ヘルスケアテクノロジーズは6月24日、熱中症に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2025年5月19~20日、全国の20~70代の男女867人を対象にインターネットで行われた。

  • どういう症状を感じたときに「熱中症」だと思いましたか

どういった症状を感じたときに熱中症を疑ったかという質問に対して、「頭が痛い」が64.5%、次いで「顔や身体が火照る」が51.0%、「吐き気がする」が41.3%という結果になった。

  • 「熱中症」を疑った際、どこにいましたか

熱中症を疑った際にどこにいたのかという質問に関しては、66.8%が公園や道路などの「屋外」に対し、33.2%が「屋内」という回答だった。しかし、総務省消防庁が発表した「令和6年の熱中症による救急搬送状況」によると、救急搬送の発生場所で最も多かったのは住居(38.0%)で、屋内で熱中症になるケースが多いという結果も出ている。熱中症は「屋外で起こるもの」と思われがちだが、実際には日常生活の場である自宅でも多く発生している。屋内で過ごす際も、油断せずに対策を講じることが重要だとわかる。

  • 「熱中症」を疑った際、どういった受診行動を取りましたか

9割近くが医療未受診という実態も明らかに

熱中症の疑いがある際にどういった受診行動を取ったのかを尋ねると、86.2%が医療機関にかかっていないことが明らかになった。

  • 出典:日本救急医学会 熱中症診療ガイドライン2024

今回の調査では、特に「頭痛」や「吐き気・嘔吐」といった症状を感じて熱中症を疑う人が多く見られたが、これらの症状は日本救急医学会が定める熱中症の重症度分類において、Ⅱ度に該当する注意すべき重要な兆候にあたる。Ⅱ度は、気づかぬうちに重症化してしまう可能性があるため、速やかな医療機関の受診や医療者の判断が求められる状態といえる。一方で「めまい」や「立ちくらみ」などの症状は、Ⅰ度に該当する比較的軽い段階のサインだが、この時点で早期に適切な対応を行うことが、重症化を防ぐための重要なポイントとなる。