千葉県浦安市に2024年6月開業した「1955 東京ベイ by 星野リゾート」。世界初のディズニーランドが誕生した、1955年頃のアメリカの世界観を再現したホテルだ。夢の続きが楽しめると噂のオールドアメリカンなホテルへ、実際に足を運んでみた。
東京ディズニーリゾート至近、1955年頃のアメリカへタイムスリップ
ホテル運行の無料シャトルバスを使い、東京ディズニーリゾートから約30分、新浦安駅から約10分の場所に位置する「1955 東京ベイ by 星野リゾート」。「オールディーズ グッディーズ」がコンセプトで、1955年当時の人々をイメージした装いのスタッフが出迎えてくれる。
ホテルのデザインも1955年頃のアメリカをモチーフにしており、落ち着いた色を大胆に組み合わせた色遣いが特徴だ。ロビーや客室には、当時アメリカで使われていたビンテージ品の家具や小物が置かれ、訪れるゲストを非日常な世界へと誘う。
現在ホテルでは2025年9月15日までの期間、1950年代のカリフォルニアのサーフカルチャーをテーマにした「California Summer Vacation 1955」が開催中。2階ロビーにはサーフボードやクラシックカーなどが置かれ、コンシェルジュデスクはティキバーを模した茅葺風の屋根があしらわれ、リゾート気分を盛り上げてくれる。
エントランス右手には15台の専用タブレットが設置されており、混雑時でもスムーズなチェックインが叶う。チェックアウトはルームキーを回収ボックスに入れるだけで完了するため、慌ただしい朝の時間も節約できる。
家族やグループに嬉しい、全室靴を脱いでくつろげるオーシャンビューの客室
客室は全638室、23タイプ。全室で靴を脱いで過ごせるほか、洗い場付きバスルームを備えているため、小さな子ども連れでも安心して利用できる。
ソファとしてもベッドとしても使える「ゴロゴロ寝台」を備えた客室や、最大6名で宿泊可能な2段ベッド付きの客室など、グループの構成に合わせて客室を選べるのも特徴だ。
壁にディスプレイされたレコードはトレイになっており、取り外してゴロゴロ寝台の上に置いてテーブルのように使うこともできる。夜は寝具を敷いて、ベッドにして眠れるなど、ニーズに合わせて使い分けられるのが嬉しい。
また、ほとんどの客室が東京湾を望むオーシャンビュー。ベッドに寝転ぶと、まるで海に浮かんでいるかのような気分になる。
宿泊前後に使えるもう1つの部屋「2nd Room」が便利
このホテルの大きな特徴の1つが、宿泊者が自由に過ごせる「2nd Room」があること。早朝5時からのプリチェックイン手続き後から、チェックアウト日の15時まで利用できるパブリックスペースだ。
「2nd Room」には、ミッドセンチュリーデザインのテーブル席のほか、グループ席、靴を脱いでくつろげるリラックススペースなどが備えられている。
いたるところにコンセントが設けられているので、スマホを充電したり、タブレットで動画を見たり、パソコン仕事をしたりと、思い思いの時間を過ごせる。
ゲストから人気が高いのが、カーテン付きでフルフラットになった半個室スペース。早朝に到着した人が荷物を預け、パーク開園まで仮眠を取ったり、チェックアウト後に飛行機や新幹線の時間まで寛いだりするのにとても良さそうだ。
人目を気にせず荷物整理や身支度をしたり、仲間と語り合ったりと、まるで自室のようにリラックスして過ごせるスペースだ。
そして開業1周年を迎えた今年の6月、新たに半個室が3室増設されたほか、「キッズスペース」も新設された。側面が本棚になったすべり台や、ビンテージの木馬などが置かれ、子どもたちが思い思いに遊ぶことができる。
キッズスペースの横には、乳幼児やキッズ用アメニティを完備。調乳用ポットや補助便座、バスチェアやおむつ、子ども用パジャマや歯ブラシ、スリッパなどが備えられている。子連れの手荷物負担を軽減してくれる、ありがたいサービスだ。
「2nd Room」には軽食やお菓子、お酒などを24時間いつでも購入できる「Food & Drink Station」もある。
サービスカウンターには電子レンジとトースター、ウォーターサーバーや紙コップ、カトラリーなどがあり、「Food &Drink Staiton」で買ったものを食べる際に便利だ。
夜遅・朝早もOK! アメリカンダイナーのようなオーシャンビューダイニング
テーマパーク旅では、食事の時間が不規則になりがち。そんなニーズに応えるため、館内には柔軟な食の選択肢が用意されている。
1955年当時のダイナーをイメージした「Cafeteria」は、18時から23時まで営業しており、パーク帰りでも立ち寄れる。「すき焼き牛丼」(1,500円)といった丼ものから、各500円のホットデリ・コールドデリ、おまかせデリ5種と選べるドリンク2種がセットになった「デリドリンクセット」(3,300円)など、シーンに合わせて使いやすいメニュー展開だ。
「California Summer Vacation 1955」開催中の2025年9月15日までの期間は、約200グラムものオリジナルビーフソーセージを使用した「GIANT Beef Dog」(1,600円)などの限定メニューも提供されている。時間の移ろいとともに表情を変えるビーチサイドの風景をモチーフにした3種のドリンク「サニーミントシェイク」(900円)、「サンセットラムティー」(900円)、「ムーン・マルガリータ」(900円)とともに味わいたい。
限定メニュー4品はテイクアウトも可能。期間限定でライトアップされている、3階のオーシャンビューテラスで味わうのもいいだろう。
甘いもの好きなら、1日20個限定の「1955 Tokyo Bay 1st Anniversary Cake」もおすすめ。オレンジの果肉入りカスタードクリームを真ん中に入れて仕上げた、オレンジピールを練り込んだ自家製のシフォンケーキで、9月15日までの期間限定で味わえる。
朝食は朝6時から営業する「Restaurant」での、和洋ビュッフェ(大人1人2,500円)。ご飯やそのお供、みそ汁、焼き魚などの和食から、パンやスクランブルエッグ、フルーツやソフトクリームなど種類豊富だ。
注目はライブキッチンスタイルの料理。フレンチトーストやアメリカで親しまれているホットサンドのルーベンサンド、海鮮がのった海宝丼は、出来立てが提供されている。
ホテル内にはランドリーサービスや、ロッカールームなど、便利なサービスや施設がそろう。
館内で流れる音楽も時間帯によって変化し、朝はカントリー、夜はジャズやロックンロールなどが楽しめる同ホテル。テーマパークを出た後も、まるで一つのエリアにいるかのような余韻に浸りながら滞在できるのが魅力だ。
1955 東京ベイ by 星野リゾート
住所: 千葉県浦安市日の出7-2-3
アクセス: JR京葉線「新浦安駅」からバスで約10分(予約不要の無料シャトルバスあり)
東京ディズニーリゾートから無料シャトルバスで約30分(予約不要)
宿泊料金: ゴロゴロ寝台付 スーペリア 2名1室利用時1名あたり11,000円~(食事なし)
スーペリアファミリー 2名1室利用時1名あたり11,000円~(食事なし)
ゴロゴロ寝台付 デラックスコーナー 2名1室利用時1名あたり12,000円~(食事なし)
取材協力:星野リゾート