監督に評価されず!? セリーグ、前年から1軍登板がない登板6人

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 2025年シーズン開幕から2ヶ月以上が経過したプロ野球。各チームで主力選手の不調や故障などのアクシデントが発生しているが、ファームで過ごす選手にとってはチャンスとなる。特に前年から一軍出場がない選手は、是が非でも一軍昇格を勝ち取りたいところだろう。ここでは、前年から一軍出場がないセントラル・リーグの登板を紹介したい。

鈴木勇斗(阪神タイガース)

・投打:左投左打

・身長/体重:174cm/86kg

・生年月日:2000年3月17日

・経歴:鹿屋中央高 - 創価大

・ドラフト:2021年ドラフト2位

 

 ドラフト2位と高い評価を受けてプロ入りしたが、いまだ一軍での登板経験がない鈴木勇斗。プロ4年目の今季は、育成選手として再出発することとなった。

 

 創価大から2021年ドラフト2位で阪神タイガースに入団。だが、ルーキーイヤーは二軍で13試合登板、防御率8.06と低調な結果に。25回2/3を投じて26四死球を与えるなど、制球面で大きな課題が露呈した。

 

 

 翌2023年は二軍で21試合に登板し、5勝2敗、防御率3.69と改善の兆しを見せたが、プロ3年目の昨季は16試合の登板で防御率4.62と振るわず。同年は与四球率8.53とまたも制球面で苦しんだ。

 

 シーズン終盤には体調を崩したこともあり、一軍デビューは果たせないまま、同年オフに育成契約となった。

 

 巻き返しを図る今季は、いまだファームでの登板もない状況だ。まずはコンディションを整え、支配下返り咲きに向けてアピールをしたいところだ。

岩田将貴(横浜DeNAベイスターズ)

・投打:左投左打

・身長/体重:178cm/81kg

・生年月日:1998年6月16日

・経歴:九州産大九州高 - 九州産業大

・ドラフト:2020年育成選手ドラフト1位

 

 二軍で好成績を残しながらも、一軍登板がないまま戦力外通告を受けた岩田将貴。今季から横浜DeNAベイスターズに加わったが、新天地でも二軍暮らしが続いている。

 

 九州産業大から2020年育成選手ドラフト1位で阪神タイガースに入団すると、プロ2年目の2022年7月に支配下契約を勝ち取った。

 

 

 同年は一軍登板こそなかったが、二軍では41試合登板、4勝1敗、防御率1.97、奪三振率9.56と圧巻の成績を収めた。

 

 その後もファームを主戦場とし、プロ4年目の昨季は46試合の登板で1勝2敗、防御率2.11と安定した数字をマーク。

 

 しかし、一軍登板が果たせないまま、同年オフに戦力外通告。その後、DeNAと支配下契約を締結した。

 

 新天地で再起を図る今季は、オープン戦5試合を無失点に抑えたが、開幕二軍スタートに。ファームでは16試合の登板で防御率4.61と物足りない数字となっている。一軍デビューを目指し、状態を上げていきたい。

森博斗(中日ドラゴンズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:177cm/84kg

・生年月日:1998年5月25日

・経歴:豊川高 - 日本体育大

・ドラフト:2020年ドラフト2位

 

 後がない状況に追い込まれているのが、プロ5年目を迎えた森博斗である。

 

 日本体育大時代は、最速155キロ右腕として活躍。抜群のポテンシャルを評価され、ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団した。

 

 

 ルーキーイヤーから一軍デビューを飾り、10試合登板で防御率3.00をマーク。翌2022年は開幕一軍入りを果たし、自己最多の30試合に登板し、防御率2.67の好成績を残した。

 

 しかし、2023年はファームでも精彩を欠く投球が目立ち、まさかの一軍登板なし。昨季も2年続けて一軍のマウンドには立てず、苦しいシーズンを送った。

 

