ベイスターズの“起爆剤”に…?DeNA、1軍起用が待たれる選手6人

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 プロ野球の世界では、熾烈な一軍メンバー争いが繰り広げられる。昇格にはファームでの活躍が求められることになるが、二軍で好成績を残していても、なかなか一軍から声がかからないケースも多くある。ここでは、今季ファームで好成績を残している横浜DeNAベイスターズの選手を紹介したい。

ハンセル・マルセリーノ

・投打:右投右打

・身長/体重:191cm/82kg

・生年月日:2002年6月16日

・経歴:ヘネーロペレス高 - 米マイナー

 

 来日4年目の今季は、念願の支配下契約を勝ち取ったハンセル・マルセリーノ。ついに一軍デビューを掴んだが、まさかのプロ初登板となった。

 

 2019年にセントルイス・カージナルスと契約。傘下ルーキー級でプレーした。その後、2021年12月に横浜DeNAベイスターズと育成契約を結んだ。

 

 

 来日後はBCリーグ・神奈川フューチャードリームスに派遣。来日3年目の昨季は二軍で9試合の登板にとどまり、防御率4.32に終わった。それでも、イニング数を上回る奪三振を記録するなど、高いポテンシャルを示した。

 

 今季は二軍で好投を続け、5月15日に支配下登録を奪取。ファームでは25試合に登板し、3勝2敗7セーブ、防御率1.78の好成績。最速156キロのストレートとスライダーを武器に奪三振率15.28と驚異的な数字を叩き出した。

 

 そして、ついに6月20 日のロッテ戦で待望の一軍登板。しかし、1死後にネフタリ・ソトに頭部死球を与え、危険球退場。まさかのデビュー戦となってしまった。

 

 外国人枠の関係でチャンスは少ないこともあるため、次回登板では結果が求められるだろう。

益子京右

・投打:右投右打

・身長/体重:176cm/95kg

・生年月日:2000年12月27日

・経歴:青藍泰斗高

・ドラフト:2018年ドラフト5位

 

 現在は戦線離脱を強いられている益子京右だが、今季は二軍で確かな成長を見せている。

 

 青藍泰斗高では、高校通算23本塁打を誇る強打の捕手として活躍。2018年ドラフト5位で横浜DeNAベイスターズに入団した。

 

 

 プロ入り後はファームで経験を積み、高卒3年目の2021年に一軍デビュー。同年は二軍でも72試合出場、打率.235、6本塁打、26打点と能力の一端を示した。

 

 しかし、その後は一軍での出番を増やせず。昨季は一軍出場がなく、二軍でも70試合の出場で打率.219、4本塁打、19打点に終わった。

 

 高卒7年目の今季は、二軍で一時3割超のハイアベレージを記録。守備では強肩を活かし、優秀な盗塁阻止率を記録するなど、ディフェンス面でもアピール。だが、5月14日に左有鉤骨骨片切除の手術を行い、戦線を離脱した。

 

 正捕手・山本祐大の存在や松尾汐恩の台頭もあり、熾烈な争いとなるが、復帰後の活躍に期待がかかる。

井上絢登

・投打:右投左打

・身長/体重:178cm/90kg

・生年月日:2000年2月23日

・経歴:久留米商 - 福岡大 - 四国・徳島

・ドラフト:2023年ドラフト6位

 

 ルーキーイヤーの昨季から二軍で高い長打力を示している井上絢登。今季は一軍出場こそないが、打線の起爆剤となり得る存在だ。

 

 福岡大卒業後に四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスに加入。2年後の2023年ドラフト会議で横浜DeNAベイスターズから6位指名を受け、プロ入りを果たした。

 

 

 ルーキーイヤーは一軍で25試合に出場したが、打率.190と振るわず。それでも、二軍では70試合の出場で打率.302、8本塁打、52打点、9盗塁の好成績を収めた。

 

 プロ2年目の今季は、開幕一軍メンバーに名を連ねたが、一軍出場がないまま登録抹消となった。

 

