フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)初の4時間特番『ザ・ノンフィクションの大みそか2025 放送30周年スペシャル』(31日13:50~ ※関東地区ほか)。ドキュメンタリーをこよなく愛する東野幸治と設楽統(バナナマン)のMCで、これまでに放送された全1,200回超の中から記憶に残る登場人物たちがスタジオに続々登場する。

そんな彼らと対面しての感想やドキュメンタリーの魅力、そして制作者たちへのエールを、収録を終えた設楽が語った――。

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    設楽統

“個”にスポットを当て、人間の機微を見せてきた30年

『ザ・ノンフィクション』の歴史を振り返ることで、「この30年、日本でもいろんなことが起きていて、その大きなうねりの中で番組はずっと“個”にスポットを当てて、人間の機微を見せてくれていたんですよね」と、その役割を実感した設楽。

これまで画面の向こうにいたドキュメンタリーの登場人物たちとスタジオで対面したことについては、「見ていた人が、“なんか出てきちゃった”みたいな感覚になりました(笑)」と驚きを表現。特に印象に残ったのは、日本最高齢のストリッパー・星愛美さんで、「持ってる空気感がすごかったですね。他の人たちもそうですが、短い時間だったので、もっとお話を聞きたいと思いました」と、興味が尽きなかったようだ。

効率が悪いからこそ「すごいものが生み出される」

数ある名作の中で、特に印象に残る作品として挙げるのは、どん底の地下アイドル・きららさんを追った「しっくりくる生きかた」、地下アイドルを応援する男性を追った「中年純情物語」、そして応援団員たちの青春を追った「花の中学生応援団」の3本。どれも違うタイプの主人公たちだが、「不器用でも健気で、真っすぐ生きる姿に胸を打たれるのかもしれません。まさに(テーマ曲『サンサーラ』の)“生きて~る、生きている~”ですよね」と魅力を感じている。

一方で、「なんでできないの?」「もっと上手くやればいいじゃん」と思わずツッコんでしまう気持ちになるのも面白さの一つと捉えた。

そんな魅力あふれるドキュメンタリーを届け続ける制作者たちに対し、「何百時間もカメラを回して編集してるわけですから、ドキュメンタリーは効率の面で考えたら本当に悪いと思うんです(笑)。ゴールもない、何が起こるか分からないけど、被写体の人たちの人生が変わるもの、すごいものが生み出されるかもしれないし、もしかしたら撮ってる人の人生も変わるかもしれないので、“頑張ってください”って言うのは簡単かもしれないですけど、本当それしかないですね」とエール。

また、30年で人気シリーズを多く抱えるだけに、「“続き”は気になりますよね。今回取材された応援団の人たちの今の人生も良かったので、もちろん新作は楽しみですけど、そういうのも見てみたいです」と期待を示した。

「自分と違う人生を覗ける」ドキュメンタリーの魅力

『ザ・ノンフィクション』以外にも、様々なドキュメンタリーを見るという設楽は、その魅力を「自分と違う人生を覗けること」と表現。「壮絶な人生を見させてもらって、“うわっ”と気持ちが落ちることもあるけど、それがこの時代の今なんだと分かるリアルが面白いんじゃないかと思います」と言語化する。

だが、カメラを向けられることで、「“撮られてるから、こうしようか”って平常心じゃない部分が生まれてくると思うんです」と、日常の仕事で撮られる立場として想像。それでも、「カメラやディレクターさんを気にしないで、本当に素を見せているんだろうなと分かるんですよね」と不思議な感覚を語った。