マーケティング・コミュニケーションズは、2025年11月19日に「ファンの好意と行動の関係に関する実態調査<カフェ編>」の結果を発表した。同調査は、全国の20~60代の男女5,000人を対象に、WEBアンケート形式で2025年9月に実施したもの。

55.4%が複数ブランドを支持 - “好き”を掛け持ちするライフスタイルに

  • 好きなブランドの数は?

    好きなブランドの数は?

好きなブランドの数について問うと、2個以上だと回答した人の割合が55.4%と半数を超える結果に。 また、「スターバックスコーヒー」「コメダ珈琲店」「ドトールコーヒーショップ」「タリーズコーヒー」「サンマルクカフェ」「星野珈琲店」「ブルーボトルコーヒー」のブランド別に提示しても、複数のブランドを好きなカフェとして選ぶ人の割合が高い傾向にあった。

この結果から、同社は下記の分析をしている。

現代の市場では、あらゆる商品やサービスの品質が一定水準に達し、機能や価格だけでは商品の差別化が難しい状況があるため、消費者は豊富な選択肢の中から自由に選べる環境があるとのこと。

複数の「好き」を持つことが、現代の消費者にとってごく自然なライフスタイルとなっているため、「好き」と感じていても、実際にそのブランドを選び、購入や推奨といった行動に移すとは限らないという。

「好意」と「行動」の間にギャップ

従来のファンマーケティングは、「好意の獲得」に偏りがちであったため、同社は独自の分析フレームワーク「好意行動ポートフォリオ」を用い、カフェブランドのファン構造を「好意」と「行動」の両面から分析。

  • 好意行動ポートフォリオ

    好意行動ポートフォリオ

分析の結果、「スターバックス」は「好き」と回答した人は52.1%に対して、行動ありの人が40.3%であったことから、好意だけでなく、購買などの具体的な行動が伴うファンが最も多いカフェブランドであることが分かった。一方で、そのほかの「コメダ珈琲店」「ドトールコーヒーショップ」「タリーズコーヒー」などのブランドは「好き」という態度と行動の間にギャップがみられた。

  • ブランド好意度と好きな人の行動内訳

    ブランド好意度と好きな人の行動内訳

また、「スターバックス」は購買はもちろん、新商品や季節メニューのチェック、キャンペーン情報の閲覧、会員サービスの利用など、さまざまな行動が他ブランドより活発なうえに年間利用回数や利用金額も高かった。

「優先的に選ばれるブランド」になるには?

各ブランドでファンタイプを「好き×行動多い」「好き×行動少ない」「好き×行動なし」「好きではない」に分け、段階ごとに「候補に入るか」や「優先的に利用したいか」について問い、クロス集計で分析。

その結果、「スターバックス」に多く見られる、好意に行動が伴った「真のファン」の特徴について、「数ある選択肢の中でも、優先的にそのブランドを選びたい」という意識が際立って高いことが分かった。

  • ファンタイプ×優先利用意向

    ファンタイプ×優先利用意向

利便性や価格などの要素は、好意形成には必要な条件ではある一方で、それらのありきたりな価値だけでは行動を決定づける要因にはならないという。

このことから、「優先的に選ばれるブランド」になるためには、「他では得られない特別な価値体験」の提供が必要とのこと。

  • 選ばれるブランドが提供する価値

    選ばれるブランドが提供する価値