1.5軍脱却へ…中日で一軍定着を目指す選手6人。井上監督へアピールしたい選…

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 たとえファームで好成績を残していても、一軍で結果を残すことは容易ではないのがプロ野球の世界だ。中日ドラゴンズにも一軍で出場機会を獲得しながら、レギュラー定着には至っていない選手がいる。そこで今回は、中日で一軍定着を目指している選手を取り上げる。(今季成績は7月2日時点)

根尾昂

・投打:右投左打

・身長/体重:177cm/85kg

・生年月日:2000年4月19日

・経歴:大阪桐蔭高

・ドラフト:2018年ドラフト1位

 

 崖っぷちからの覚醒が期待されていた根尾昂だが、今季の成績も芳しくない状態が続いている。

 

 大阪桐蔭高では春夏連覇の原動力として大活躍。進路に大きな注目が集まった中、2018年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団し、将来の主力としての活躍を望まれていた。

 

 

 しかし、プロ入り後は打撃で苦しむシーズンが続いた。2019年に2試合、2020年に9試合出場するも、2シーズン合計での安打は2本。2021年にプロ初アーチを飾ったが、本格覚醒とはならなかった。

 

 そんな中、2022年シーズン途中に投手転向を決断。翌2023年は2試合の登板で防御率0.71を記録したものの、昨季は結果を残せなかった。

 

 今季も一軍では打ち込まれており、防御率は7点台に沈んでいる。ただ、ファームでは6月中旬から失点する試合も見られているが、防御率は2点台前半の数字を残している。

 

 ドラフト1位入団という大きな期待を背負っているだけに、今後の巻き返しが待たれる。

土田龍空

・投打:右投左打

・身長/体重:180cm/80kg

・生年月日:2002年12月30日

・経歴:近江高

・ドラフト:2020年ドラフト3位

 

 2022年のような輝きを取り戻したいのが、高卒5年目の土田龍空だ。

 

 堅実な守備に加え、高校通算30本塁打の実績もあり、近江高時代から注目されていた土田。中日ドラゴンズが2020年ドラフト3位で指名し、高卒でのプロ入りを果たした。

 

 

 プロ2年目の2022年には早くも一軍での出場機会を増やし、62試合に出場。打率.248と将来性を感じさせる働きを見せ、遊撃のレギュラーを掴んだかに思えた。

 

 しかし、翌2023年は出場試合数こそ114に伸ばしたが、打率.187と大不振。立場が脅かされる状態となり、昨季は村松開人にスタメンを譲る試合も増えていた。

 

 今季は開幕一軍入りを逃したものの、ファームでは4月下旬まで打率3割超えの成績を残し、4月25日に一軍昇格。村松の故障も重なっての昇格だったが、12試合の出場で打率.143と結果を残せなかった。

 

 5月12日に降格となって以降は、ファームでも徐々に打率が低下。現在は2割台前半まで落ちている。

 

 打撃面を改善しなければ、今後の立場も危ぶまれてくる状況だ。

石川昂弥

・投打:右投右打

・身長/体重:186cm/100kg

・生年月日:2001年6月22日

・経歴:東邦高

・ドラフト:2019年ドラフト1位

 

 開幕から4番を任されていた石川昂弥だが、今季はプロ入り後もっとも苦しんでいるシーズンと言えるだろう。

 

 愛知の名門・東邦高から、2019年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。ルーキーイヤーの2020年はファームでの実戦を重ね、同年は一軍でも14試合に出場した。

 

 

 2022年に一軍でプロ初ホームランを放ち、37試合の出場で5本塁打を記録。また、2023年には一軍定着を果たし、121試合に出場。同年は13本塁打をマークし、主軸として存在感を示した。

 

 昨季は本塁打数こそ減少したものの、打率は前年の.242から.272に上昇。井上一樹新監督のもと、今季のブレイクが期待されていた。

 

