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たとえファームで好成績を残していても、一軍で結果を残すことは容易ではないのがプロ野球の世界だ。読売ジャイアンツにも一軍で出場機会を獲得しながら、レギュラー定着には至っていない選手がいる。そこで今回は、巨人で一軍定着を目指している選手を取り上げる。(今季成績は6月28日時点)
オコエ瑠偉
・投打:右投右打
・身長/体重:185cm/100kg
・生年月日:1997年7月21日
・経歴:関東第一高
・ドラフト:2015年ドラフト1位
打撃の確実性を高めたいのが、プロ10年目のシーズンを送っているオコエ瑠偉だ。
関東第一高で甲子園に出場し、身体能力の高さで注目を集めた。その後、2015年のドラフト会議で東北楽天ゴールデンイーグルスから1位指名を受けてプロ入り。スター候補と目されていた。
プロ1年目、高卒ルーキーながら51試合に出場。同年は打率.185に沈んだとはいえ、プロ初アーチを飾ったように、大器の片鱗を見せていた。
また、プロ2年目は41試合出場で打率.300を記録し、 プロ3年目以降のブレイクを期待したファンも多くいたはずだ。
しかし、翌年以降は低打率に終わるシーズンが続き、ファーム生活が長くなっていた。そんな中、2022年の現役ドラフトで読売ジャイアンツから指名を受けて移籍した。
昨季は自身初のサヨナラアーチを放つなど、随所に存在感を発揮。だが、今季の外野はトレイ・キャベッジと丸佳浩がレギュラーを務めており、空いているポジションは実質1枠のみ。相当な活躍を見せなければ、スタメン出場も難しい状況だ。
堀田賢慎
・投打:右投右打
・身長/体重:186cm/88kg
・生年月日:2001年5月21日
・経歴:青森山田高
・ドラフト:2019年ドラフト1位
二軍で圧倒的なパフォーマンスを見せているだけに、一軍定着が期待されるのが堀田賢慎だ。
青森山田高では甲子園出場を果たせなかったが、潜在能力の高さを評価された堀田。2019年ドラフト1位で、読売ジャイアンツから指名を受けた。
将来のエースとして期待される中、プロ1年目に右肘内側側副靱帯再建術(通称:トミー・ジョン手術)を受け、一軍登板なし。プロ2年目の2021年も、一軍のマウンドには立てなかった。
そんな中、翌2022年にプロ初登板を果たした。しかし、8試合に登板して2勝3敗、防御率6.29と、安定感に欠ける投球が多く見られていた。
それでも、昨季は一軍で17試合に登板すると、先発・リリーフの両面で貢献。3勝3敗、防御率2.45と大きく飛躍した。
今季も先発とリリーフの両方で投げ続け、ファームでの防御率は1点台をキープ。しかし、一軍では防御率5.48の成績で、結果を残せているとは言い難い。
今月27日に一軍再昇格となったが、どういった役割の中であれ、存在感を発揮したいところだ。
中山礼都
・投打:右投左打
・身長/体重:182cm/82kg
・生年月日:2002年4月12日
・経歴:中京大中京高
・ドラフト:2020年ドラフト3位
レギュラー定着のチャンスを与えられていた中山礼都だが、現状はスタメン定着に至っていない。
中京大中京高から2020年ドラフト3位で読売ジャイアンツに入団。プロ1年目から二軍で打率3割超のバッティングを見せ、将来を期待される存在だった。
翌2022年に一軍初出場を果たすと、50試合に出場して打率.198。打撃成績は目立ったものではなかったが、守備で軽快な動きを見せるなど、ブレイクを予感させていた。
プロ3年目はさらに出場機会を増やし、78試合の出場で打率.239をマーク。そして昨季は出場機会が限られた中、44試合の出場で打率.318と結果を残した。
