大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)で“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の義理の兄・次郎兵衛を好演している中村蒼。次郎兵衛は、はやりもの好きで自由気ままな性格のいわゆる放蕩息子。蔦重が日本橋に行ってからも、弟思いの優しい一面をたびたび見せ、視聴者からも愛されている。中村にインタビューし、次郎兵衛役への思いや裏話などを聞いた。

  • 『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』次郎兵衛役の中村蒼

    『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』次郎兵衛役の中村蒼

江戸時代中期の吉原を舞台に、東洲斎写楽、喜多川歌麿らを世に送り出し、江戸のメディア王にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く本作。中村演じる次郎兵衛は、視聴者にとって癒やしの存在で、SNS上では「#俺たちの次郎兵衛」というハッシュタグを付けた投稿が多く見られ、「義兄さんがいるとホッとします」「次郎兵衛さんがいないと寂しい」「癒しの兄さん」「辛い回には兄さんの癒しが必要」といった声が上がっている。

――次郎兵衛を演じる際にどんなことを意識していますか?

相変わらず彼は、いろんなことに関して事の重大さをわかっているのかわかっていないのかよくわからない感じですが、ドラマ自体の息抜きみたいな存在になれたらいいなと思っています。

――面倒くさがりなところもありますが、蔦重のために動いたり、優しさがありますよね。

そうですね。弟のためになんだかんだ力になっていて、兄としてという思いがあるのだと思います。

――制作統括の藤並英樹チーフ・プロデューサーにお話を伺ったところ、次郎兵衛は最初から中村蒼さんのイメージで、脚本の森下(佳子)さんの希望でもあったそうですが、中村さん自身、役を似ているなと感じる部分はありますか?

いろんなことにきびきび積極的に動くタイプではないので、そういうところは似ているのかなと思いますが、次郎兵衛はすごく愛され力のある人で、それでいて上品さがあって、そういうところは見習いたいなと思っています。

――中村さんも愛され力があるように感じます。

いえいえ、僕は全然そういうタイプではないと思うので、生まれ持った彼のそういう人間性はすごく羨ましいです。

――SNS上では「#俺たちの次郎兵衛」というハッシュタグを付けて、次郎兵衛の登場を喜ぶ声が多く上がっていますが、反響をどのように感じていますか?

うれしいです。次郎兵衛は見逃してもおかしくない存在かもしれなくて、蔦重のビジネスストーリーや、いろんな文化が花開いていくところがフィーチャーされている中で、次郎兵衛を応援してくれている人たちがいるということはすごく励みになります。

――つらいシーンも描かれる中で、次郎兵衛に癒やしを求めている視聴者も。

ありがたいですね。

次郎兵衛が父親に「3人も子供がいるというのはびっくり」

――第25回では妻・とく(丸山礼)の存在と、長女・のぶ、次女・こう、長男・忠吉という3人の子供の存在が明らかになりましたが、この展開をどのように感じましたか?

台本をいただく少し前にそういう展開になると聞いて、割と撮影に近いところで知ったのですが、そうなっていてもおかしくないなと思いました。あの当時は、1人でいる方が珍しかったと思うので。ただ、3人も子供がいるというのはびっくりしました。

――結婚して3人の子供の父親になるまでは描かれていませんが、その空白の期間をどのように想像して演じましたか?

奥さんになる人はきっと次郎兵衛と違って肝っ玉母ちゃん的な人だと。そういう人に気合を入れられながら毎日生きているんだろうなと思いました。

――突然の展開に視聴者から驚きの声が続出しました。

そういう風に皆さんが盛り上げてくれるのはうれしいです。それぞれ次郎兵衛の過去を想像して盛り上がってくれたらいいなと思います。

――家族が集結したシーンの撮影はいかがでしたか?

一気に賑やかになったなと感じました。

――次郎兵衛さんはお父さんとしてはどういう人だとイメージしていますか?

働きつつも、遊びも大切にするタイプなので、子育ても器用にこなしているんじゃないかなと思います。

――妻・とく役の丸山礼さんとの共演はいかがですか?

基本的に一瞬なので、コミュニケーションを取る時間も少ないですが、とても明るい方で、一緒に撮影しながらエネルギーをもらっています。