写真:産経新聞社

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 プロ野球の祭典、オールスターゲーム。選手にとっては憧れの舞台であり、ファンにとっては夢のような時間だ。一方、読売ジャイアンツには実力と人気を兼ね備えながらも、まだオールスター出場経験がない選手たちがいる。今回は、オールスター出場経験のない巨人の主力選手を紹介する。(文・シモ/成績・投票数は6月17日終了時点)

吉川尚輝

投打:右投左打

身長/体重:177cm/82kg

生年月日:1995年2月8日

経歴:岐阜・中京高 - 中京学院大

ドラフト:2016年ドラフト1位

 

 プロ9年目の吉川尚輝。読売ジャイアンツで十分な実績を持つが、意外にもオールスター出場経験がない。

 

 吉川は2020年に112試合に出場し、打率.274、8本塁打、32打点、11盗塁の成績を挙げ、レギュラーに定着した。

 

 

 翌2021年のファン投票では上位に入らなかったが、2022年以降、二塁手として上位にランクインしている。

 

 しかし、同じく二塁手のポジションに立ちはだかるDeNA・牧秀悟の壁がある。2022年のファン投票では、牧が265,093で1位、吉川は197,185票で3位だった。

 

 翌2023年のファン投票では、中野拓夢(阪神)が609,308票が1位、牧は2位の447,900票。対する吉川は、184,502票で5位であった。昨季のファン投票では、1位の牧が600,085票、吉川は335,208票の4位という結果に。

 

 今季のシーズン成績を見ると、牧は63試合の出場で打率.283、11本塁打、39打点。対する吉川は、65試合の出場で打率.279、3本塁打、23打点である。

 

 毎年20本塁打以上を打ち、華やかな守備もこなす牧のインパクトは大きい。それでも、吉川が選手間投票や監督推薦で選ばれる可能性は十分にありそうだ。

門脇誠

投打:右投左打

身長/体重:171cm/76kg

生年月日:2001年1月24日

経歴:創価高 - 創価大

ドラフト:2022年ドラフト4位

 

 プロ3年目の門脇誠。読売ジャイアンツに入団時から守備面での貢献度が高いが、オールスター出場経験はない。

 

 2023年のルーキーイヤーは126試合に出場し、1度も二軍に降格することなく遊撃のレギュラーに定着。同年は打率.263、3本塁打、21打点、11盗塁の成績を残した。

 

 

 昨季は前半戦に不調の時期はあったが、夏場に復調して129試合に出場している。

 

 オールスターのファン投票に目を向けると、2023年のファン投票では上位5位から漏れた。それでも、昨季は遊撃部門1位となった長岡秀樹(ヤクルト)の610,922票に対して、門脇は302,228票で5位に入った。

 

 しかし、今季の門脇は、40試合の出場で打率.202。5月5日には、プロ入り後はじめての二軍降格も経験した。

 

 それでも、同16日に再昇格。同21日の阪神戦では「2番・遊撃」でスタメン出場し、マルチ安打を放った。

 

 翌22日の阪神戦では、延長11回の2死二塁から勝ち越しタイムリースリーベースを放つなど、6打数3安打1打点と存在感を示している。

 

 打撃はもちろん、華麗な守備をオールスターの舞台でも見たい。

大勢

投打:右投右打

身長/体重:183cm/90kg

生年月日:1999年6月29日

経歴:西脇工 - 関西国際大

ドラフト:2021年ドラフト1位

 

 大勢は過去にオールスターファン投票で1位に選ばれたものの、新型コロナウイルス感染症の影響で、出場辞退した経験を持つ。

 

 ルーキーイヤーの2022年から57試合に登板し、1勝3敗、37セーブ、防御率2.05の成績で新人王を獲得した大勢。

 

 

 この年のオールスターファン投票では、2位の広島東洋カープ・栗林良吏の224,718票に対して、大勢は305,831票を獲得し、約8万票の差をつけて抑え投手部門の1位を獲得している。

 

 ルーキーイヤーのオールスター選出は、読売ジャイアンツとしては、1999年の上原浩治、二岡智宏以来となる23年ぶりの快挙だったのである。

 

 しかし、冒頭に記述したとおり、新型コロナウイルス感染症により出場を辞退。阪神タイガースの岩崎優が、補充選手として出場することになった。

 

