満を持して“1軍昇格”も…今季すぐに登録抹消となった選手6人。2軍再調整の…

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 プロ野球の世界では、一軍に生き残るには熾烈な争いを勝ち抜く必要がある。二軍で好成績を残し、大きな期待を受けて一軍へ上がった選手でも、壁に跳ね返されることも多くある。ここでは、今季に満を持して一軍昇格を果たすも、結果を残せずに登録抹消となった選手を紹介したい。

福永裕基(中日ドラゴンズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:180cm/87kg

・生年月日:1996年9月16日

・経歴:天理高 – 専修大 – 日本新薬

・ドラフト:2022年ドラフト7位

 

 満を持しての一軍昇格となった福永裕基。しかし、わずか2試合の出場で、再び戦線離脱を強いられた。

 

 天理高、専修大、日本新薬を経て、2022年ドラフト7位で中日ドラゴンズに入団。ルーキーイヤーから「7番・二塁」で開幕スタメンに名を連ねるなど、積極的に起用され、97試合出場で打率.241(規定未満)、2本塁打、15打点の数字を残した。

 

 

 プロ2年目の昨季は、主に三塁と左翼を守り、5月からはレギュラーに定着。規定打席には届かなかったが、111試合に出場し、打率.306、6本塁打、32打点の好成績をマーク。

 

 クリーンアップの一角としても期待された今季だったが、オープン戦の守備機会で右膝内側側副靱帯を損傷。無念の長期離脱を強いられた。

 

 その後、順調な回復ぶりを見せ、5月24日に一軍昇格。翌25日の阪神戦では、復帰後初打席でツーベースを記録した。さらに、次戦では「4番・三塁」で先発起用されたが、走塁時にヘッドスライディングを試みた際、左手を痛めて負傷交代。

 

 そして、左手関節骨折の診断を受け、同月28日に登録抹消。一軍ではわずか2試合の出場機会で、またしても故障離脱が決定した。

東妻純平(横浜DeNAベイスターズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:174cm/83kg

・生年月日:2001年7月3日

・経歴:智弁和歌山高

・ドラフト:2019年ドラフト4位

 

 今季は自身初の開幕一軍入りを掴んだ東妻純平。しかし、出場機会がないまま二軍行きとなった。

 

 智弁和歌山高時代には強打の捕手として活躍し、高校通算34本塁打を記録。2019年ドラフト4位で横浜DeNAベイスターズに入団した。

 

 

 プロ入り後はファームで実戦経験を重ね、捕手登録ながら、一塁や外野の守備にも取り組んだ。

 

 昨季は二軍で77試合に出場し、打率.194と確実性に苦しんだが、5本塁打をマーク。シーズン終盤には一軍デビューを果たし、プロ初安打初打点を記録。

 

 高卒6年目の今季は、自身初の開幕一軍入りを勝ち取った。だが、出番がないまま、4月3日に登録抹消。その後、最短で一軍昇格を果たしたが、またしても出場機会を掴めず、二軍降格となった。

 

 ファームでは、ここまで22試合出場、打率.221、1本塁打、9打点の成績。一軍再昇格に備え、状態を上げていきたいところだ。

岡田悠希(読売ジャイアンツ)

・投打:右投左打

・身長/体重:184cm/86kg

・生年月日:2000年1月19日

・経歴:龍谷大平安高 - 法政大

・ドラフト:2021年ドラフト5位

 

 プロ入り当初から高い身体能力が光る岡田悠希。プロ4年目の今季は、4月中旬に一軍昇格のチャンスを掴んだが、結果を残せずに登録抹消となった。

 

 法政大から2021年ドラフト5位で読売ジャイアンツに入団。ルーキーイヤーは外野の守備固めが中心となったが、一軍で33試合に出場。ファームでは83試合の出場で打率.226、7本塁打、29打点と長打力を見せた。

 

 

 翌2023年は二軍で90試合出場、打率.281、12本塁打、42打点と大きく成績が向上。一軍の舞台でもプロ初本塁打を放つなど、ブレイクの足掛かりを掴んだ。

 

