ダイキン工業は6月26日、「梅雨時期における『食あたり』と『熱あたり』に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は6月5日~9日、全国の20代~60代の男女529名を対象にインターネットで実施した。
同社では、熱中症だけではない「熱」による身体的な不調のことを「熱あたり」と定義している。「寝た気がしない」「疲れが取れない」「食欲がわかない」など、主に病院に行かずに体調不良を抱えたままの人は、同社が2025年3月に、47都道府県の20歳以上の男女1万4,100人を対象に実施した調査では、64.6%が該当していることがわかった。
梅雨時期に「食あたり」と「熱あたり」にならないように気を付けているか尋ねたところ、「食あたり」に対しては64.1%が「とても気を付けている」「気を付けている」と回答したのに対し、「熱あたり」を「とても気を付けている」「気を付けている」人はわずか38.6%だった。
梅雨時期の「食あたり」と「熱あたり」それぞれの経験の有無を確認したところ、「食あたり」を経験したことがあると回答した人は全体の13.8%だった。「熱あたり」を経験したことがあると答えた人は全体の21.9%で、食あたりよりも多くなっている。
熱あたり経験者を年代別に見ると、20代~30代が61.8%と多くを占めた。
「熱あたり」を経験したことがある人にその体験を尋ねたところ、「体に熱がたまっている感じがした」「寝付けなかった」「食欲がわかなかった」「だるくなった」「めまいがした」「頭が痛かった」といった症状を訴える声が多かった。
済生会横浜市東部病院 患者支援センター長・谷口英喜氏によると、こうした「寝た気がしない、疲れがとれない、食欲がわかない」といった症状は、「熱あたり」の初期症状で、そのままにしていると「熱中症」と診断されるような症状に進行したり、症状が長く続くことで「夏バテ」につながったりすることもあるという。
熱あたりの初期症状を見逃さず、早めに対処することが大切で「汗が蒸発しづらい高温多湿の環境では、体から熱をうまく逃がせず、体に溜まった熱による体調不良のリスクも高まります。常に『暑熱回避』を意識し、室内では28℃以下の温度と60%以下の湿度を目安にエアコンを使用してください」とコメントしている。