去る6月6日・7日の2日間、「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」の「大阪ヘルスケアパビリオン」において、J:COMによるステージイベント「音・食・まちのチカラ!J:COM SPECIAL LIVE」が開催されました。イベントでは地域PRやライブ、ダンスショーなどの多彩なコンテンツが展開されたほか、キッチンカーによる食の提供も行われ、多くの来場者で賑わっていました。

ここではそのうち、地元の高校生が参加した軽音フェスティバルや、大阪出身のジャズシンガーである綾戸智恵さんのスペシャルライブが行われた6月7日のステージの様子をお届けします。

  • 「音・食・まちのチカラ!J:COM SPECIAL LIVE」の会場風景

    「音・食・まちのチカラ!J:COM SPECIAL LIVE」の会場風景

大阪ヘルスケアパビリオンから生放送で大阪の魅力を発信

今回のイベントは、大阪府・市が出展する「大阪ヘルスケアパビリオン」内の「リボーンステージ」において開催され、漫才コンビ・なすなかにしの2人がMCとして多彩なゲストとともにステージを盛り上げました。一部のプログラムはJ:COMチャンネルの特別番組「かも~ん!大阪・関西万博!~大阪ヘルスケアパビリオンから500分LIVE~」で生中継が行われ、放送エリア(J:COM関西)では会場の様子をリアルタイムで楽しむことが可能でした。

イベント2日目となるこの日のステージは、大阪を拠点に活動する和太鼓 疾風(KAZE)の演奏により幕開け。ハッピ姿でバチを両手に持った奏者たちによるダイナミックで力強い演奏に来場者は大喜びで、会場近くを通りがかった人が足を止めて聞き入っている姿も数多く見られました。

  • 和太鼓 疾風のステージ1
  • 和太鼓 疾風のステージ2
  • 和太鼓 疾風のステージ3

    和太鼓 疾風(KAZE)の演奏

演奏が終わったあと、タレントの横山由依さん、2025年日本国際博覧会大阪パビリオン出展総括課長の山縣敦子さんがゲストとして登壇。山縣さんは「大阪はものづくりの街。東洋のマンチェスターと呼ばれていたこともあり、世界に誇る商品を作っている企業も多い。(パビリオンでは)その魅力を伝えていきたい」とアピールしていました。

  • なすなかにしの2人

    MCを務めたなすなかにしの那須晃行さんと中西茂樹さん

  • 横山由依さん

    ゲストの横山由依さん

  • 大阪パビリオン出展総括課長の山縣敦子さん

    同じくゲストの2025年日本国際博覧会大阪パビリオン出展総括課長、山縣敦子さん

  • 横山さんと山縣さん

    横山さんと山縣さん

続いてパビリオン内の中継に移り、お笑い芸人の代走みつくにさんが会場スクリーンに登場。1970年の大阪万博で展示されて人気を呼んだ「人間洗濯機」を株式会社サイエンスが独自技術で実現した「ミライ人間洗濯機」や、iPS細胞を培養して作った心筋シートなど再生医療をテーマにした「iPS Cells for the future」、未来の大阪を舞台に人生ゲームを大迫力の映像で楽しめるアトラクション「人生ゲーム REBORN in 2050」など、注目のブースを紹介しました。

  • 代走みつくにさん

    パビリオン館内の展示を紹介する代走みつくにさん

万博の目玉の一つにもなっている「大屋根リング」からは、ものまねで人気のくわがた心さんが中継で登場してリングの上にいる人に直撃インタビューを実施。「まだ(万博会場に)来たばかりだが、知らない国のパビリオンなどをいろいろ見つけて行ってみたい」など来場者の声を届けていました。

  • 大屋根リング

    来場者で賑わっていた大屋根リング

  • くわがた心さん

    大屋根リングからレポートする、くわがた心さん

ちなみにゲストのうち、横山さんはすでにインドネシアのパビリオンを訪れたそうで「インドネシアの工芸品や植物が展示されていたり、街並みがプロジェクションマッピングで再現されていたりしてすごく素敵でした」とのこと。「パビリオンに行くと海外に行ってみたくなりますね」という横山さんの感想に、ステージ上の出演者たちも大きく頷いていました。

ステージでは、このあとも「大阪イノベーション」をテーマに、座った人の将来の疾病リスクが予測できるサラヤ株式会社および株式会社LAiFによる未来型チェア「健康タイムマシン」や、心地よい光や音でリラックスできる株式会社Lean on Meのセンサリールーム、妊娠初期から臨月までを疑似体験できるBABY JOB株式会社の妊婦体験システム「MommyTummy」などの展示物が紹介されました。

  • 妊婦体験に挑戦する中西さん

    妊婦体験に挑戦する中西さん。徐々にお腹が大きくなり、中で赤ちゃんがお腹を蹴る様子もリアルに体験できることに驚いた表情でした

  • ステージ上から手を振る出演者

    出演者がステージに勢ぞろい

キッチンカーで大阪産(もん)に舌鼓!