 ところが、開幕から4番で起用され続けたものの、これまでにないほどの不振に陥った石川。一軍はおろか、二軍でも打席数を重ねながら1本塁打に沈んでおり、大きな壁にぶつかっている状況だ。

ブライト健太

・投打:右投右打

・身長/体重:184cm/92kg

・生年月日:1999年5月7日

・経歴:葛飾野高 - 上武大

・ドラフト:2021年ドラフト1位

 

 長打力を発揮したいブライト健太も、一軍定着には至っていない。

 

 葛飾野高では甲子園出場こそならずも、高校通算38本塁打をマーク。また、上武大に進学すると4年時にブレイクを果たし、大学選手権で大活躍を見せた。その後、2021年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団した。

 

 

 新人年は故障が続いたこともあり、二軍での出番も限定的だったブライト。それでも、プロ2年目はファームで打率.309を残し、一軍デビューも飾った。

 

 昨季は一軍で35試合に出場し、打率.239、2本塁打、3打点をマーク。スタメン出場は多くなかったが、代打で結果を残した。

 

 なんとしても結果がほしい今季、一軍に帯同する期間は長くなっているものの、スタメン出場は限定的。一方、ファームでは3割台後半の打率を記録しており、あとは一軍で結果を出すだけである。

鵜飼航丞

・投打:右投右打

・身長/体重:183cm/100kg

・生年月日:1999年5月30日

・経歴:中京大中京高 - 駒沢大

・ドラフト:2021年ドラフト2位

 

 本来はクリーンアップに座ってほしい存在の鵜飼航丞だが、一軍では結果を残せない状況が続いている。

 

 中京大中京高を卒業後、 駒沢大に進学。リーグ戦で4試合連続本塁打を放つなど突出した活躍を見せ、2021年ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団した。

 

 

 ルーキーイヤーから一軍で59試合に出場し、打率.206、4本塁打、16打点をマーク。荒削りな部分を見せつつも、確かな長打力を示した。

 

 しかし、翌2023年は飛躍が期待されたが、前年よりも少ない41試合の出場にとどまった。同年も打率.143、3本塁打、5打点と確実性は改善されなかった。

 

 また、昨季はプロ3年目で初のノーアーチに終わり、レギュラーから程遠い立場に立たされていた。

 

 迎えた今季、開幕からファームで安定感のある打撃を披露し続け、5月に一軍昇格。しかし、二軍での勢いが見られないまま低迷を続け、ファームでの再調整となった。

 

 大卒4年目を迎えているだけに、このまま終わるわけにはいかない。

梅野雄吾

・投打:右投右打

・身長/体重:177cm/86kg

・生年月日:1999年1月13日

・経歴:九州産大九州産高

・ドラフト:2016年ドラフト3位

 

 ファームでは圧巻のピッチングを見せている梅野雄吾。一軍定着に向け、もう1度チャンスを掴みたいところだ。

 

 九州産大九州産高で頭角を現し、東京ヤクルトスワローズから2016年ドラフト3位指名を受けてプロ入り。ルーキーイヤーから一軍登板を果たすも、プロ2年目は29試合の登板で防御率7.09と苦しんでいた。

 

 

 それでも、翌2019年は68試合の登板で防御率3.72ながら、30ホールドポイント(2勝3敗28ホールド)を記録。ブルペンを支える存在として、存在感を見せつけていた。

 

 その後は浮き沈みもありながら、一軍での登板機会を確保していた梅野。しかし、2023年はキャリアで2番目に少ない5試合の登板に終わると、同年オフの現役ドラフトで中日ドラゴンズに移籍した。

 

 移籍2年目の今季、二軍では16試合に登板して防御率1.15。一方、一軍では6.14の防御率だが、福岡ソフトバンクホークスに打ち込まれた試合を除けば、決してパフォーマンスは悪くなかった。

 

 アピールを続け、自らの手で一軍昇格を手繰り寄せたい。

 

 

【了】