花王は4月22日、ボディケアと健康についての調査結果を発表した。ボディケアについての調査は2024年9月、首都圏在住10~70代女性1,200人を対象に。健康についての調査は2024年2月と7月、首都圏在住10~60代男女(2月2,007人、7月2,006人)を対象に、どちらもインターネットで行われた。あわせて、暑熱順化をサポートする入浴習慣についても解説している。

入浴の大切さを再評価も、夏場はシャワー中心

新型コロナウイルスの流行の経験もあり、免疫を高めることへの関心からか、入浴で体温を上げることが意識されるようになった。調査によると、健康な体を保つためにおこなっていることとして、約半数が「規則正しい生活をする」や「睡眠を十分にとる」を挙げ、次いで「栄養バランスを意識した食事」、「湯船につかって体温を上げる」、「体力や筋力をつける」が続く。

しかし、多くの人は夏になるとシャワー中心の入浴スタイルに移行し、週に3回以上湯船につかる人は冬に比べて減少する。特に男性は、女性に比べ夏も冬も湯船につかる入浴の頻度が低い傾向にある。また、夏は湯船につかる時間が10分未満の人が約6割に達し、男女ともに冬に比べ短時間になっている。

  • 健康な体を保つためにおこなっていること

  • 週3日以上自宅の湯船で入浴する/湯船に浸かってる時間

「暑熱順化トレーニング」で急な暑さに備える

近年、夏場の記録的な高温から「地球沸騰の時代」とも言われるようになり、日本の夏も暑く長くなっている。ゴールデンウィークの時期でさえ、夏日(最高気温が25℃以上)や真夏日(最高気温30℃以上)が頻発し、多くの人が急激な暑さに戸惑うことが増えた。

気温が上昇してくると、体は自然と「暑熱順化」が進み、汗をかきやすくなり、体温調節がスムーズに。しかし、肌寒い季節から急に気温が上がると、体が暑さに適応できず、急激な気温の変化には注意が必要となる。厚生労働省の「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」では、暑くなる前から運動や入浴で汗をかくことを勧めている。

暑熱順化をサポートする入浴習慣

暑い季節を快適に過ごすためには、暑熱順化トレーニングが欠かせない。具体的には、ウォーキング(30分)や走る(15分)なら週に5回、自転車(30分)なら週3回、湯船につかる入浴やサウナなら2日に1回が、暑熱順化トレーニングとして推奨されている。

暑熱順化には個人差があり、数日から2週間ほどの継続が必要とされる。また、涼しい環境でしばらく過ごすと、その効果は薄れると言われており、暑さに慣れた後も、週に数回は湯船にゆっくり浸かって汗をかく習慣を続けることが推奨される。

入浴剤を使い、暑い季節も心地よい入浴習慣を

暑い季節になっても入浴を楽しむために、入浴剤を取り入れることができる。さわやかな香りが広がる入浴剤を使えば、リラックスしたバスタイムが楽しめる。夏場は、ぬるめのお湯(約38℃)にクールタイプの炭酸入浴剤をつかって、10~20分ほど入浴するのがおすすめだという。