
高校野球 夏の甲子園 最新情報
8月5日に開幕を迎えた第107回全国高等学校野球選手権大会。出場全49校が夏・王者をかけて熱戦を繰り広げる。今年も地方大会では多くの波乱が起きたが、裏を返せば、下馬評の高い高校に勝つことが不可欠と言えるだろう。そこで今回は、強豪校を倒して甲子園出場を決めた学校を紹介したい。
叡明(埼玉)
浦和学院や花咲徳栄など、甲子園常連校が早々に姿を消すなど、波乱が多かった今夏の埼玉県大会。その中で、叡明が春夏通じて初めて甲子園出場を掴んだ。
昨秋の埼玉県大会は3回戦で敗退となったが、今春は準優勝の好成績。初めての出場となった関東大会は、山梨学院(山梨)に初戦負けを喫したが、延長10回タイブレークの熱戦を演じた。
シードで迎えた今夏の埼玉県大会は、初戦から4試合連続コールド勝利で勝ち進み、準々決勝では甲子園出場経験のある聖望学園を相手に8対1と快勝。
山村学園との準決勝は、延長11回までもつれ、12対8で激戦を制した。決勝戦は5対2で昌平に勝利。越谷市の高校が甲子園に出場するのは、1995年の越谷西以来となる快挙となった。
投手陣は田口遼平、増渕隼人の2枚看板を擁し、打線は埼玉県大会7試合で63得点と強力。初出場となるが、甲子園での勝ち上がりが期待されている。
綾羽(滋賀)
4度目の決勝戦進出でついに悲願の甲子園出場を叶えた綾羽。今夏は近江や滋賀学園と甲子園常連校を立て続けに破り、聖地への切符を掴んだ。
昨夏の滋賀県大会を始め、これまで3度決勝に進んでいたが、いずれも敗れる結果となっていた綾羽。滋賀県内では長らく上位に位置していたが、甲子園出場は阻まれてきた。
昨秋は選抜甲子園に出場した滋賀短大付に、今春は同じく選抜出場の滋賀学園に準決勝で敗れたものの、2季連続で滋賀4強入りを果たした。
今夏の滋賀県大会は、2試合連続コールド勝利と順当に勝ち上がると、準決勝は近江に2点リードを許すも、9回表に一挙4点を奪って8対6で逆転勝利。
滋賀学園との決勝戦では、初回に先制を許すも、その裏にすかさず逆転。その後は5投手の継投でリードを守り切り、最終的に6対3で勝利。春夏通じて初めての甲子園出場を決めた。
近年の甲子園では、上位に進出している滋賀県勢。綾羽の戦いぶりにも注目が集まる。
弘前学院聖愛(青森)
青森県の甲子園常連校である青森山田、八戸学院光星を立て続けに破り、4年ぶり3度目の甲子園出場を決めた弘前学院聖愛。特に決勝戦は、9回に一挙5点を奪う大逆転劇を演じた。
2001年に創部した弘前学院聖愛は、これまでに2013年、2021年に夏の甲子園へ出場。昨夏の青森県大会も決勝戦に進出するなど、力を付けてきた。
昨秋の青森県大会は準決勝で青森山田に敗れ、県3位に。東北大会は初戦で仙台育英(宮城)に完封負けし、春の甲子園出場はならず。今春も準決勝で青森山田に屈し、強豪校に上位進出を阻まれていた。
それでも、今夏の青森県大会は初戦から2試合連続コールド勝利で勝ち上がると、準々決勝では八戸工大一に3対2で勝利。準決勝は2度敗れていた青森山田に3対2で白星を掴み、リベンジに成功した。
八戸学院光星との決勝戦では、2点ビハインドの9回表にビッグイニングを作って逆転。最終的に6対5で勝利し、聖地への切符を掴んだ。
甲子園での勝利は2013年夏から遠ざかっているだけに、まずは久しぶりの聖地1勝を掴みたい。
未来富山(富山)
創部8年目にして、春夏通じて初の甲子園出場を果たした未来富山。富山県の通信制高校では、初めての甲子園出場となった。
2018年に開校し、昨夏の富山県大会では準決勝に進出するなど、存在感を示していた未来富山。だが、昨秋の富山県大会は3回戦敗退。今春も3回戦で高岡商に敗れ、今夏はノーシードとなっていた。
それでも今夏は、4試合連続でコールド勝利を収め、準決勝に進出。準決勝は今春の北信越大会優勝の富山第一を相手に6対1と快勝した。
決勝戦は春夏合わせて27回の甲子園出場を誇る高岡商との対戦となったが、3回に一挙6点を奪うなど、乱打戦を展開。最終的に13対7で勝利し、聖地への切符を掴んだ。
高校日本代表候補の最速145キロ左腕・江藤蓮をはじめ、富山大会で打率6割超をマークした2年生捕手の中込大など、注目選手も多い。初の甲子園となるが、戦いぶりに期待が寄せられている。
東大阪大柏原(大阪)
大阪府大会の決勝戦で大阪桐蔭を破り、2011年夏以来2度目の甲子園出場を果たしたのが、東大阪大柏原だ。
前回の甲子園出場時には、石川慎吾(現:ロッテ)を擁し、聖地で1勝を挙げた。以降は甲子園から遠ざかり、近年の大阪府は大阪桐蔭と履正社の2強の様相を呈していた。
昨秋の大阪府大会は大阪学院大に1対9で敗れ、5回戦敗退。今春も準々決勝で履正社に0対4の完封負けを喫するなど、強豪校に上位進出を阻まれていた。
それでも、今夏の大阪府大会は順当に勝ち上がり、準決勝は延長10回タイブレークの末、東海大大阪仰星に勝利。
決勝戦の大阪桐蔭戦では、序盤から4点を先行。7回に4点を奪われて同点に追いつかれたが、延長10回タイブレークの激戦をものにし、14年ぶりの甲子園出場を決めた。
地方大会では、準々決勝から決勝戦まで3試合連続で1点差勝利。大阪府大会で見せた粘り強さを甲子園の舞台でも発揮したいところだ。
豊橋中央(愛知)
激戦区・愛知県で“私学4強”と呼ばれる強豪校に勝利し、春夏通じて初の甲子園出場を決めた豊橋中央。豊橋市の高校としては、74年ぶりの甲子園出場となった。
昨秋は愛知県大会の3回戦で菊華に、今春は2回戦で東邦に敗れるなど、早々に敗退した豊橋中央。今夏はノーシードからのスタートとなったが、順調に勝ち上がった。
準々決勝は杜若の好投手・長塚陽太を攻略し、6対1と快勝。準決勝では春夏合わせて25回の甲子園出場を誇る愛工大名電に4対3で勝利した。
迎えた東邦との決勝戦では、2点リードの9回裏に同点とされたものの、延長11回タイブレークの激戦を制し、聖地への切符を掴んだ。
準々決勝から1人で投げ抜いたエース・高橋大喜地、プロ注目の捕手・松井蓮太朗のバッテリーに加え、3番・花井成次、4番・砂田隆晴は中学時代(愛知豊橋ボーイズ)からのチームメイト。甲子園でどのような戦いを見せるか、注目が集まる。
【了】