 再起を図る今季だったが、春季キャンプ中に右肘の違和感を訴えて戦線離脱。その後、右肘尺側側副靱帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受け、今季中の復帰は絶望的となった。

日髙暖己(広島東洋カープ)

・投打:右投左打

・身長/体重:183cm/75kg

・生年月日:2004年9月16日

・経歴:富島高

・ドラフト:2022年ドラフト5位

 

 高卒1年目のオフにまさかの移籍を経験した日髙暖己。昨季は二軍で防御率5点台に終わり、新天地でも一軍昇格のチャンスを掴むことができなかった。

 

 富島高時代にはエースとして甲子園出場に貢献。最速148キロの本格派右腕として評価され、2022年ドラフト5位でオリックス・バファローズに入団した。

 

 

 ルーキーイヤーは二軍で12試合に登板し、1勝1敗、防御率3.15を記録。将来の活躍を予感させる数字を残していた中、同年オフに西川龍馬のFA人的補償で、広島東洋カープへの移籍が決定した。

 

 移籍初年度の昨季は、ファームで14試合に登板したが、2勝5敗、防御率5.29と成績を落とし、一軍登板なしに終わった。

 

 それでも高卒3年目の今季は、二軍の先発ローテーションを回り、7試合登板、3勝2敗、防御率3.96の数字。さらなるレベルアップが求められるが、2025年中の一軍デビューが期待される。

近藤大亮(読売ジャイアンツ)

・投打:右投右打

・身長/体重:177cm/80kg

・生年月日:1991年5月29日

・経歴:浪速高 - 大阪商業大 - パナソニック

・ドラフト:2015年ドラフト2位

 

 まさかの事態で開幕一軍入りを逃した近藤大亮。現状はファームでの復帰登板も実現していない状態だ。

 

 大阪商業大時代から圧倒的なピッチングで活躍。社会人野球のパナソニックを経て、2015年ドラフト2位でオリックス・バファローズに入団した。

 

 

 プロ2年目の2017年にリリーフ陣の一角として一軍に定着し、自己最高の55試合に登板。26ホールドポイント(1勝25ホールド)、防御率3.07をマークした。

 

 同年から3年連続50試合登板をクリア。フル回転の働きを続け、ブルペン陣を支えた。

 

 しかし、故障の影響を受け、2020年から2年続けて一軍登板なし。2022年には復活を果たしたが、翌2023年オフには読売ジャイアンツへのトレード移籍が決まった。

 

 移籍初年度の昨季だったが、一軍登板ゼロでシーズンを終えると、今季はオープン戦のマウンド機会で負傷降板。右肩痛を発症し、ファームでの登板もない状況だ。リハビリに注力し、まずは実戦復帰を目指す。

山下輝(東京ヤクルトスワローズ)

・投打:左投左打

・身長/体重:188cm/98kg

・生年月日:1999年9月12日

・経歴:木更津総合高 - 法政大

・ドラフト:2021年ドラフト1位

 

 投手事情が苦しい状況の東京ヤクルトスワローズにおいて、一軍戦力として期待される1人が山下輝だ。

 

 法政大では、1年時に左肘内側側副靭帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を経験したが、復帰後は抜群のポテンシャルを発揮。ドラフト会議では外れ1位で2球団が競合し、抽選の末にヤクルト入団が決まった。

 

 

 ルーキーイヤーは、シーズン最終盤に一軍デビュー。同年は2試合の登板のみだったが、1勝1敗、防御率1.46をマークし、日本シリーズの先発マウンドにも抜擢された。

 

 しかし、翌2023年は左肘の状態が思わしくなく、まさかの一軍登板なし。昨季はファームで19試合に登板するも、防御率5.89と大苦戦し、2年連続でファーム暮らしが続いた。

 

 今季も開幕二軍スタートとなったが、ファームでは6試合(20回2/3)を投げ、防御率2.18と安定した数字を残している。好投を続け、まずは3年ぶりとなる一軍マウンドに帰還したい。

 

 

【了】