塩野義製薬はこのほど、冬の感染症に関する意識調査の結果を発表した。調査は202年12月12日~12月14日、20~89歳の男女1,200人を対象にインターネットで行われた。

  • 冬の感染症実態調査

    冬の感染症実態調査

約半数が感染症対策に「疲れ」を感じている

まず、感染症に対する意識を4段階(そう思う、ややそう思う、あまりそう思わない、そう思わない)で聞いた。感染症に「慣れ」を感じているかと聞くと、13.9%が「そう思う」、 46.3%が「ややそう思う」と答え、全体の60.2%が感染症に「慣れ」を感じると回答。感染症対策に「疲れ」を感じているかと聞くと、13.0%が「そう思う」、36.1%が「ややそう思う」と答え、全体の49.1%が「疲れ」を感じると回答している。年代別に見ると、「慣れ」も「疲れ」も40代(慣れ67.0%、疲れ54.0%)が最も高くなっている。

  • 感染症に「慣れ」を感じているか?/感染症対策に「疲れ」を感じているか?

    感染症に「慣れ」を感じているか?/感染症対策に「疲れ」を感じているか?

慣れ・疲れを感じる理由

感染症に「慣れ」を感じる、または感染症対策に「疲れ」を感じると答えた833人にその理由を聞くと、「いつも何らかの感染症が流行っているような気がするから」(33.6%)、「次から次へと変異株がでてきているから」(32.7%)、「 いつも何らかの感染症を気にしなければならなくなっているから」(27.0%)、「新型コロナ、インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、百日ぜきなどいろいろな感染症がでてきているから」(25.2%)が上位に挙げられたほか、おおよそ5人に1人は「感染症にかかることは普通のことだから(驚きはないから)」(21.5%)と回答した。

  • 感染症に「慣れ」・感染症対策に「疲れ」を感じる理由

    感染症に「慣れ」・感染症対策に「疲れ」を感じる理由

年代別に見ると、感染症に「慣れ」を感じ、感染症対策に「疲れ」を最も感じている40代は、おおよそ4人に1 人が「感染症にかかることは普通のことだから(驚きはないから)」(26.8%)と回答し、感染症は普通のことだからと「慣れ」、その対策に「疲れ」を感じると回答した人の割合が他の年代より高くなっている。

  • 感染症に「慣れ」・感染症対策に「疲れ」を感じる理由(年代別)

    感染症に「慣れ」・感染症対策に「疲れ」を感じる理由(年代別)

新型コロナ感染、約半数が「驚きや心配はない」

全員に、周囲の人が新型コロナに感染しても、へぇ〜くらいの感覚で「驚きや心配はない」か、4段階(そう思う、ややそう思う、あまりそう思わない、そう思わない)で聞いた。すると、11.0%が「そう思う」、41.4%が「ややそう思う」と答え、全体の約半数(52.4%)が、新型コロナ感染に対し「驚きや心配はない」と回答した。

  • 周りの人が新型コロナに感染しても「驚きや心配がない」

    周りの人が新型コロナに感染しても「驚きや心配がない」

社会全体としてコロナに対する「緊張感が薄れている」7割超

感染症への「慣れ」や感染症対策に「疲れ」が見られる今の日本、社会全体として新型コロナに対する「緊張感が薄れている」と感じるか、4段階(そう思う、ややそう思う、あまりそう思わない、そう思わない)で聞くと、27.4%が「そう思う」、44.7%「ややそう思う」と答え、全体の72.1%が新型コロナに対する「緊張感が薄れている」と回答している。年代別に見ると、70代以上は緊張感の薄れを感じると回答した人が85.5%と、最も多くなっている。

  • 社会全体として、新型コロナに対する「緊張感が薄れている」

    社会全体として、新型コロナに対する「緊張感が薄れている」

今冬の感染症対策は

この冬の感染症対策について、コロナ禍(2020〜2021年頃)と比較してどの程度行っているか聞いた。感染症対策全体としては半数が「コロナ禍ほどやっていない」(50.0%)と答えているが、個別の対策では「ソーシャルディスタンス」が59.1%と約6割、「屋内でのマスクの着用」(51.0%)や「人混みや混雑をさける」(50.8%)も約半数の人が「コロナ禍ほどやっていない」と答えている。逆に「外出時のマスクの着用」や「うがい」は「コロナ禍と変わらずやっている」(外出時のマスク43.3%、うがい42.3%)と回答した人が若干多くなっている。

  • 現在の新型コロナ対策

    現在の新型コロナ対策

今冬、約6割が新型コロナ感染に不安

一方、この冬、感染症にかかることに対する不安について4段階(とても不安、やや不安、あまり不安はない、全く不安はない)で聞くと、風邪53.3%(とても不安10.5%+やや不安42.8%)、インフルエンザ57.2%(とても不安14.3%+やや不安42.8%)、新型コロナ58.7%(とても不安16.1 %+やや不安42.6%)という結果になった。約6割が、インフルエンザや新型コロナへの感染に不安を感じている。

