ファミリーマートは7年ぶりに新コーヒーマシンを導入し、6月2日から順次、全国のファミリーマートへ導入している。新コーヒーマシンは指定した濃さに合わせて豆を挽き分け、最もおいしいコーヒーを抽出することができる「挽き方調整グラインダ」機能が搭載されており、これはコンビニ業界では初となる。

気分やシーンに合わせて濃さが選べる

メディア向けに開催された発表会には、ファミリーマート商品本部FF部 副部長の鍵浦信氏が登壇。2013年の11月よりカウンターコーヒーのブランドとしてはじまった「FAMIMA CAFÉ」について、2020年の2月から世界No.1バリスタの粕谷哲氏とともに共同開発を行い続け、2025年6月には累計17億3,000万杯を突破することができたことを発表。昨年は2018年から導入している専用ドリップマシンと、粕谷氏とのコラボの相乗効果により過去最高の売上を記録したと明かした。

  • ファミリーマート商品本部FF部 副部長の鍵浦信氏

    ファミリーマート商品本部FF部 副部長の鍵浦信氏

さらに近年のコーヒーの市場について、これまではコーヒーを飲む目的が「眠気を覚ます」「ここいちばんという時に集中する」など"ON"需要だったのに対し、「リラックスしたい」「気分をリフレッシュする」といった"OFF"需要に少しずつニーズが変わってきていると話した。

こういったニーズの変化もある中、ファミリーマートは7年ぶりに新コーヒーマシンを導入。「『挽き方調整グラインダ』という機能を搭載しており、メニューや濃さに合わせて9段階に豆を挽き分け、最適なおいしさをメニューごとに提供することができます。この機能はコンビニ業界初です。4年ほど前から構想しており、業界ナンバーワンの美味しさを目指すべく、開発を進めてまいりました」と、鍵浦氏は自信をのぞかせる。

  •  6月2日より順次導入の新コーヒーマシンと鍵浦氏

    6月2日より順次導入の新コーヒーマシンと鍵浦氏

  • 左が新コーヒーマシン、右が現在導入中のコーヒーマシン

    左が新コーヒーマシン、右が現在導入中のコーヒーマシン

  • 旧コーヒーマシンではボタン式だった

    旧コーヒーマシンではボタン式だった

  • 新コーヒーマシンではタッチパネル式に

    新コーヒーマシンではタッチパネル式

新コーヒーマシンになるとホットコーヒー・アイスコーヒー・カフェラテなど全てにおいて濃さが選べるようになるため、たとえばスイーツと一緒に飲む時は"濃いめ"、ランチと一緒に飲む時は"普通"、リラックスしたい時は"軽め"など気分やシーンに合わせて濃さを挽き分けることができる。

  • ホットコーヒー・アイスコーヒーではコーヒーの濃さが選べる

    ホットコーヒー・アイスコーヒーではコーヒーの濃さが選べる

  • カフェラテではミルクの濃さが選べる

    カフェラテではミルクの濃さが選べる

新コーヒーマシンの設置はまず大阪・関西万博店とムスブ田町店に導入され、6月2日より順次入れ替えが進む予定だ。新コーヒーマシン導入による価格変更はない。

  • 画面上にはコーヒー抽出中にフルカラーの画像が流れる

    画面上にはコーヒー抽出中にフルカラーの画像が流れる

濃さが変わると味はどう変わる? 飲み比べてわかる明確な違い

続いては共同開発を行った粕谷哲氏が登壇。粕谷氏は2013年にコーヒー業界に足を踏み入れてからわずか3年で独自のハンドドリップ理論「4:6メソッド」によりWORLD BREWERS CUP2016にてアジア人初となる世界チャンピオンに輝いた経歴を持つ世界No.1のバリスタ。

  • 世界No.1のバリスタの粕谷哲氏

    世界No.1のバリスタの粕谷哲氏

2020年からファミリーマートのコーヒーマシンを共同開発しているが、粕谷氏は生豆の選定や焙煎方法、ブレンドのレシピを考案してきた。ただし従来のマシンでは課題があり、「こういう機能がついていたらお店の味をお客様にも提供できるのに」という部分を今回の新コーヒーマシンに搭載したという。

バリスタはコーヒー豆ごとに挽き方を調整したり、お客様によって濃いめが好き・薄めが好きといった要望にあわせて挽き目を調整したりする。そういった技術を機械が行うことができるのが、今回の新コーヒーマシンに搭載された『挽き方調整グラインダ』という機能。「僕らがお店で普段やっていることをコンビニのコーヒーマシンでも実現できるはかなり画期的な機能」と粕谷氏も太鼓判を押した。

新コーヒーマシンでは「均一に抽出することができる」ことも画期的な点なのだが、このことについて粕谷氏は「均一に抽出できるかはバリスタにとって大きい課題です。均一に抽出できないと、コーヒーは味がぼやけてあんまり美味しくなりません」と話した。均一に抽出することができると、そのコーヒーで表現したい味わいがしっかりと表現できるという。

  • 濃いめ・普通・軽めの3つの味わいを飲み比べてみた

    濃いめ・普通・軽めの3つの味わいを飲み比べてみた

さらに粕谷氏は、新コーヒーマシンで抽出したブレンドコーヒーの濃さの違いについて説明。「ブレンドの"普通"は今まで僕が目指していた、香りもコクもバランスが良い味わいです。"軽め"はコーヒー豆を粗く引いて、良い成分だけを取り出してお湯で濃度調整しています。全然雑味がなく、後味スッキリで軽めに飲めると思います。"濃い目"はコーヒー豆を細かく引いて、豆の持っているポテンシャルをしっかり引き出しました。苦みも満足度も濃度感も高く作った味わいになっています」。

カフェラテではミルクの濃さを選ぶことができるが、味の違いについて粕谷氏は以下のように解説している。

「"レギュラー"は今までの従来のマシンで僕がカフェラテに求めていたコーヒーとミルクの一体感を目指した味わいです。コーヒーの味だけがするとかミルクの味だけがするではなくて、どちらも一体となっている味わいを楽しんでいただけると思います。"ミルクリッチ"はしっかりと濃厚なミルクの甘さなのですが、このミルクもいちから作っているファミリーマート独自のミルクです。しっかりとミルクの甘さを感じられて飲みやすい味わいになっています。"コーヒーリッチ"はコーヒー好きの方も満足いただけるようなカフェラテです。しっかりコーヒーの味がする中に、ほのかにミルクの甘さが香ります」。

さらに、ファミリーマートのアイスコーヒー「アイスモカブレンド」はコンビニのカウンターコーヒーとしては初めて「モンドセレクション」優秀品質金賞を受賞している。新コーヒーマシンではアイスコーヒーも濃さを選ぶことができる。

  • アイスコーヒーはモンドセレクション優秀品質金賞を受賞

    アイスコーヒーはモンドセレクション優秀品質金賞を受賞

リフレッシュしたい時や甘いものを食べたい時、朝いちばんのコーヒーを楽しみたい時など、どんな気分やシーンでもぴったりの味わいが楽しめる。ファミマのコーヒーを改めて味わってみてほしい。

  • 鍵浦氏と粕谷氏

    鍵浦氏と粕谷氏