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今季、2年連続のペナント制覇を目指す福岡ソフトバンクホークス。7月からの快進撃で、現在は首位争いを演じている。しかし、その裏で、本来の力を出し切れていない選手たちがいる。今回は、小久保裕紀監督率いるソフトバンクで、思うような結果を出せていない選手6人の現状と課題に迫りつつ紹介する。(文・シモ/成績は8月7日終了時点)
山川穂高
投打:右投右打
身長/体重:177cm/114kg
生年月日:1991年11月23日
経歴:中部商 - 富士大
ドラフト:2013年ドラフト2位
福岡ソフトバンクホークスの主砲として今季も活躍を期待された山川穂高が、苦しんでいる。
埼玉西武ライオンズでは、3度の本塁打王と1度の打点王を獲得。ソフトバンク移籍1年目の昨季も143試合の出場で34本塁打、99打点と4度目の本塁打王と2度目の打点王を獲得したが、今季は開幕から調子が上がらない。
6月16日に調整のため一軍登録を抹消。交流戦後の6月27日に復帰するも本調子とは言えず、6番降格も経験した。
ところが、徐々に回復の兆しが見えてきた。7月29日の北海道日本ハムファイターズとの首位攻防戦では、5番で出場。1-1の4回表に勝ち越しの3点本塁打を放ち勝利に貢献すると、同31日には4番に復帰して、タイムリー安打を放っている。
次の東北楽天ゴールデンイーグルス戦からは、4番に定着。とはいえ、安打を放ってはいるものの、まだまだ本調子ではない。
今季の成績は、89試合の出場で打率.213、16本塁打、47打点。得点圏打率は.214である。4度の本塁打王・2度の打点王を獲得した山川にとって、今季の成績は歯がゆい数字だろう。
今後の首位争いを一歩リードする、効果的な本塁打を量産できるだろうか。山川の「どすこいポーズ」の回数が増えれば、2年連続のペナント制覇も見えてくる。
大津亮介
投打:右投左打
身長/体重:175cm/65kg
生年月日:1999年1月13日
経歴:九州産大九州高 - 帝京大 - 日本製鉄鹿島
ドラフト:2022年ドラフト2位
プロ3年目の大津亮介。今季は、期待された先発としての役割に物足りなさを感じる。
昨季は先発として19試合に登板し、7勝7敗、防御率2.87をマーク。だが、今季は6試合に登板して2勝1敗、防御率2.90と、防御率は昨季と変わりないが、登板数と勝ち星が増えていない。
今季初先発となった4月9日のオリックス・バファローズ戦では、4回1/3を投げて89球。5月5日の埼玉西武ライオンズ戦では4回を投げて72球と、5回持たずに降板している。
平均投球回数5回。長いイニングを投げてもらいたい首脳陣としては、まだまだ不満の残る内容であろう。
それでも、7月21日の西武戦では6回1失点で勝利。同月30日の北海道日本ハムファイターズ戦では6回3失点の投球を見せると、8月6日の千葉ロッテマリーンズ戦では6回2失点で今季2勝目を手にした。
昨季失速した7月以降の「体力の落ち込み」を克服しつつある大津。ペナントレース終盤に向け、直球と多彩な変化球のコンビネーションで、相手打者を手玉にとる投球が見られるだろうか。
秋広優人
投打:右投左打
身長/体重:200cm/100kg
生年月日:2002年9月17日
経歴:二松学舎大付高
ドラフト:2020年ドラフト5位
今季途中に読売ジャイアンツからトレード移籍した秋広優人だが、パ・リーグの適応に苦しんでいる。
巨人時代の2023年には、121試合の出場で打率.273、10本塁打、41打点の成績を挙げ、主砲としての成長を期待された。
しかし、昨季は26試合の出場で打率.261、1打点と不振。そして、今季は5試合と出場機会を減らす中での、福岡ソフトバンクホークスへの移籍である。
5月15日に一軍登録された秋広。同日の埼玉西武ライオンズ戦で即スタメン起用されると、移籍後初ヒットを記録してみせた。
6月11日の巨人戦では、センターへの二塁打。同月14日のDeNA戦では、移籍後初本塁打をマークする。
しかし、同月17日の広島東洋カープ戦以降、14打席連続無安打に陥ると、7月3日に一軍登録抹消となってしまった。「さあ、これから」と期待を抱かせる予感があっただけに、残念な結果である。
今季、ソフトバンク移籍後は22試合に出場し、打率.208、1本塁打、4打点。2メートルを超えるたぐいまれなる体格を有しながら、そのパワーを上手く活かし切れていないように感じられる。