なお、新型コロナ感染への不安を年代別に見ると、70代以上は65.5%(とても不安18.0%+やや不安47.5%)が「不安に感じる」と回答し、全年代の中で最も高くなっている。

  • この冬、感染症にかかることへの不安度

    この冬、感染症にかかることへの不安度

風邪の諸症状を感じたとき「医療機関を受診」約3割

発熱、喉の痛み、咳、鼻水、倦怠感など風邪の諸症状を感じたとき、普段どんな行動をとるか聞いた。回答した人が多いのは「市販薬を飲む」(32.3%)、「外出を控え様子をみる」(31.5%)、「医療機関を受診する」(30.3%)、「インフルエンザや新型コロナなど、その時に流行している感染症を疑う」(27.5%)、「ただの風邪だと思う」(25.5%)の順となった。感染症にかかることに半数以上が不安を感じているものの、医療機関を受診する人は3割程度だった。医療機関を受診すると答えた人を年代別に見ると、「70代以上」(40.5%)や「65歳以上」(40.8%)では、受診すると回答した人の割合が約4割と高くなっている。

  • 風邪の諸症状を感じたときの普段の行動

    風邪の諸症状を感じたときの普段の行動

医療機関に行かない理由

風邪の諸症状を感じたときに「医療機関を受診する」と答えなかった836人に、受診しない理由を聞いた。すると、「少々の発熱であれば家で寝ていれば大丈夫だと思うから」「市販薬を飲めばよいので」(同率25.5%)、「症状がひどくなるまでは、様子を見ればよいと思うから」(25.4%)、「受診の手間や時間がかかるから」(21.8%)と回答した人が多く、医療機関に行かない理由の上位に挙げられた。

  • 風邪の諸症状を感じたとき、医療機関を受診しない理由

    風邪の諸症状を感じたとき、医療機関を受診しない理由

医療機関を受診しない理由を年代別に見ると、20代と40代は「市販薬を飲めばよいので」(20代20.4%、40代27.3%)、30代は「受診の手間や時間がかかるから」(27.1%)、50代は「症状がひどくなるまでは、様子を見ればよいと思うから」(31.6%)、60代以降は「少々の発熱であれば家で寝ていれば大丈夫だと思うから」(60代29.2%、70代以上38.7%)と回答した人が多く、1番の理由となっている。

  • 風邪の諸症状を感じたとき、医療機関を受診しない理由(年代別)

    風邪の諸症状を感じたとき、医療機関を受診しない理由(年代別)

発熱時の「早期受診」、8割が認識

自身が発熱した際、「早期受診」のタイミングとは具体的にいつ頃と認識しているのか聞いてみた。すると、「風邪の症状や違和感を感じたタイミングや発熱しそうだと感じたタイミング(発熱前)」(23.6%)、「発熱当日」(28.7%)、「発熱翌日」(27.8%)など、約8割(80.1%)の人が発熱翌日までを早期受診のタイミングと答えた。

約8割が発熱時に48時間以内の早期受診を認識しているにもかかわらず、実際に風邪の諸症状を感じたときに「医療機関を受診する」と回答した人は3割程度にとどまり、現実とのギャップが生じている。

  • 自身が発熱した際の早期受診のタイミング

    自身が発熱した際の早期受診のタイミング

65歳以上の2人に1人は重症化リスクの認識なし

自身が新型コロナにかかった場合、重症化しやすい・重症化リスクがあると思うかを4段階(そう思う、ややそう思う、あまりそう思わない、そう思わない)で聞いた。すると、全体では41.0%(そう思う10.0%+ややそう思う31.0%)が「重症化リスクがある」と答えている。

年代別に見ると、20代(42.5%=そう思う11.0%+ややそう思う31.5%)と60代(42.5%=そう思う8.0%+ややそう思う34.5%)の重症化リスクの認識が同数だった。

一方、実際に重症化リスクが高いといわれる65歳以上では、50.0%(そう思う11.3%+ややそう思う38.7%)が「重症化リスクがある」と答えており、2人に1人しか自身の重症化リスクを認識していないことが分かった。

  • 自身が新型コロナにかかった場合「重症化リスクがある」と認識

    自身が新型コロナにかかった場合「重症化リスクがある」と認識

65歳以上の「重症化リスク」認識している人は2割

新型コロナには「高齢(65歳以上)」以外にも基礎疾患や生活習慣など、さまざまな重症化リスクがある。新型コロナにかかった際、どんな人が重症化リスクの高い人だと思うかと聞くと、「75歳以上のシニア層」(43.5%)と回答した人が最も多く、次いで「基礎疾患あり肺に持病を持っている方」(34.5%)、「基礎疾患あり糖尿病の方」(30.1%)と回答した人が多くなっている。75歳以上の重症化リスクが高いことは4割以上が認識しているが、「65歳以上のシニア層」の重症化リスクが高いことを認識している人は24.8%とおおよそ4人に1人、65歳以上の当事者でも30.9%だった。

  • 新型コロナの重症化リスクとして認識していること

    新型コロナの重症化リスクとして認識していること