ここでイベントは昼の休憩になります。

その休憩時間に来場者で賑わっていたのが、「大阪産(もん)料理 空」、「大阪産(もん)名品の会」、「れいわ水産」によるキッチンカーです。かき氷やうなぎ料理などのフード、地酒やワイン、ラムネなどのドリンクが販売されており、大阪府内で生産された農林水産物を使った名品の数々を味わうことが可能でした。

  • キッチンカー

    会場にはキッチンカーがオリジナルメニューを提供していました

筆者はこのうち、れいわ水産のオーガニックな養殖うなぎを使った「美陵鰻丼 半身」を実食してみました。ハーフカットした半身ながらボリュームたっぷりで、見た目にも食べ応えがありそう。実際に口に運んでみると、身がふっくらと厚く、ふんわりした食感ながら歯応えもあってとても美味しい! 臭みがなく脂っぽさも控えめであっさりとした味わいなので、ご飯と一緒にいくらでもお腹に入っていきそうでした。

  • 美陵鰻丼 半身

    「美陵鰻丼 半身」は、身がふっくらして食べ応え十分。オーガニックにこだわって養殖しているそうで、臭みや余分な脂がなく、あっさりとした味わいが特徴でした

れいわ水産代表取締役の田川裕二さんによると、「美陵鰻」は抗生剤や成長促進剤を一切使用せず、完全無投薬で育てているのが特徴。さらに餌にこだわり、水質管理を徹底して品質を高めているそうです。今回のキッチンカーでは、蒲焼きのほか、白焼きや肝焼きも提供していましたが、タレなどで誤魔化さず素材そのものの味で勝負していると自負していました。

ちなみに同社がキッチンカーで販売するのは今回が初めて。通常はミシュラン店を含む一流料理店に卸したり、公式サイトでのオンライン販売を行ったりしているとのこと。気になる方はチェックしてみてください。

パワフルな高校軽音フェスティバルで会場は大盛り上がり!

昼の休憩が終わって最初のプログラムが、「J:COM Presents 高校軽音フェスティバル」。これは全国高等学校軽音フェスティバルに出場経験のある大阪府の高校生バンドが多数参加したステージで、万博のテーマである「いのち輝く未来社会」を意識したパフォーマンスが繰り広げられました。

選曲や演奏スタイルはさまざまで、レディー・ガガの「バッド・ロマンス」を11人の大人数でエネルギッシュに表現したバンドもあれば、Mrs. GREEN APPLEの難曲「僕のこと」に挑戦してみごとに演奏しきったバンド、八代亜紀の代表曲の一つ「舟唄」をしみじみと歌い上げたバンドも。

  • 参加バンド1
  • 参加バンド2

    さまざまなバンドがそれぞれのスタイルでパフォーマンスを披露します

そうしたなか、大阪府立桜塚高等学校はオリジナルの大阪ヘルスケアパビリオンテーマソング「ミライ完了進行形」を披露。同曲は、完了している未来がこの先もどんどん続いていくというメッセージが込められているとのこと。演奏後、バンドのメンバーは「これからもオリジナル曲をたくさん作って、このような場で演奏できたら」と意欲を示していました。

  • 桜塚高校軽音部

    大阪ヘルスケアパビリオンテーマソング「ミライ完了進行形」を演奏した桜塚高校軽音部

このほかにも、幅広い世代に親しまれている楽曲や、バンドのメンバーが作詞・作曲したオリジナル曲が次々と披露され、会場は大盛り上がり。客席からは惜しみない拍手と歓声が送られました。

  • 参加バンド3

綾戸智恵さんが名曲の数々を歌い上げる

2日間に及ぶイベントのラストを締めくくるプログラムとなったのが、大阪出身のジャズシンガー、綾戸智恵さんによるスペシャルLIVEです。

  • 綾戸智恵さん1

    綾戸智恵さん

登場するなり、ジャズのスタンダード曲「ルート66」を軽快に歌い上げた綾戸さんは、「やっと“おおきに”としゃべれる場所に戻ってまいりました。大阪やったら言葉の壁がないので、しゃべり始めたら3時間くらいすぐだと思う。なるべく努力してしゃべらないよう歌いたいと思います」と語り、会場は笑いの渦に。

続いて最新アルバム「Hana Uta」に収録されている「Let Me Try Again」を弾き語ったあと、1970年の大阪万博で展示された太陽の塔を思い出すという「Sunny」をピアノの音にのせて客席に届け、会場に歓声と拍手が響き渡りました。

前回の大阪万博は母親に連れられてきたという綾戸さんは、その頃の思い出話を語ったあと、母親が好きだったというエルトン・ジョンの名曲「Your Song」を披露。さらに「これまで過去のことを振り返ることなく前へ前へと前進してきましたが、2度目の大阪万博は私を1回目の1970年に引き戻してくれました。前回は母に連れられてきましたが、今回は息子とともに来ています。その息子が子どもの頃に言ってくれた言葉をもとに書いたのがこの曲」と振り返り、「Get into my life」を美しく優しい声で歌い上げました。

  • 綾戸智恵さん2

    綾戸さんは1970年の大阪万博にも来場したそうです

最後にアンコールとして、綾戸さんの“人生を変えた曲”ともいえる名曲「テネシー・ワルツ」を披露。拍手と歓声に手を振って応える綾戸さんの笑顔が印象的でした。

  • 綾戸智恵さん3

    ステージから手を振って応える綾戸さん