カープが補強する!? 広島、トレード獲得候補になり得る選手6人。他球団…

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 昨季はシーズン後半に失速し、リーグ優勝を逃した広島東洋カープ。上位進出を狙う2025年シーズンも、Aクラス争いを繰り広げている。王座奪還のため、シーズン後半に向けてさらなる戦力補強も考えられるだろう。そこで今回は、トレード市場で広島の獲得候補になり得る選手を紹介したい。(※今季成績は7月14日時点)

富山凌雅

・投打:左投左打

・身長/体重:178cm/88kg

・生年月日:1997年5月3日

・経歴:九州国際大付高 - トヨタ自動車

・ドラフト:2018年ドラフト4位

 

 2021年には51試合に登板した富山凌雅。だが、近年は左肘の手術を受けるなど、苦しいシーズンを過ごしている。

 

 トヨタ自動車から2018年ドラフト4位でオリックス・バファローズに入団した富山。プロ3年目の2021年には自身初の開幕一軍スタートを切り、ブルペンの一角に定着。同年は51試合に登板し、2勝1敗20ホールド、防御率2.72と飛躍を遂げた。

 

 

 しかし、翌2022年は8試合の一軍登板にとどまり、10月には左肘の側副靱帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を実施。2023年は育成選手としてリハビリに専念した。

 

 昨季の開幕前に支配下復帰し、2シーズンぶりに一軍登板。16試合に登板し、3ホールド、防御率3.27を記録した。

 

 今季は完全復活が期待されたが、現時点で一軍登板は5試合にとどまっており、ファームを主戦場としている。

 

 広島では黒原拓未が長期離脱し、塹江敦哉も二軍調整となるなど、中継ぎ左腕がやや不足している。一軍実績のある富山に白羽の矢が立つ可能性もありそうだ。

松本航

・投打:右投右打

・身長/体重:176cm/88kg

・生年月日:1996年11月28日

・経歴:明石商 - 日本体育大

・ドラフト:2018年ドラフト1位

 

 2021年には規定投球回をクリアし、2桁10勝を挙げた松本航。だが、今季は開幕から出遅れ、ここまで一軍登板なしとチームでは厳しい立ち位置となっている。

 

 日本体育大から2018年ドラフト1位で埼玉西武ライオンズに入団。ルーキーイヤーから16試合に登板し、7勝4敗、防御率4.54を記録した。

 

 

 プロ3年目の2021年にはシーズンを通して先発ローテーションを回り、28試合登板、10勝8敗、防御率3.79の好成績をマーク。

 

 その後も先発で一定の成績を残していたが、昨季はシーズン途中からリリーフに配置転換となった。同年は34試合登板、1勝9敗6ホールド、防御率3.93。

 

 プロ7年目の今季は右肩のコンディション不良で出遅れが、二軍では主に先発として12試合に登板し、4勝1敗、防御率2.24の好成績を残している。

 

 広島東洋カープは森下暢仁、大瀬良大地、床田寛樹など一軍の先発陣は充実しているが、二軍の先発陣はやや不足気味。故障者の発生時に備え、先発投手の層を厚くしておきたいところだ。

茶野篤政

・投打:右投左打

・身長/体重:175cm/80kg

・生年月日:1999年8月4日

・経歴:中京学院大中京高 - 名古屋商科大 - 四国・徳島

・ドラフト:2022年育成選手ドラフト4位

 

 ルーキーイヤーには開幕スタメンに抜擢され、91試合に出場した茶野篤政。俊足が持ち味の外野手だが、プロ1年目以降は一軍での出番が限られている。

 

 四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックスから2022年育成選手ドラフト4位でオリックス・バファローズに入団。

 

 

 ルーキーイヤーはオープン戦から結果を残し、開幕前に支配下に昇格。NPB史上初となる育成新人選手での開幕スタメン出場となった。同年は最終的に91試合に出場し、打率.237、1本塁打、23打点、7盗塁を記録。

 

 だが、プロ2年目の昨季はわずか16試合の一軍出場と出番を大きく減らした。プロ3年目の今季は二軍で71試合出場、打率.307、13打点、17盗塁と好成績を収めているが、一軍では出番に恵まれていない。

