
髙木菜那さん(左)とパーソナリティの丸山茂樹
◆現役時代に“緊張”とどう向き合っていた?
丸山:まずは軽く髙木菜那さんのプロフィール紹介を。髙木さんは2018年の平昌オリンピックのスピードスケート女子団体パシュート、マススタートのゴールドメダリストで、オリンピック夏冬を通じて1つの大会で複数金メダルは日本人女子で初めてという。
髙木:はい。
丸山:すごい……髙木さんは2022年に引退されて、最近はゴルフをやっていただいているそうですね。ゴルフ番組とか観たりします? トーナメントとか。
髙木:オリンピックは結構観てて。
丸山:じゃあ、パリオリンピックのゴルフは?
髙木:パリオリンピックはめちゃくちゃ観てましたね。
丸山:男子も観てくれました?
髙木:男子も観てました。松山英樹(まつやま・ひでき)さんの銅メダルは“本当にすごいな”って。あの緊張感のなかの1打って、どれだけのメンタルを持って打ちにいくんだろうっていう。
丸山:いや、それはもう一緒でしょ? (スピードスケートの)“ドン!”って行ったときの緊張感もすごいじゃないですか。
髙木:そうなんですけど、(スピードスケートは)どんなに緊張してても、(スタートで)“ドン!”って鳴ったら絶対出なきゃいけないけど、ゴルフだと自分でポジション決めて打ちにいくじゃないですか。あれが嫌ですね。
丸山:素朴な質問ですけど、(スピードスケートのような)競技ってやったことないんですけど、すごく緊張したとき、ゴルフは緊張感が高まって、やっぱりパフォーマンスが落ちるんですよ、確実に。
髙木:へぇ~。
丸山:(ゴルフだと)“あれ? 思うように体が動かない”とかってあるんだけど、スピードスケートのような競技だと、バーッと走っていくわけですから、息も上がるじゃないですか。
髙木:はい。
丸山:あのときって、パフォーマンスはどうなんですか? やっぱり緊張感が強ければパフォーマンスが落ちるのか、もう(スタートして)行っちゃってドキドキしてるから、どっちのドキドキなのかわかんないとか。
髙木:緊張はいつでもするんですけど、“緊張をしちゃいけない”って考えると、パフォーマンスが落ちてしまうので、“緊張は、わりといいもの”って考えながら、その緊張をどう自分でコントロールするかっていうところですかね。
丸山:なるほど。
髙木:オリンピックとかは、絶対に(これまで)感じたことのない緊張をしてしまうので、それを“なくしよう”とか“コントロールしよう”としても結構無理な話なので、その緊張感でも自分のベストが出せる技術と体力を持って戦いに。
丸山:ペットボトル1本350gだとして、ゴルフってこれよりも軽いものを振るわけですよ。そうすると、全部が静から動というわけじゃないんだけど、やっぱり静に近いところから動き出すんで、この350g(ぐらいのゴルフクラブを持ったときの感覚が)とんでもなく軽くなっちゃったり、重くなっちゃったりする感覚があったりするんですよ。その日の体調や緊張感によって。そういうのって、(スピードスケートだと)ないじゃないですか。
髙木:ないですね。もう“ドン!”っていったら出て、あとはもう“やるだけ!”っていう。それができるように練習します。
丸山:なるほど。じゃあ、(スタート前に)ドキドキ高揚してきても、そんなにパフォーマンスに大きな影響はないってことなんですか?
髙木:それが、(スタート直前に)肩が上がってガチガチになって……とかっていう部分になってしまうと……。
丸山:やわらかいストロークは大事と。
髙木:はい。やっぱり力が強すぎちゃったり、自分の滑りができなくなってしまうんですけど、その緊張感のなかで、ずっと滑ってはきているので、“それでもできる!”っていう自信を持って行く、みたいな感じです。
次回4月26日(土)のゲストも、髙木菜那さんです。
「AuDee(オーディー)」では、時間の都合上カットしたトーク部分も盛り込んだ「ディレクターズカット版」がアップされています。音声は「AuDee(オーディー)」アプリで聴くことができますので、ぜひそちらもチェックしてください。
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<番組概要>
番組名:ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 15:00~15:25
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/moving/