 しかし昨季は、状態が上がらずにファームでも低迷。一軍では4試合の出場にとどまり、打率.143(7打数1安打)に終わった。

 

 今季は4月18日に一軍へ昇格し、2試合に先発起用されたが、わずか1安打と結果を残せず、同月27日に二軍降格。昨季からチャンスを活かしきれず、苦しい状況が続いている。

近藤廉(中日ドラゴンズ)

・投打:左投左打

・身長/体重:180cm/93kg

・生年月日:1998年9月22日

・経歴:豊南高 - 札幌学院大

・ドラフト:2020年育成選手ドラフト1位

 

 2023年に屈辱の1回10失点と喫し、育成契約となった近藤廉。今季は再び支配下に返り咲き、一軍に昇格したが、ブルペンに定着することはできていない。

 

 札幌学院大から2020年育成選手ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。ルーキーイヤーに支配下登録を勝ち取り、一軍デビューを果たした。

 

 

 だが、同年は2試合の登板にとどまり、翌2022年は左肩痛もあって一軍登板なし。

 

 2023年は2シーズンぶりに一軍マウンドに上がったが、1回10失点と悔しい結果に終わり、同年オフに育成契約となった。

 

 それでも昨季は、二軍で46試合登板、3勝1敗、防御率2.09の好成績をマーク。今季も開幕からアピールを続け、支配下復帰を勝ち取った。

 

 5月1日の阪神戦ではプロ初ホールドを挙げたものの、同月4日の広島戦では2失点を喫し、わずか3試合の登板で一軍登録を抹消された。

井上広大(阪神タイガース)

・投打:右投右打

・身長/体重:189cm/100kg

・生年月日:2001年8月12日

・経歴:履正社高

・ドラフト:2019年ドラフト2位

 

 昨季はプロ初本塁打を放つなど、飛躍を予感させていた井上広大。開幕直後にチャンスを得たが、爪跡を残すことはできなかった。

 

 履正社高では、4番打者として夏の甲子園優勝に貢献。高校通算49本塁打を誇る強打の外野手として注目を集め、2019年ドラフト2位で阪神タイガースに入団した。

 

 

 ルーキーイヤーから二軍で持ち前の長打力を発揮し、シーズン終盤に一軍デビュー。しかしその後は伸び悩み、ファームを主戦場とするシーズンが続いた。

 

 高卒5年目の昨季は、一軍と二軍を行き来したが、最終的に自己最多の23試合に出場。打率.212、3本塁打、8打点と飛躍の足掛かりを掴んだ。

 

 ブレイクが期待された高卒6年目の今季は、開幕二軍スタート。開幕直後に昇格し、4月1日のDeNA戦で「6番・左翼」でスタメン起用されたが、3打数無安打に終わった。

 

 わずか2日間で一軍登録を抹消され、その後はファームでの生活が続いている。

有薗直輝(北海道日本ハムファイターズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:185cm/100kg

・生年月日:2003年5月21日

・経歴:千葉学芸高

・ドラフト:2021年ドラフト2位

 

 今季は開幕からファームで無双し、満を持して一軍に昇格した有薗直輝。だが、一軍の壁を崩せず、先発出場3試合で降格となった。

 

 千葉学芸高時代には高校通算70本塁打を記録。強打の三塁手として高い評価を得て、2021年ドラフト2位で北海道日本ハムファイターズに入団した。

 

 

 ルーキーイヤーから一軍の舞台を経験。昨季は一軍出場こそなかったが、二軍では104試合出場、打率.231、9本塁打、40打点と高い長打力を示した。

 

 高卒4年目の今季は、ファームで結果を残して5月3日に一軍昇格。3試合連続でスタメン起用されたが、今井達也、隅田知一郎(ともに西武)、九里亜蓮(オリックス)とエース級の投手が相手となり、9打数ノーヒット。同月6日に二軍降格となった。

 

 それでも、二軍では39試合の出場で打率.311、9本塁打、28打点の好成績をマーク。本塁打と打点でイースタン・リーグのトップに立つなど、アピールを続けている。

 

 

【了】