フジテレビ系ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(毎週月曜21:00~ ※これまでの全話はFODで配信中)の第10話が、8日に放送された。

海沿いのある街の児童相談所を舞台に、そこに出向を命じられた所轄の刑事・夏井翼(福原遥)をはじめとした個性的な面々たちが、子供たちの純粋な思いに胸を打たれ、その親までも救っていく姿を温かく描く、ハートフルヒューマンドラマだ。

  • 林遣都=『明日はもっと、いい日になる』第10話より (C)フジテレビ

    林遣都=『明日はもっと、いい日になる』第10話より (C)フジテレビ

【第10話あらすじ】実父と再会する蔵田

夏井翼は、安西叶夢(千葉惣二朗)と奏夢(小時田咲空)兄弟のうち、まずは叶夢と母親の夢乃(尾碕真花)の面会日が決まったことを蜂村太一(風間俊介)らに報告する。その夢乃は、元夫の小山内亮(杢代和人)が突然訪ねてきたことに困惑していた。

そんな中、虐待通告の電話が入る。通告場所は隣の蓮峰市内で、浜瀬市児童相談所の管轄ではなかったが、ただちに現場へと向かう翼と蔵田総介(林遣都)。そこで翼たちは、物置に閉じ込められて泣いている9歳の少年を発見し、救出する。そして引き取りに来た蓮峰市の児相職員の車に乗った少年の姿に、子どもの頃の記憶がよみがえる蔵田。そこに蔵田の実父・総一郎(板尾創路)が現れる。

総一郎は蔵田の里親である南野丞(柳葉敏郎)に、反省の弁とともに蔵田に会いたいという内容の手紙を送り続けていた。だが南野は、手紙のことを蔵田には内緒にしていた。それを知った蔵田は、南野に怒りをぶつける。

「あなたを許すことができない」と言い放つ姿にうなずく

夢乃の前に突然現れた元夫の亮。かつて夢乃を救ってくれた、人生を変えてくれた大切な人だ。さぞかし心が揺れただろう。しかし、亮が戻ってきたのは、自由を追い求めるがゆえの「甘え」だった。決して彼自身が変わったというわけではない。それをきちんと見極め、「子どもに寂しい思いをさせたくない」と決別する夢乃の勇気。背後に翼たちのサポートがあったことは言うまでもない。

蔵田の元には、実父の総一郎が現れた。蔵田の手は震え、身構える姿に、どれだけの経験をしてきたのかが分かる。そしていまだにその傷は癒えることなく、同じような子どもにはかつての自分を重ね合わせてしまう。しかし総一郎が現れたのは、1人で死にたくない、過去の罪悪感から解放されて楽になりたいという「甘え」の気持ちからだった。

「一緒に暮らさないか? お前も1人なんだろう?」。なぜ蔵田が1人なのか。総一郎はおそらく、それすらも考えたことはないのだろう。虐待を受けた子どもは、大人になった時に自分の子どもにも虐待をしてしまうことがあるという「虐待の連鎖」。そのことを恐れ、家庭を持つことに躊躇(ちゅうちょ)してしまう蔵田のことを。そんな総一郎に「あなたを許すことができない」ときっぱりと決別する蔵田の姿には「それでいい」と、うなずいてしまう。

そして向日葵(生田絵梨花)ともきちんと向き合おうとする蔵田。しかし謝ることしかできず、「それだけ?」と言われる始末。「出直します」という蔵田だが、2人の関係に進展はあるのか。最終回に期待したい。

苦しむ蔵田の背中を押す翼に感じる成長

そんな蔵田に対して「今も昔のフラッシュバックに苦しんでいるのかもしれない」と危惧し、総一郎との再会を心配する南野。苦しみを乗り越えてきたのは蔵田だけではなかった。南野のノートには、南野と妻の瞳(櫻井淳子)も一緒に乗り越え「親子」になり、今の蔵田がここにあることが綴(つづ)られている。だからこそ3人のシーンには愛があふれていて「血のつながりだけが親子の在り方ではない」という言葉に改めて納得する。

翼もその言葉を受け入れられるまでに成長した。そして今回の翼の正義感、「助けてあげたい」は総一郎との再会に苦しむ蔵田に向けられた。気にしないでほしいと言う蔵田にも腑に落ちない様子の翼は「蔵田がくらった」にクスリともしない。いつもは、かみ合わない2人に笑わされることが多い。しかし今回、蔵田の背中を押す翼の姿は優しくもあり、頼もしくも感じた。

次週はいよいよ最終回。新たな虐待問題に対峙(たいじ)する翼たち。子どもたちの心の声を逃さずに、少しでもその苦しみが笑顔に変わることを望む。

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