2025年6月1日、シマノはオート変速システム「Q’AUTO(クォート)」をリリースした。また、スポーツサイクルブランド「NESTO」より、この「Q’AUTO」を搭載したクロスバイク「AUTOMATE」が同年11月に発売される。
自動で変速&充電、AI学習する「Q’AUTO」
「Q’AUTO」の最大の特徴は、バッテリーを搭載しない通常の自転車でもオート変速を可能にすること。
フリーハブ内部には「速度」「回転数(ケイデンス)」「傾斜」を計測する3つのセンサーがあり、走行状況に関する情報を常時収集。ライディングスタイルやさまざまな路面変化に合わせ、約6,500通りのアルゴリズムパターンからライダーにとって最適なギアを導き出し、自動で変速する。ちなみに、細かい変速に耐えられるよう、ドライブトレインには堅牢で高い耐久性を持つ「リンクグライド」を採用している。
さらにAI学習機能が搭載されているため、別売りのシフトスイッチを利用してギアを手動で変更すれば、即座にフィードバックが提供され、ライダーの好みに応じた変速を行うようになる。
AI学習に必要な時間は最短で20~30分で、距離にして6 kmほど走れば、好みを加味したオリジナルな変速を実現。自転車への愛着が、より一層高まるに違いない。
また、フリーハブ内部に発電機(ダイナモ)を備え、ペダルを回すたびに自ら発電を行う。
バッテリー残量や電池切れを心配することもなく、ライダーはサイクリングに集中できる。
Q’AUTOを搭載したクロスバイク「AUTOMATE」に試乗!
そんな「Q’AUTO」を搭載したクロスバイク「AUTOMATE」を、7月26日(土)27日(日)の2日間にわたって開催されたマウンテンバイクの祭典「シマノバイカーズフェスティバル」で試乗してみることにした。
会場は、長野県諏訪郡富士見町にある「富士見パノラマリゾート」。眼前に八ヶ岳や日本アルプスの山々が広がり、冬場はスキー場として、夏場は本格的なMTBフィールドとして営業を行う。イベント当日は早朝から大勢のバイカーたちで賑わい、お祭りのような様相を見せていた。
同イベントを主催するシマノのブースに足を運ぶと「AUTOMATE」の試乗車が展示されていた。
洗練された印象のスタイリッシュな見た目は、実にスマート。
対応してくれたスタッフによると、完成車としては世界に先駆けて日本で発売されるという。
試乗を申し込み、上り坂を走ってみると、ギアが自動で軽くなった。おもしろい感覚に思わず頬が緩む。ペダリングを邪魔することなくスムーズに変速し、ラクに登り切ることができた。
反対に、軽いままの状態で平らな道を走るとギアは重くなった。自動で変速してくれると、余計なことを考えず、ただただサイクリングに没頭できる。そう実感した。
別売りのシフトスイッチを試してみると、スイッチを軽く押すだけでタイムラグなくギアが変わった。
この感覚は、電動の変速機ならではのもの。普段は機械式の変速機を使用している筆者にとって、とても新鮮だった。しかもワイヤレスだから、ワイヤーが無い分、スッキリしているのが良い。他のワイヤー類も、ほぼフレームの内部に収納されている。
なお、本来は有料のシフトスイッチだが、「AUTOMATE」の発売に合わせて数量限定の無料貸出キャンペーンが実施される。貸出期間内に学習を終えてシフトスイッチを取り外せば、ライダーにとって最適な変速を叶える究極にシンプルな自転車が完成する。
通学や通勤といった“いつもの道”の状況を収集し、なおかつライダーの好みを学習する「Q’AUTO」を搭載したNESTOの「AUTOMATE」は、まさに“相棒”と呼べる存在になりそうだ。
Photo:田中 大介












