
ロータスは2026年モデルのエミーラに、新たなバリエーションとしてV6 SEを追加し、同時にスポーティな装いを強調する「レーシングライン」オプションを導入することを発表した。ブランドの進化を象徴するミドシップ・プレミアムスポーツカーは、さらに幅広い選択肢を手に入れることになった。
【画像】ロータスのエミーラ・シリーズに新たに追加されたV6 SEとレーシングライン(写真21点)
エミーラは、彫刻的なフォルムとワイドなスタンスを備え、現代的なスーパーカーの精神を体現しつつ、日常の実用性と洗練性を兼ね備えている。鮮烈なデザインに加え、優れた乗り心地とハンドリング、空力性能、そして「ドライバーのための」体験を追求してきた1台だ。そのエミーラに加わるV6 SEは、ロータスらしい走りの愉しさをより鮮明に打ち出すモデルとなっている。
搭載されるのは3.5リッターV6スーパーチャージャー付きエンジンで、最高出力は400馬力。0-100km/h加速は4.3秒と俊足を誇る。標準ではLSD付き6速マニュアルトランスミッションを備え、オプションでオートマチックも選択可能だ。マニュアル仕様には新開発の圧縮マウントが採用され、シフトフィールはより精密かつダイレクトに仕上げられている。サスペンションとダンパーは緻密にチューニングされ、快適性とダイナミズムの双方を実現。シャシーには「Tour」と「Sports」の二種類の設定が用意され、日常走行からワインディングロードまで、シーンに応じた走りを楽しめる。油圧式ステアリングによる優れたフィードバックも健在だ。
外観では専用のV6 SEバッジと拡張ブラックパック、20インチ鍛造アルミホイール、レッドキャリパーなどが標準装備される。内装にはアルカンターラ仕上げのスポーツシートやペダルが組み合わされ、高揚感と高級感が同居する空間を演出する。さらに15色のボディカラー、7種類のインテリアテーマ、8種類のホイールデザイン、4種類のキャリパーカラーが用意され、高いパーソナライゼーションを可能にしている。
V6 SEの導入にあわせ、シリーズ全体に技術的な改良が加えられた。冷却系統は配管の見直しにより効率化され、トランスミッションオイルクーラーとメインラジエーターへの冷却水流が改善。性能向上と軽量化の双方に寄与している。サーモスタットは従来の65度から75度へと変更され、高温環境下でも安定した暖房性能とエンジンパフォーマンスを確保。DCTも調整が施され、変速の俊敏さと滑らかさ、そしてドライバーとの一体感を高めている。
快適性と安全性の面でも最新の装備が与えられている。自動緊急ブレーキ、車線逸脱警報、ブラインドスポット警告、交通標識認識、ドライバー疲労検知といった先進運転支援機能が標準装備され、さらに「拡張コ・ドライバーパック」を選択すれば、アダプティブクルーズコントロール(AT仕様のみ対応)、後方交差車両警告、ドア開放警告、ハイビームアシストが加わる。支援システムのレベルはドライバーの好みに応じて自在に設定可能であり、ドライビングプレジャーを損なうことなく安全性を高めている点も特筆すべきだ。
シリーズのエントリーモデルとなるエミーラ ターボには、AMG製の2.0リッター直列4気筒ターボと8速DCTが搭載され、0-100km/hを4.4秒で駆け抜ける性能を実現。ダブルウィッシュボーンサスペンションや電動油圧パワーステアリングを備え、日常使いに適しながらもロータスらしい走りを提供する。標準でApple CarPlayやAndroid Auto対応のワイヤレス接続、電動調整シート、190Wオーディオが備わり、利便性と快適性も充実している。
新たに導入された「レーシングライン」オプションは、エミーラ V6 SEとターボ SEに設定可能なデザインパッケージだ。ボディ下部に施されるイエロー、レッド、シルバーのピンストライプはブレーキキャリパーのカラーと調和し、ドアミラーカバーにも同じアクセントカラーが与えられる。さらに専用バッジやハイグロスブラックのホイール、ブラック&シルバーのロータスロゴが組み合わされ、ダイナミックで一体感のあるスタイルを完成させる。インテリアにも選択したアクセントカラーでステッチが施され、統一感が高められている。
エミーラは、1966年以来ロータスの拠点であるイギリス・ヘセル工場で一台ずつ手作業で生産されている。最先端の生産技術とクラフトマンシップが融合したその姿は、ロータスの哲学「For The Drivers」を体現するものであり、伝統と革新が調和した成果といえる。
価格はエミーラ ターボが1822万7000円、ターボ SEが1886万5000円、V6 SEが2085万6000円、ターボ SE レーシングラインが1928万3000円、V6 SE レーシングラインが2127万4000円(いずれも税込)と発表されている。日本でのデリバリーは2026年第1四半期から開始される予定だ。
エミーラに新たに加わったV6 SEとレーシングラインは、ドライバーズカーの本質を守りながら、より幅広い嗜好に応える選択肢を提示するものだ。進化を遂げた2026年モデルは、ロータスが築いてきた伝統と、未来に向けた革新の両面を象徴している。