リクスタは5月2日、「歴代内閣総理大臣の珍しいレア名字ランキングベスト30」を発表した。同ランキングは「名字由来net」Web、アプリの名字データベースから、政府調査系機関や電話帳データをもとに、実世帯が確認できる名字のみを集計。全国人数は四捨五入で算出し、集計している。
レア名字TOP3
第1位は、唯一の皇族出身総理である「東久邇宮 稔彦王(ひがしくにのみや なるひこおう)」総理の臣籍降下後の名字「東久邇(ひがしくに)」さんだった。皇族・旧東久邇宮家の皇籍離脱によって誕生した名字である。
第2位は、第44代の「幣原 喜重郎(しではら きじゅうろう)」総理。「幣」は「注連縄」を意味し、これを張った神域などが語源ともいわれている「幣原」さんの全国人数はおよそ70人で、広島県や東京都などに分布している。
第3位は、五摂家の1つ近衛家の当主でもある「近衛 文麿(このえ ふみまろ)」総理の名字「近衛」さんだった。古代の役所に「近衛府」があり、その所在地から転じて地名が起こった。その付近に公家たちが邸宅を構え「近衛殿」と呼ばれるようになり、「近衛」という名称が広まったとされている。全国人数およそ100人の内、およそ40人(約40%)が東京都に見られ全国最多だった。
石破さん、菅さんは何位?
現職である「石破 茂(いしば しげる)」総理の名字「石破」さんは第6位にランクイン。全国人数はおよそ320人で、鳥取県に半数近くのおよそ160人(約50%)の「石破」さんがみられる。「石破」総理は東京都の生まれだが、鳥取県知事も務めた父「石破 二朗(いしば じろう)」さんが鳥取県の出身だそうだ。
第14位には、内閣官房長官時代に新元号を発表し「平成おじさん」とも呼ばれた「小渕 恵三(おぶち けいぞう)」総理の名字「小渕」さんがランクインした。武蔵国葛飾郡小淵村が「小渕」さんのルーツの1つとされている。全国におよそ3,200人、「小渕」総理の出身地・群馬県が最多でおよそ740人(約23%)いる。
第30位は「菅(かん・すが)」さん。第94代「菅 直人(かん なおと)」総理や、第99代「菅 義偉(すが よしひで)」総理の名字だ。「菅」さんを「すが」と読むか、「かん」と読むかは東日本と西日本で特徴がある。「すが」と読む場合、「洲賀」「須賀」などに通じ東日本に多く見られる。「かん」と読む場合、「菅野(かんの)」などを略して指す事が多く、西日本で見られる呼称である。「菅(すが)」総理は秋田県(東日本)の出身で、「菅(かん)」総理は山口県(西日本)の出身と、各地域の読み方の特徴がみられる。「菅」さんは全国におよそ38,700人、最多は愛媛県のおよそ5,700人(約15%)となる。
最も多い名字は?
最も全国人数の多い名字は第61~63代「佐藤 榮作(さとう えいさく)」総理の「佐藤」姓だった。日本で一番多い名字で全国におよそ1,813,000人いる。人数が多い名字ベスト5では「佐藤」さんを含め全て過去の総理大臣の中に存在する(第2位「鈴木(鈴木 貫太郎・鈴木 善幸)」、第3位「高橋(高橋 是清)」、第4位「田中(田中義一・田中 角榮)」、第5位「伊藤(伊藤 博文)」)。