 その後、大勢は2023年にはファン投票2位、昨季はファン投票4位と出場機会を逃している。

 

 それでも、今季は28試合の登板で24ホールドポイント(5勝2敗19ホールド)、防御率2.25と、抑えのライデル・マルティネスの前を担うセットアッパーとしての役割を、十分に果たしている。

 

 今季のオールスターファン投票では、中継ぎ投手部門の1位に付けている大勢。ケガさえなければ、2年越しのオールスター出場の実現は間近である。

中川皓太

投打:左投左打

身長/体重:183cm/86kg

生年月日:1994年2月24日

経歴:広島・山陽高 - 東海大

ドラフト:2015年ドラフト7位

 

 今季でプロ10年目を迎えた中川皓太も、実績十分だがオールスターの出場経験はない。

 

 プロ4年目に67試合の登板で21ホールドポイント(4勝3敗17ホールド)、防御率2.37の成績を挙げると、同年のオールスターのファン投票用紙にはじめてノミネートされた。

 

 

 しかし、結果は阪神タイガースのピアース・ジョンソン、広島東洋カープの一岡竜司に続く3位で落選となった。

 

 翌2020年は37試合の登板で17ホールドポイント(2勝1敗15ホールド)、防御率1.00の好成績を残したが、新型コロナウイルスによる影響で、オールスターゲーム自体が中止。

 

 プロ6年目には、58試合の登板で29ホールドポイント(4勝3敗25ホールド)、防御率2.47をマーク。だが、同年も1位の岩崎優(阪神)、2位の山﨑康晃(DeNA)に続いて3位に終わった。

 

 今季も28試合の登板で20ホールドポイント(1勝1敗19ホールド)、防御率1.85と、堂々の成績だ。

 

 オールスター出場の機会になかなか恵まれない中川だが、そろそろ選ばれてほしい。ジャイアンツファンの熱い投票に期待したい。

船迫大雅

投打:右投左打

身長/体重:174cm/80kg

生年月日:1996年10月16日

経歴:聖光学院高 - 東日本国際大 - 西濃運輸

ドラフト:2022年ドラフト5位

 

 ルーキーイヤーからブルペンの一角を担っている船迫大雅だが、オールスターには未出場だ。

 

 プロ1年目は、36試合の登板で11ホールドポイント(3勝1敗8ホールド)、防御率2.70をマーク。昨季は、51試合に登板し、26ホールドポイント(4勝0敗22ホールド)、防御率2.37の成績を残し、球団最年長の28歳での新人王を獲得している。

 

 

 そんな堂々たる成績を残している船迫が、いずれの年もオールスターに出場していないのは意外な結果である。

 

 今季は23試合の登板で9ホールドポイント(1勝2敗8ホールド)、防御率2.21と、変わらず安定した成績を挙げている。

 

 今季のオールスター「選んだのはこの選手!」のファンの投票では、船迫も名を連ねている。船迫ファンのオールスター投票の夢は、今季こそ叶うのだろうか。

 

 150キロ超えの直球、スライダーを自信を持って投げ込む姿を、今季こそオールスターでも見たい。

赤星優志

投打:右投右打

身長/体重:175cm/82kg

生年月日:1999年7月2日

経歴:日大鶴ヶ丘高 - 日本大

ドラフト:2021年ドラフト3位

 

 プロ4年目の赤星優志も、オールスター経験がない選手の1人だ。

 

 プロ1年目から31試合に登板し、5勝5敗、防御率4.04をマーク。プロ2年目も12試合の登板で5勝5敗、防御率3.39の成績だったが、シーズン後半だけで5勝をマークした。

 

 

 同年オフには第2回アジアプロ野球チャンピオンシップの日本代表に選ばれるなど、着実にステップアップしている。

 

 昨季は防御率.3.12ながら、1勝7敗と低迷した。それでも、今季はここまで12試合に先発登板し、4勝5敗、防御率2.20と奮闘しており、5月23日のヤクルト戦ではプロ初完投&初完封勝利を挙げた。

 

 現在、オールスターの中間発表では名前を連ねていないが、2022年には一時先発部門としてノミネートされたこともある赤星。

 

 先発投手として、さらに成績を伸ばしていきたい。

 

 

【了】