迎えたプロ5年目、開幕から坂本勇人が不振に陥ったこともあり、スタメンでの起用が増加。絶好のチャンスが巡ってきたものの、打撃・守備の両面で不安定さを露呈し、門脇誠や復帰した坂本にスタメンを譲っている。
今季中に、本格的なブレイクのきっかけを掴めるだろうか。
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佐々木俊輔
・投打:右投左打
・身長/体重:174cm/80kg
・生年月日:1999年11月6日
・経歴:帝京高 - 東洋大 - 日立製作所
・ドラフト:2023年ドラフト3位
一軍と二軍を行き来している佐々木俊輔。阿部慎之助監督からの期待も大きいだけに、もどかしい状況が続いている。
東京の名門・帝京高から東洋大に進学。卒業後は日立製作所に進み、日本選手権での活躍も光っていた。2023年のドラフトでは3位という評価で、読売ジャイアンツから指名を受けた。
ルーキーイヤーとなった昨季は、惜しくも規定打席に到達しなかったが、オープン戦で打率4割をマーク。開幕スタメンを勝ち取り、開幕戦でプロ初ヒットを放つ上々のスタートを切った。
しかし、勢いは長く続かず、夏場以降は出場機会が減少。最終的には59試合の出場で打率.231、6打点にとどまった。一方、ファームでは54試合の出場で.315を記録するなど、確かな力を見せていた。
今季もファームでは結果を残しており、打率3割越えを継続中。だが、一軍では打率0割台の成績で、一軍帯同も長く続いていない。
一軍で結果を残すために、さらなる成長が求められる。
萩尾匡也
・投打:右投右打
・身長/体重:180cm/85kg
・生年月日:2000年12月28日
・経歴:文徳高 - 慶応大
・ドラフト:2022年ドラフト2位
大学時代の実績は十分な萩尾匡也だが、今季はファームでも苦しんでいる。
慶応大では4年秋のリーグ戦で三冠王を獲得。大学球界屈指のスラッガーとして君臨し、2022年ドラフト2位で読売ジャイアンツから指名を受け、入団に至った。
プロ1年目の2023年、一軍では11試合に出場。プロ初ヒットこそ記録したが、16打席で
10三振を喫し、プロの壁に苦しんでいた。それでもファームでは101試合に出場し、打率.283、7本塁打の成績を残していた。
昨季は一軍で56試合に出場し、打率.215。4月にプロ初アーチを飾った場面もあり、プロ1年目に比べて成績も向上した。
勝負のプロ3年目となった今季は開幕一軍を勝ち取るも、4月10日に二軍降格。同27日に再昇格を果たしたが、スタメンを奪うほどの働きはできなかった。
また、6月中旬からファームでの打率も下降気味で、2割前半の状況に陥っている。果たして今季、一軍昇格のチャンスは巡ってくるのだろうか。
馬場皐輔
・投打:右投右打
・身長/体重:180cm/97kg
・生年月日:1995年5月18日
・経歴:仙台育英高 - 仙台大
・ドラフト:2017年ドラフト1位
今季で30歳を迎えた馬場皐輔。馬場もまた、一軍定着を狙いたい1人である。
馬場はアマチュア時代から突出した成績を残しており、ドラフト上位候補と評価されていた。その後、阪神タイガースから2017年ドラフト1位指名を受け、入団を果たした。
入団から2年間は苦しんだ一方、プロ3年目に登板機会が増加。同年は一軍で32試合に登板し、防御率2.08の成績を残した。また、翌2021年はキャリアハイとなる44試合に登板した。
2023年も一定の登板機会を獲得していたが、同年オフに開催された現役ドラフトで読売ジャイアンツに移籍。ドラ1右腕がライバル球団へ移籍することになった。
移籍1年目の昨季はファームで安定した成績を残すも、一軍登板は1試合のみ。また、今季は5月に一軍登板を果たしたが、定着には至っていない状況だ。
年齢的にも立場的にも、一軍での活躍が必須なだけに、今後の奮起が求められている。
【了】