 その後の再昇格こそないものの、二軍では51試合の出場で打率.259、8本塁打、37打点、と持ち前の長打力を発揮している。

 

 守備では一塁や三塁、外野の両翼と幅広いポジションをこなす。一軍の主力選手にアクシデントが発生した場合には、有力な昇格候補となるだろう。

庄司陽斗

・投打:左投左打

・身長/体重:184cm/93kg

・生年月日:2001年5月31日

・経歴:聖和学園高 - 青森大

・ドラフト:2023年育成選手ドラフト4位

 

 ルーキーイヤーの昨季から二軍で高い安定感を発揮している庄司陽斗。今季は開幕前に支配下登録を勝ち取ったが、ここまで一軍登板はない。

 

 青森大では3年秋に左肘を痛め、長期離脱したものの、4年秋のリーグ戦では4勝1敗、防御率1.53の活躍でベストナインを受賞。2023年育成選手ドラフト4位で横浜DeNAベイスターズに入団した。

 

 

 ルーキーイヤーは二軍の先発ローテーションを守り、21試合(107回1/3)を投げ、8勝5敗、防御率2.35の好成績をマーク。防御率、勝利数はいずれもイースタン・リーグ2位の数字だった。

 

 プロ2年目の今季は、3月13日に支配下契約を締結。開幕一軍入りこそ逃したが、二軍では13試合の登板で2勝4敗、防御率2.95と好投を続けている。

 

 最速140キロ後半のストレートに加え、質の高いスライダー、チェンジアップを投げ分ける庄司。今シーズン中に一軍の先発マウンドに上がりたい。

若松尚輝

・投打:右投右打

・身長/体重:184cm/93kg

・生年月日:2000年5月10日

・経歴:札幌第一高 - 札幌学院大 - 四国・高知

・ドラフト:2024年ドラフト4位

 

 開幕一軍こそ逃したが、ファームで猛アピールを見せている若松尚輝。今季中の一軍デビューが期待されている。

 

 札幌学院大では、3年時まで野手としてプレーした若松。四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスへの入団後は投手に専念。

 

 

 2年後の2024年ドラフト会議で横浜DeNAベイスターズから4位指名を受け、プロ入りを勝ち取った。

 

 プロ1年目の今季は、春季キャンプ一軍メンバーに抜擢されたが、オープン戦で4試合登板、防御率4.91と目立つ数字を残せず、開幕二軍スタートとなった。

 

 それでも、二軍では21試合の登板で1勝0敗、防御率1.94の好成績をマーク。中継ぎ起用がメインだが、ロングリリーフをこなす試合もあり、あらゆる役割をこなすことができそうだ。

 

 ルーキーイヤーだが、現在25歳と年齢的にも早期の活躍が求められる。一軍から声がかかるまで、状態をキープしたいところだ。

小園健太

・投打:右投右打

・身長/体重:185cm/90kg

・生年月日:2003年4月9日

・経歴:市立和歌山高

・ドラフト:2021年ドラフト1位

 

 高卒4年目の今季は、二軍で防御率1点台をマークするなど、確かな成長を示している小園健太。2025年中の一軍初勝利が期待されている。

 

 市立和歌山高時代には世代屈指の好投手と評価され、2021年ドラフト会議では2球団が競合。抽選の末に横浜DeNAベイスターズへの入団が決まった。

 

 

 高卒1年目は身体作りを中心に取り組み、高卒2年目の2023年からファームで本格的に登板機会を得た小園。

 

 昨季は4月10日の中日戦で一軍デビューを果たしたが、3回途中5失点で降板し、敗戦投手に。その後は二軍で登板を重ねたが、18試合登板、3勝3敗、防御率4.46に終わり、再昇格を勝ち取ることができなかった。

 

 それでも高卒4年目の今季は、二軍で11試合(64回)を投げ、5勝2敗、防御率1.41と抜群の安定感を発揮。前年を大きく上回る成績を残すなど、着実なステップアップを見せている。

 

 昨季の一軍デビュー戦はほろ苦い登板となっただけに、リベンジの機会が待たれている。

 

 

【了】