俳優の國村隼が、フジテレビ系スペシャルドラマ『ドビュッシーが弾けるまで』(12月24日22:00~)に主演することが27日、発表された。
このドラマは、愛の妻を失い人生の時計が止まってしまった男と、ピアニストの夢を絶った青年が偶然出会い、“ピアノ”と“ウイスキー”をきっかけに心を通わせ、互いの人生を奏で直していく奇跡を描くもの。國村は本作で、クロード・ドビュッシーのピアノ名曲「月の光」など本格的なピアノ演奏に初挑戦する。
國村が演じるのは、商店街で代々続く小さな時計店を営む職人気質の主人公・喜一郎。2年前に最愛の妻・小百合を失い、人生の時間も止まってしまったような感覚で孤独な日々を送っていたが、ある日レストランから聞こえたピアノの演奏に足を止め、ピアノを演奏していた青年・匠と出会う。
喜一郎は「ドビュッシーの『月の光』を弾いてほしい」という小百合の生前の願いをかなえるため、匠とピアノレッスンを始める。その姿を見ていたかのようなタイミングで、亡くなったはずの小百合から手紙が届くようになり…。
脚本を手掛けるのは、第36回フジテレビヤングシナリオ大賞で大賞に輝いた石田真裕子氏。大賞受賞作『人質は脚本家』は“脚本家が現実のドラマに巻き込まれたら”というユニークな発想から生まれた逆転コメディドラマで、12月20日(14:30~ ※関東ローカル)に放送される。
監督は、『監察医 朝顔』『PICU 小児集中治療室』『波うららかに、めおと日和』などの平野眞氏が担当する。
コメントは、以下の通り。
國村隼
――今作のオファーを受けた時の感想をお聞かせください。
「本を読ませていただいた時に“すごく温かでクリスマスイブにぴったりなお話だな”と思いながら読んだんです。と言いつつ“僕ピアノってやったことないけどどうしよう”というのが一番最初の印象で、“本当に大丈夫かな”という気持ちがまず最初に来ましたね」
――今ピアノ練習の進捗状況はいかがですか。
「今練習していますが、撮影までになんとか必要とされることができるように…本当に鍵盤ってどれがどうなのかというところから始まったので、まだ不安は残っていますけれど、先生に導かれながら、ある程度まではどうにか出来るかなと自信も少しづつ芽生えてきています」
――ご自身の50周年というタイミングで、本作で主演を務めることへのお気持ちをお聞かせください。
「メインもサポートも役を演ずるということでは同じなんですが、主役という役割は真ん中に立ってドラマの世界を回していくわけで、サポートする時よりも作品自体の一つ別の荷物を背負わなといけないと思います。やっぱり実際に観てくださる視聴者の皆さん、僕の感覚で言うと“お客さん”という感覚ですけど、お客さんにとって本当に楽しんでもらえるものにしなければいけないという気持ちを普段よりも強く、責任感を感じながら今ピアノの稽古をしています」
――台本を読んで、作品に持った印象をお聞かせください。
「オーソドックスなストーリーテリングですが、それがゆえに今たくさんあるドラマとは逆に新鮮なイメージでお客さんは捉えてくれるだろうなと思っています。ストレートな物語のなかから、それぞれの登場人物のキャラクターの思いがストレートに伝わってくると思います。一年の終わり、聖夜のひと時に久しぶりに家族で、また一人で観るのも心が温まってくる、そんなドラマです。“今だからこそ新しく感じられる”ような作品になればいいし、そうなるんじゃないかなと思います。」
――ご自身が演じられる渡会喜一郎という役はどういう役だと受け止めていますか。
「とっても不器用な人だなって。言葉足らずというか、本当はシャイで聞きたいことも聞けないような、ものすごく引っ込み思案なところもあるだろうし。ただしこの人の場合は外からはそう見えないというか、よくいる偏屈なおじさんといわれる人ではあるだろうと(笑)。ただ奥さんへの思いを、奥さんはわかってくれているけれど、いや、分かっていてくれていただろうとの思いを持ってはいるんです。ピアノに触れる事でこの人の人生も少しずつ温まっていくんだろうなと思います。喜一郎はこの世代の日本の男の典型なのかもしれませんね。若い女性脚本家さんの書かれたこの男をベテランの演出家と共に手を携えて立ち上げていこうと思っています。」
――最後に放送を楽しみにしている視聴者の皆さんへメッセージをお願いいたします。
「今回私がやらせていただくことになった『ドビュッシーが弾けるまで』。放送もなんとクリスマスのイブだということで、クリスマスにふさわしいお話だなと思います。クリスマスは色々予定もあると思いますが、よかったらお家でこのドラマをご覧ください。あったかくなると思います。」
鈴木康平プロデューサー
「ドラマ作品が数ある中で、このような温かな質感のドラマを、クリスマスイブの夜に、地上波でお届けできることに、深い意義を感じております。この物語を紡いでくれたのは、新人脚本家・石田真裕子さん。ほんの1年前まで、会社員として、母として、日常を生きていた石田さんが、『ヤングシナリオ大賞』をきっかけに、脚本家としての新たな人生を歩み始めました。メガホンを取るのは平野眞監督。『監察医 朝顔』『PICU』そして今年も『波うららかに、めおと日和』など、長年にわたり人々の心を打つドラマを生み出してきました。そして、主演は國村隼さんです。国内外でキャリアを重ね、俳優生活50年かつ70歳を迎えられた節目の年に、本作の魂を担っていただけることになりました。新人脚本家の瑞々しい感性に、監督の熟練の演出、そこに加わる円熟味のある名優の芝居。確かに心に響く贈り物のような作品を、クリスマスイブの夜にお届けします。ご期待ください」
平野眞監督
「素敵な脚本、スタッフ、キャストが集まってくれました。感謝を忘れずに心してお届けします。
「忘れたくない事を大事にとっておくためにその想い出と一緒にお酒を飲む」
観ている人にも置き換えられる心温まる物語です。
最愛の人を亡くし、生き甲斐を見つけられずにいた70歳の男が再び立ち上がる過程を國村隼さんをはじめとする俳優が奥深いお芝居で魅了する切ないラブストーリーをお楽しみください」
脚本・石田真裕子氏
「伝えられなかった言葉や、叶えられなかった夢。誰しもが持つそんな小さな後悔の欠片を、つなぎ合わせるような気持ちで書かせて頂きました。喜一郎と匠の素敵な挑戦が、誰かの背中をそっと押してくれますように。何かを始めるのに遅すぎることなんてありません!」
【編集部MEMO】
脚本の石田真裕子氏は、子育て中の会社員。フジテレビヤングシナリオ大賞の受賞の際、「三谷幸喜さんや宮藤官九郎さんのような分かりやすい天才的なコメディが書けたらいいなと思います」と目標を語っていた。
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