2023年の長打率.401、18二塁打を記録した時の打撃が見られるか。それとも、新しいスタイルに変わるのか。
秋広への楽しみは、尽きない。
津森宥紀
投打:右投右打
身長/体重:176cm/87kg
生年月日:1998年1月21日
経歴:和歌山東高 - 東北福祉大
ドラフト:2019年ドラフト3位
福岡ソフトバンクホークスの中継ぎ陣の一角を任される津森宥紀が、今季は序盤から苦しんでいる。
4月に6試合連続無失点を記録するも、同月27日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦で満塁の場面を招くと、サヨナラヒットを浴びて今季初黒星。
続く同月30日の北海道日本ハムファイターズ戦では、1本塁打を含む4安打2失点を喫すると、5月1日に登録抹消。二軍調整に入った。
今季は、150キロを越えるストレートの威力が落ちている印象だ。詰まりながらも合わされたり、上手く捉えられたりする場面が目立つ。
2021年から毎年45試合以上の登板を続けている勤続疲労の影響もあるのかもしれない。
しかし、6月19日に約2カ月ぶりに一軍登録されると、6月29日の千葉ロッテマリーンズ戦では、1イニングを投げて1ホールド。7月20日の西武戦では1/3を投げてホールドを記録するなど、結果を残した。
今季は、18試合の登板で4ホールドポイント(1勝1敗1セーブ、3ホールド)、防御率4.41の成績。好調時と比べて、投げた後の右足の踏み込みが深すぎるからか、直球の威力が半減しているように感じられる。
津森の本来の武器である右のサイドスローから繰り出される”伸び上がるストレートの威力”が戻るか。今後も注目したい。
ロベルト・オスナ
投打:右投右打
身長/体重:188cm/104kg
生年月日:1995年2月7日
経歴:ホセマリアモレロスパボン高 - ブルージェイズ - アストロズ
抑えのロベルト・オスナの調子が上がってこない。
千葉ロッテマリーンズから移籍して3年目のオスナ。今季は、4月17日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦で抑えとして9回に登板するも、4安打、1本塁打、3失点で救援失敗。
6月6日の東京ヤクルトスワローズ戦では、9回2-0の場面で登板して無死から四球を与えると、同点本塁打を浴びて抑えのポジション剥奪となった。同月19日には、一軍登録抹消となってしまった。
移籍1年目には49試合の登板で3勝2敗、26セーブ、防御率0.92の成績を残し、シーズンオフに複数年契約を締結。福岡ソフトバンクホークスの”絶対的抑え”としての期待も高まった。
しかし、移籍2年目の昨季は、下半身のコンディション不良などもあり39試合の登板で0勝3敗、24セーブ、防御率3.76。
今季の成績は、25試合の登板で、3勝1敗、8セーブ、防御率4.32で、計4度の救援に失敗している。抑えとして防御率が4点台では、試合の最後を任せるのは心許ないだろう。
今季は、登板の度に安打を許す場面が多い印象のオスナ。今後は、最速160キロの直球で押すだけでなく、変化球でかわす投球術も必要になるのかもしれない。
尾形崇斗
投打:右投左打
身長/体重:182cm/88kg
生年月日:1999年5月15日
経歴:学法石川高
ドラフト:2017年育成選手ドラフト1位
昨季は12試合の登板で2勝0敗、3ホールド、防御率2.31を記録した尾形崇斗。今季は3年ぶりの開幕一軍入りを果たしたが、安定感を欠いている。
千葉ロッテマリーンズとの3回戦では、1点ビハインドの9回に登板するも、2/3を投げて、2被安打、2四球、2失点で降板。
6月18日の広島東洋カープ戦では、2点リードの6回に登板したが、サンドロ・ファビアンに逆転の満塁本塁打を浴び、1本塁打を含む3安打、1四球、4失点と1死しか取れずに降板。翌19日に一軍登録抹消されている。
今季の尾形は、ボールが打ちごろの高さに来て痛打されている。最速150キロを超えるストレートはあるものの、一昨年から武器とするスライダーの曲がりが良くない印象だ。
そんな中、1カ月の調整を経た尾形は、前半戦終了間際の7月19日に一軍再登録。同月31日の北海道日本ハムファイターズとの首位攻防戦に5-3とリードの場面で登板すると、2三振を奪い流れを渡さず、復調の予感である。
今季の成績は、25試合の登板で1勝1敗、4ホールド、防御率4.91。「無心」と呟いたあと、勢いよく投げ込む尾形をもっと見たい。
【了】