 

 広島では秋山翔吾、野間峻祥など、30代中盤を迎えている選手が多い。センターをこなせる外野手は強化ポイントとなるだけに、獲得を狙いたい存在だ。

堀瑞輝"

・投打:左投左打

・身長/体重:177cm/89kg

・生年月日:1998年5月10日

・経歴:広島新庄高

・ドラフト:2016年ドラフト1位

 

 2021年には最優秀中継ぎ投手に輝いた堀瑞輝。近年は不本意なシーズンを過ごしているが、今季は復調を予感させている。

 

 広島新庄高では2年連続で夏の甲子園に出場し、3年時には高校日本代表に選出。2016年ドラフト1位で北海道日本ハムファイターズに入団した。

 

 

 高卒1年目から一軍の舞台を経験すると、2019年にはオープナーなど、様々な役割をこなして53試合に登板した。

 

 以降はリリーフに専念し、2021年には60試合登板、3勝2敗39ホールド、防御率2.36の活躍で最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得。

 

 ところが、翌2022年は左肩痛に苦しみ、防御率5点台と大きく成績を落とした。昨季は10試合の登板にとどまり、防御率8.64と低調な結果に。

 

 今季は一軍でこそ2試合登板、防御率16.20と苦しんでいるが、二軍では20試合の登板で2勝2セーブ、防御率1.86の好成績を残している。

 

 広島東洋カープにとっては地元出身の選手でもあり、獲得を狙いたい存在だ。

鵜飼航丞

・投打:右投右打

・身長/体重:183cm/100kg

・生年月日:1999年5月30日

・経歴:中京大中京高 - 駒沢大

・ドラフト:2021年ドラフト2位

 

 チーム本塁打数はリーグワーストと長打力不足が課題となる広島東洋カープ。長打力が魅力の鵜飼航丞は補強ポイントに合致する選手の1人だ。

 

 駒沢大時代には強打の外野手として高い評価を受け、2021年ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団。ルーキーイヤーから開幕一軍入りし、同年は59試合の出場で、打率.206、4本塁打、16打点を記録した。

 

 

 しかし、翌2023年は、41試合の一軍出場にとどまり、打率.143、3本塁打、5打点と低迷。昨季は二軍でも打率.212と寂しい数字が並び、苦しいシーズンが続いた。

 

 プロ4年目の今季は二軍で好成績を残し、5月5日に一軍昇格したが、13試合の出場で打率.167(30打数5安打)に終わり、再び二軍調整に。それでも、二軍では打率.288、5本塁打、31打点をマークしている。

 

 徐々に厳しい立場となりつつあり、トレード移籍の可能性も否めない。環境の変化を機に飛躍を遂げるケースもあるだけに、面白い存在となりそうだ。

上原健太

・投打:左投左打

・身長/体重:191cm/100kg

・生年月日:1994年3月29日

・経歴:広陵高 - 明治大

・ドラフト:2015年ドラフト1位

 

 ドラフト1位入団も、チームでは厳しい立場に置かれている上原健太。トレード移籍の可能性もあり得る状況だ。

 

 広陵高、明治大を経て、2015年ドラフト1位で北海道日本ハムファイターズに入団。ルーキーイヤーから一軍デビューし、プロ3年目の2018年には10試合の登板で4勝0敗、防御率3.13と飛躍の足掛かりを作った。

 

 

 しかし、その後は伸び悩み、苦しいシーズンが続いた。それでも、2022年には先発、中継ぎの両輪で自己最多の25試合に登板すると、翌2023年は19試合(101回1/3)を投げ、4勝7敗、防御率2.75の好成績をマーク。

 

 真価が問われた昨季だったが、7試合登板、0勝5敗、防御率9.24と低迷し、シーズン後半はファームが主戦場となった。プロ10年目の今季は、現時点で一軍登板はわずか3試合にとどまっている。

 

 広島では昨季53試合に登板した黒原拓未が長期離脱するなど、左のリリーフは強化ポイントに。上原にとっても高校時代を過ごした場所であり、移籍はチャンスとなるだろう。

 

 

【了】