだ。5列シートで最大15人が乗れ、人員輸送に適したゆとりのある室内空間を実現。送迎バスなど商用利用として幅広く活用されることを想定している。
パワートレーンは2.5L直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載し、発進直後から力強いトルクを発生するため、多人数乗車や登坂路でも余裕のある走行性能を実現する。現在、日産が日本で展開するキャラバンにも2.5Lディーゼルターボが設定されているが、こちらは型式が4N16型であり、三菱自動車製のユニットを搭載。マニュアルモード付き7速ATが組み合わされる。多人数乗りのマイクロバス仕様では2.5Lガソリンエンジンに同じく7速ATを組み合わせるが、こちらはスーパーロングボディでワイド幅、ハイルーフ(5230mm×1880mm×2285mm)とひとまわり大きく、乗車定員は14人乗りとなる。
ところが、ヴァーサ バンはYD25型の日産製エンジンを搭載。しかもトランスミッションは5速MTの組み合わせだ。仕向け地に適した設定ということだろう。
ちなみにアライアンスパートナーである日産とは、グローバルでの次世代ピックアップの共同開発や生産、電動車に対しての協業や事業拡大などの検討を進めていて、今回のフィリピンでのヴァーサ バンのOEM供給もその一環として進められたものだという。
他方、三菱自動車は日産の北米向け「ローグ プラグインハイブリッド」(アウトランダーPHEVがベース)や、オセアニア向け「ナバラ」(トライトンがベース)の供給を開始している。フィリピン市場においては2022年から「リヴィナ」(エクスパンダーがベース)も供給している。これら商品補完と地域事業の強化に向けた協業を進めることにより、両社の工場稼働率の向上や、モデルラインアップの補完を図っている。
アライアンスによるグローバル戦略が進むなかで、今回ヴァーサ バンがフィリピンの商用車ラインアップの拡充が実現したわけだが、既存モデルのL300(30年以上前に開発したデリカトラックベースの商用車)もいまだ現役! 新旧入り乱れてフィリピン市場のニーズに応えていく。
日産から新型リーフ派生のバッテリーEVのOEM供給を受け、2026年後半に北米市場に投入するというから、三菱自動車の海外での動向も見逃せないのだ。
■ヴァーサ バン GLX MT主要諸元(フィリピン仕様)
〈2.5L直4ディーゼルターボ・5速MT〉
【寸法・重量】
全長:4710mm
全幅:1695mm
全高:1990mm
ホイールベース:2555mm
最低地上高:195mm
車両重量:2011kg
乗車定員:15人
【パワートレーン・性能】
エンジン型式:YD25DDTI
エンジン種類:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
ボア×ストローク:89.0mm×100.0mm
総排気量:2488cc
圧縮比:15+0.2
最高出力:129ps/3200rpm
最大トルク:356Nm/1400〜2000rpm
使用燃料:軽油
燃料タンク容量:65L
トランスミッション:5速MT
駆動方式:後輪駆動
【諸装置】
サスペンション形式:前トーションバー(スタビライザー付き)/後リーフリジッド
ブレーキ:前Vディスク/後L&Tドラム
タイヤサイズ:195R15C
〈文=ドライバーWeb編集部〉