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レギュラーシーズンの半分以上を経過した2025年のプロ野球。今季も各球団で新戦力が台頭し、ブレイクを果たしている若手選手も多い。一方で、実績十分の選手が成績不振に苦しみ、ファーム降格となった例もある。ここでは、今季にまさかの二軍落ちを経験した大物選手を紹介したい。
中田翔
・投打:右投右打
・身長/体重:184cm/107kg
・生年月日:1989年4月22日
・経歴:大阪桐蔭高
・ドラフト:2007年高校生ドラフト1巡目
正念場のシーズンを迎えているのが、中日ドラゴンズでプレーする中田翔である。
大阪桐蔭高時代から超高校級のスラッガーとして評価され、ドラフト会議では4球団が1位指名。抽選の末に北海道日本ハムファイターズへの入団が決定した。
ルーキーイヤーから一軍での出場機会を得ると。2011年にはレギュラーの座を獲得。2014年には打率.269、27本塁打、100打点をマークし。打点王のタイトルを獲得した。
さらに、翌2015年には30本塁打を放ち、2016年には2度目の打点王(110打点)を戴冠。不動の4番打者としてチームを牽引した。
その後、2021年のシーズン途中に無償トレードで読売ジャイアンツに移籍。3シーズン過ごしたのち、2024年から中日の一員となった。
しかし、昨季は62試合出場でわずか4本塁打に終わると、今季は開幕直後こそ結果を残していたが、状態を落として5月13日に二軍降格。ファームでも調子を取り戻せていない。
二軍戦で持ち味のパワーを発揮し、再び一軍の戦力となりたい。
ロベルト・オスナ
・投打:右投右打
・身長/体重:188cm/104kg
・生年月日:1995年2月7日
・経歴:ホセマリアモレロスパボン高 - ブルージェイズ - アストロズ
今季はセーブシチュエーションでの失点が目立つロベルト・オスナも、まさかの二軍落ちを経験している。
2015年にトロント・ブルージェイズでメジャーデビューを果たすと、同年途中から抑え投手として活躍。ヒューストン・アストロズでプレーした2019年には38セーブを挙げ、最多セーブのタイトルに輝いた。
MLB通算314試合登板、155セーブの実績を引っさげ、2022年6月に千葉ロッテマリーンズへ加入。同年は途中加入ながら29試合に登板し、防御率0.91と抜群の安定感を誇った。
翌2023年からは福岡ソフトバンクホークスに活躍の場を移すと、不動のクローザーとして君臨。49試合登板、3勝2敗26セーブ12ホールド、防御率0.92と圧巻の数字を残した。
ところが昨季は、39試合登板で防御率3.76と苦しむと、今季も不安定な投球が続き、6月19日に登録抹消となった。
ファーム降格後はいまだに登板がなく、一軍復帰は不透明な状況が続いている。
坂本勇人
・投打:右投右打
・身長/体重:186cm/86kg
・生年月日:1988年12月14日
・経歴:光星学院高
・ドラフト:2006年高校生ドラフト1巡目
長年にわたって読売ジャイアンツを支えている坂本勇人だが、今季は打撃不振による二軍降格を経験した。
光星学院高から高校生ドラフト1巡目で巨人に入団し、高卒2年目に早くもショートのレギュラーを獲得。全144試合に出場し、打率.257、8本塁打の成績を残した。
2009年には初の打率3割をクリアし、2010年にはキャリア初の30本塁打(31本)を記録するなど、長打力も向上。守備面の安定感も光り、球界を代表する遊撃手として君臨した。
さらに、2016年には首位打者(.344)に輝くと、2019年は打率.319、40本塁打、94打点と傑出の数字を残し、最優秀選手(MVP)に選出された。
しかし、近年は故障に苦しむシーズンが増えると、開幕から三塁のポジションを守った昨季は、109試合出場で打率.238(規定未満)、7本塁打、34打点と低迷した。
