ビザ・ワールドワイド・ジャパンは11月21日、「2025年大阪・関西万博」開催期間中の消費動向に関する分析結果を発表した。調査はVisaNetデータをもとに行われた。

  • 万博イベント期間の大阪府における全体の消費額

    万博イベント期間の大阪府における全体の消費額

万博開催期間中、大阪府の消費全体において、前年比で約13%増加し、国内利用者による消費は13%の増加、海外からの旅行者による消費は14%の増加が見られた。

経済的恩恵は関西全域に波及し、海外旅行者消費は大阪・京都で20%、奈良で25%、兵庫で10%の増加が見られた。関西全域で、海外からの旅行者の全国平均(10%増)を上回り、万博が関西の観光・商業の起爆剤となったことを示している。

  • 万博イベント期間の日本全国と関西地方の海外からの旅行者による消費額

    万博イベント期間の日本全国と関西地方の海外からの旅行者による消費額

大阪での海外旅行者消費の上位は米国、台湾、中国本土。特にフランス・ドイツからの旅行者の大阪での消費は約75%増と、万博の国際的な吸引力を証明した。多くの海外パビリオン関係者やスタッフも来日し、地域経済に大きく貢献。レストランや小売店での消費も大きく伸び、海外からの旅行者が地域経済に積極的に参加している様子がうかがえる。

大阪では富裕層カード会員による消費が15%増と、一般層(10%増)を大きく上回った。特に海外富裕層カード会員の消費を見てみると、国内の富裕層カード会員の消費が10%増であるのに対して、20%増と消費の成長を牽引していることがわかり、交通、飲食、百貨店など多様な分野で高い消費意欲が見られた。

万博開催地・大阪では、対面取引件数の約70%がタッチ決済となり、全国平均(65%)を上回る結果となった。また、タッチ決済による消費額を見ると、前年比で、京都では50%、兵庫でも55%と大幅に増加したことがわかった。タッチ決済による取引件数および消費額において、全国平均の40%の増加を上回る結果となっている。

  • 万博イベント期間の対面取引に対するVisaのタッチ決済の割合

    万博イベント期間の対面取引に対するVisaのタッチ決済の割合

また、経済的恩恵は大手事業者のみならず、地域の中小事業者にも波及していることがわかった。大阪における中小事業者では、前年に比べて消費が10%増加しており、近隣の京都や奈良では、それぞれ、約20%、約15%の増加が見られた。また、海外からの旅行者による影響も顕著で、大阪、京都および奈良においては、消費が40%増加しており、万博による影響が地域全体に広がっていると考えられる。さらに、タッチ決済対応の中小事業者では消費が25%増加しているのに対して、未対応の事業者の場合10%減少。タッチ決済対応が、観光経済での成功の鍵と言えることが浮き彫りになった。

  • 万博イベント期間の関西地方中小事業者における前年比消費動向

    万博イベント期間の関西地方中小事業者における前年比消費動向

万博を訪れた海外旅行者の多くが、関西以外の地域にも足を延ばし、食事やショッピング、宿泊などを楽しむことで、さらなる経済効果がもたらされたと思われる。万博は単なる一大イベントにとどまらず、日本各地の多様な魅力を世界に発信する起点となった。また、海外旅行者の増加と消費拡大、キャッシュレス決済の普及、そして中小企業への具体的な経済的恩恵は、日本の観光産業の新たな可能性を示していると思われる。