迎えた今シーズンは、開幕から不調が続き、4月15日に一軍登録を抹消。その後は復帰を果たすも、5月12日に再び二軍落ちを経験した。
それでも、交流戦期間に再昇格後は、復調の気配を見せている。いち早く本来の打棒を取り戻し、再び不動のレギュラーとして輝きたい。
中村奨吾
・投打:右投右打
・身長/体重:180cm/86kg
・生年月日:1992年5月28日
・経歴:天理高 - 早稲田大
・ドラフト:2014年ドラフト1位
近年の打撃不振から抜け出せていない中村奨吾。現状のままでは、キャリア最低の出場試合数にとどまる可能性が高い。
天理高から早稲田大に進学し、大学日本代表にも選出。走攻守三拍子揃った内野手として高く評価され、ドラフト1位で千葉ロッテマリーンズに入団した。
ルーキーイヤーから111試合に出場すると、プロ4年目の2018年には全試合出場を達成。同年は自己最高となる打率.284、39盗塁の好成績を残した。
その後も不動のレギュラーとしてチームを支えた中村奨。2021年には全143試合出場、打率.283、9本塁打、12盗塁をマークし、二塁手部門のベストナインとゴールデングラブ賞のW受賞を果たした。
しかし、2023年は2桁11本塁打を放つも、打率.220と低迷。昨季も120試合に出場したが、打率.234に終わった。
さらに今季は、極度の打撃不振に陥り、5月6日に約3年ぶりとなる一軍登録を抹消。以降はファーム暮らしが続いている。
二軍戦では結果を残しているだけに、状態をキープして低迷するチームの起爆剤となりたい。
木浪聖也
・投打:右投左打
・身長/体重:179cm/81kg
・生年月日:1994年6月15日
・経歴:青森山田高 - 亜細亜大 - ホンダ
・ドラフト:2018年ドラフト3位
2023年のリーグ優勝・日本一に貢献した木浪聖也だが、今季は昨季以上の不振に苦しんでいる状況だ。
青森山田高、亜細亜大、社会人野球のホンダを経て、ドラフト3位で阪神タイガースに入団。ルーキーイヤーから開幕スタメンの座をつかんだ。
同年は遊撃のポジションで積極的に起用され、113試合に出場。打率.262(規定未満)、4本塁打の成績を残した。
その後はレギュラー定着に至っていなかったが、2023年に正遊撃手として初めて規定打席をクリア。同年は127試合出場、打率.267をマークし、ベストナインとゴールデングラブ賞を戴冠。チームのリーグ優勝・日本一に大きく貢献した。
しかし昨季は、116試合に出場したものの、打率.214と低迷。今季は攻守に精彩を欠く場面が目立ち、6月20日に登録抹消となった。
現在はファーム調整を続けている木浪。打撃の状態を上げ、まずは一軍再昇格を掴みたい。
山﨑康晃
打:右投左打
・投打:右投右打
・身長/体重:179cm/88kg
・生年月日:1992年10月2日
・経歴:帝京高 - 亜細亜大
・ドラフト:2014年ドラフト1位
近年は悔しいシーズンが続いている山﨑康晃。新たな役割での復活も目論んでいる。
2014年ドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団し、ルーキーイヤーから抑えの役割に抜擢。同年は58試合登板で37セーブ、防御率1.92をマークし、新人王に輝いた。
その後も不動のクローザーとして君臨し、入団から5年連続30セーブ以上を記録。2018年からは2年連続で最多セーブのタイトルを受賞した。
しかし、勤続疲労の影響もあってか2020年は40試合登板、防御率5.68と大きく低迷。クローザーの座を明け渡してしまった。
2022年には56試合に登板し、37セーブ、防御率1.33をマークし、復活を果たしたかに思えたが、その後は再び成績を落とした。
昨季は勝ちパターン以外での起用も増加し、自己最小の38試合登板にとどまった山﨑。
今季は重要な場面での失点も目立ち、5月29日に登録抹消。ファーム降格後は先発にも挑戦している。再び一軍の戦力になるために、あらゆる形で復活を目指す。
【了】